ある夏の思い出

shoichi

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第4章

あれから

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僕は、一人で立入禁止の屋上へ放課後に向かった。

「どこ行ったんだよ。」

汚くなったカバンから、僕の必需品になった髪染めのスプレーを取り出した。

「橘参上。って。」

僕も、そのスプレーで何故か、諸星参上。と小さな文字を書いていた。

連絡先も知らない。

家にすら行ったことない。

友達って言って、いつも僕だけが助けてもらって、いつも星矢がいろんな物をくれたのに。

僕は、最低だ。

流星のように現れて、いなくなった星矢が本当は幽霊だったんじゃないか。と思ったりしたけれど、僕のリストバンドが、そんな考えを否定する。

そんな時に、バイクの五月蝿いエンジン音が、校門前になった。

「せ…」

振り向いて目線を向けても、桐崎くん達のバイクが集まっていただけだった。



それから、中学生最後の夏休みになっていた。



沢山泣いて、沢山鼻水を垂らしながら卒業した桐崎くん。

ジャックナイフの名も、バターナイフに変わり、ある意味、伝説となっていたっけ。

僕にできた沢山の後輩には誤解されたまま、尊敬してくていて、それなりに学校生活も楽しんでいた。

でも、心の何処かが、ポッカリ。と穴が開いてしまったような毎日。

いなくなって気付いた、星矢の存在が、僕はいつまでも忘れられずにいた。
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