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「慶輔君。ベアトリクス学園長から聞いたんだけど、アリエルさん達って尼子さん達4人と対立してたって本当?」
「ええ。僕もホームページ見たんだけど、どうやら喫煙や飲酒が問題らしいんです。アリエルさん達にはまだ何も聞いてないんですけど……」
「それマジかよ……!?」
特に、慶輔と共にアリエル達と最初に友好関係を気付いていたルーネスとアルクゥにとっては、ショックな事であった。
「大ちゃんさ、アリエルから直接話を聞いた方がよくはないか?」
「その事なんだけどさ、アリエル達の話だと、尼子さん達の練習態度が良くなかったらしく、アリエル達がその事を指摘しているたびに揉めていたらしいぜ?」
「エッジ、それ本当なのか?」
クラウドの言葉に対して首を縦に振るエッジ。食堂では、アリエル達にどういう言葉をかけてあげるべきかすらも判らないと言わんばかりな雰囲気が漂っていた、その時だった。
「みんな~! 大変だよ!」
「ルッソ、どうしたんだ!?」
息を切らしながら食堂の中に入って来たルッソと呼ばれた少年は、どうやら何か情報を持ってきたみたいだ。
「あれ、この人どちら様だっけ?」
「アイスランド国籍のルッソ・フィンボカソン君だよ!」
ルッソは勢いあまって転んだが、10秒もたたずに起き上がり慌てた顔つきのまま言葉を発した。
「みんな聞いてくれ! 大変な事が起こったんだ!」
「大変な事って?」
「忘れた……」
ルッソの思いがけない展開に食堂にいた全員ズッコケ。
「お前な~! いつになったらその天然さ何とかなるんだよ!」
ルーネスのツッコミからおよそ1秒後、ルッソはようやく何かを思い出した。
「尼子さん達からガルドリース学園の退学届けがベアトリクス学園長に届いた!」
ルッソの一言で食堂すべてのエリアが大激震するほどの衝撃が起こった。
「尼子さん達からの退学希望だって!?」
「ルッソ、この事はアリエル達は知ってるのか!?」
ルッソの話によると、ベアトリクス学園長と密会をした後に、柚希達4人の退学届けが届いたとの事。ルッソは早急に退学届の件を伝えようと判断し、大急ぎで男子生徒達の所へかけて来たそうだ。運良くそこには、慶輔やルーネスと言った男子生徒達が集結していた。
「これが尼子さん達の退学届けをