74 / 97
13-5
しおりを挟む
クッキーの魔界獣を追っていた慶輔達は、小笠原諸島の山にある南の位置まで来ていた。慶輔達の視界がわずかながら、でも確実にクッキーの魔界獣をとらえ始めているため、追走劇はそろそろ決着がつきそうという場面まで来ていた。
「待ちやがれ魔界獣! てめーのような女の子に手を出すクズは叩き潰してやる!」
しかし、慶輔はまだ安心できていない。
魔界獣を追うために魔法力を消費が続いたため、魔界獣を倒す前に魔法力が底を尽きるかもしれないという最悪のシナリオになってしまう可能性だってある。既に慶輔達の魔法力は、80%も消費してしまっていた。
「慶輔君、このままだと我々の魔法力が尽きてしまうぞ!」
「分かってる!」
時間が迫るたびに慶輔達の心に焦りが募る中、クッキーの魔界獣の姿が近くなってきているの時点で、魔界獣の動きが止まった。絶好のチャンスだと判断した慶輔はすぐさまみんなに声をかける。
「みんな、一斉射撃だ!」
「了解!」
慶輔からの指示を聞き、反応したのはレフィアであり、次に慶輔の視線に映ったのはシェルクを始めとした一斉射撃を行うメンバー達の姿だった。
「お願いだから倒れてよ! こんな絶好のチャンス、無いんだから!」
クッキーの魔界獣にある程度ダメージを与えたところでアーシェがマジカルマシンガンを放ちながら叫ぶ。
「リノア、オヴェリア! ここまで来たら覇王の剣と契約の剣が近くにあるかもしれない。君達が指揮を執って、他のみんなと一緒にそれらを探してきてくれ! 慶輔君の援護は僕とアルクゥが引き受ける!」
「分かったわ。その剣2本は私達が見つけるから、絶対にそいつを倒してよ!」
クラウドの指示でリノアとオヴェリアはクラウドとアルクゥを残して他のメンバー達と一緒にその場を離れて、その戦場を離脱した。
「クラウドにアルクゥ! 僕達でこいつを叩くよ!」
「了解だよ慶輔君!」
リノア達に2本の剣を託したのはいいのだが、クッキーの魔界獣の大きさを考えると戦況が不利である事と言ってもいいほど立場が逆転してしまったのは明らかである。しかし、そんな状況でも慶輔はクラウドとアルクゥと一緒に攻撃の手を緩める事はなかった。
そんな慶輔達に突如ムニエルの通信から、凶報が届く。
「慶輔、大変だムニ! ラファエルにゴブリンが侵入してきて、自室に避難したローザがさらわれたムニ~!」
「何だって!?」
「今美織と愛理がローザを助けに行くと言って、ミラージュナイトを使ってラファエルを出たムニ! ボクッチはティナ達も守らなきゃいけないから、クッキーの魔界獣の相手は任せるムニ!」
「了解!」
突然の窮地に青ざめてしまった慶輔であったが、そのことを嘆いている場合じゃない。彼の目の前にはクッキーの魔界獣が迫ってきており、他のメンバーが2本の剣を探しているため、クラウドとアルクゥだけでそれを撃墜しなくてはいけないのだ。
「ここが正念場か……。ローザさん、無事でいてね!」
祈る表情を見せる慶輔はラグナロクでクッキーの魔界獣にオールレンジ射撃を食らわせる。無数放たれたレーザーを交わす事が出来なかったのか、クッキーの魔界獣は完全に前段食らってしまい、大きなダメージを受けた。
「慶輔君、もう少しだ!」
「クッキーの魔界獣の装甲がボロボロになってる! これならいける!」
しかし、またしても凶報が届く。それが確認できたのはアルクゥの一言であった。
「慶輔君、オーガの群れが僕達の方向に襲い掛かって来てる!」
「何だって!?」
慶輔がその言葉を聞くと、クッキーの魔界獣の後ろには無数のオーガが迫ってきている。
「そんなのってありかよ!?」
大ピンチとなった慶輔であったが、もう一人、絶体絶命の危機を迎えた人物がいた。
★★★
突如ラファエルの中にゴブリンの群れが侵入してきたのは数分前。
そこで運悪くローザと呼ばれたクリアブルーのサイドテール、紫の瞳の少女がゴブリンに攫われてしまったのだ。数分後、ローザはゴブリンが仲間と何やら会話をしている隙を突いて何とか脱出しようと試みたのである。
(よし、何とかなりそうだね。見つからないうちにみんなのところへと急がなきゃ!)
ローザは自分の事を気にしていないところを確認すると、駆け足でその場を離れようとしたのだが……。
「ぐおおおおおおおおおおお!」
「え……!?」
なんと一匹のゴブリンがローザが逃げようとしたのを確認、すぐさま雄たけびを上げた。その声の大きさに恐怖を感じてしまったローザは尻餅をついてしまう。
「そ、そんな……。せっかく助かったと思ったのに……!?」
ゴブリンは気迫と欲望を迫った表情を浮かべながらローザに迫っている。すでにゴブリンの目先にはしりもちをついているローザのスカートの下の黒ブルマーにあった。
「い、嫌あああああああ!」
「ここにいたんだね、ローザ!」
「さあ、早くこっちに来て!」
美織と愛理が駆けつけ二機と時点で時すでに遅し。
恐怖によって精神が壊れ始めたローザは既に失禁してしまい、黒ブルマーから勢いよくおしっこを噴射して地面に悪臭の放つ黄色い水溜りができている。
「ローザ!」
---to be continued---
「待ちやがれ魔界獣! てめーのような女の子に手を出すクズは叩き潰してやる!」
しかし、慶輔はまだ安心できていない。
魔界獣を追うために魔法力を消費が続いたため、魔界獣を倒す前に魔法力が底を尽きるかもしれないという最悪のシナリオになってしまう可能性だってある。既に慶輔達の魔法力は、80%も消費してしまっていた。
「慶輔君、このままだと我々の魔法力が尽きてしまうぞ!」
「分かってる!」
時間が迫るたびに慶輔達の心に焦りが募る中、クッキーの魔界獣の姿が近くなってきているの時点で、魔界獣の動きが止まった。絶好のチャンスだと判断した慶輔はすぐさまみんなに声をかける。
「みんな、一斉射撃だ!」
「了解!」
慶輔からの指示を聞き、反応したのはレフィアであり、次に慶輔の視線に映ったのはシェルクを始めとした一斉射撃を行うメンバー達の姿だった。
「お願いだから倒れてよ! こんな絶好のチャンス、無いんだから!」
クッキーの魔界獣にある程度ダメージを与えたところでアーシェがマジカルマシンガンを放ちながら叫ぶ。
「リノア、オヴェリア! ここまで来たら覇王の剣と契約の剣が近くにあるかもしれない。君達が指揮を執って、他のみんなと一緒にそれらを探してきてくれ! 慶輔君の援護は僕とアルクゥが引き受ける!」
「分かったわ。その剣2本は私達が見つけるから、絶対にそいつを倒してよ!」
クラウドの指示でリノアとオヴェリアはクラウドとアルクゥを残して他のメンバー達と一緒にその場を離れて、その戦場を離脱した。
「クラウドにアルクゥ! 僕達でこいつを叩くよ!」
「了解だよ慶輔君!」
リノア達に2本の剣を託したのはいいのだが、クッキーの魔界獣の大きさを考えると戦況が不利である事と言ってもいいほど立場が逆転してしまったのは明らかである。しかし、そんな状況でも慶輔はクラウドとアルクゥと一緒に攻撃の手を緩める事はなかった。
そんな慶輔達に突如ムニエルの通信から、凶報が届く。
「慶輔、大変だムニ! ラファエルにゴブリンが侵入してきて、自室に避難したローザがさらわれたムニ~!」
「何だって!?」
「今美織と愛理がローザを助けに行くと言って、ミラージュナイトを使ってラファエルを出たムニ! ボクッチはティナ達も守らなきゃいけないから、クッキーの魔界獣の相手は任せるムニ!」
「了解!」
突然の窮地に青ざめてしまった慶輔であったが、そのことを嘆いている場合じゃない。彼の目の前にはクッキーの魔界獣が迫ってきており、他のメンバーが2本の剣を探しているため、クラウドとアルクゥだけでそれを撃墜しなくてはいけないのだ。
「ここが正念場か……。ローザさん、無事でいてね!」
祈る表情を見せる慶輔はラグナロクでクッキーの魔界獣にオールレンジ射撃を食らわせる。無数放たれたレーザーを交わす事が出来なかったのか、クッキーの魔界獣は完全に前段食らってしまい、大きなダメージを受けた。
「慶輔君、もう少しだ!」
「クッキーの魔界獣の装甲がボロボロになってる! これならいける!」
しかし、またしても凶報が届く。それが確認できたのはアルクゥの一言であった。
「慶輔君、オーガの群れが僕達の方向に襲い掛かって来てる!」
「何だって!?」
慶輔がその言葉を聞くと、クッキーの魔界獣の後ろには無数のオーガが迫ってきている。
「そんなのってありかよ!?」
大ピンチとなった慶輔であったが、もう一人、絶体絶命の危機を迎えた人物がいた。
★★★
突如ラファエルの中にゴブリンの群れが侵入してきたのは数分前。
そこで運悪くローザと呼ばれたクリアブルーのサイドテール、紫の瞳の少女がゴブリンに攫われてしまったのだ。数分後、ローザはゴブリンが仲間と何やら会話をしている隙を突いて何とか脱出しようと試みたのである。
(よし、何とかなりそうだね。見つからないうちにみんなのところへと急がなきゃ!)
ローザは自分の事を気にしていないところを確認すると、駆け足でその場を離れようとしたのだが……。
「ぐおおおおおおおおおおお!」
「え……!?」
なんと一匹のゴブリンがローザが逃げようとしたのを確認、すぐさま雄たけびを上げた。その声の大きさに恐怖を感じてしまったローザは尻餅をついてしまう。
「そ、そんな……。せっかく助かったと思ったのに……!?」
ゴブリンは気迫と欲望を迫った表情を浮かべながらローザに迫っている。すでにゴブリンの目先にはしりもちをついているローザのスカートの下の黒ブルマーにあった。
「い、嫌あああああああ!」
「ここにいたんだね、ローザ!」
「さあ、早くこっちに来て!」
美織と愛理が駆けつけ二機と時点で時すでに遅し。
恐怖によって精神が壊れ始めたローザは既に失禁してしまい、黒ブルマーから勢いよくおしっこを噴射して地面に悪臭の放つ黄色い水溜りができている。
「ローザ!」
---to be continued---
0
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる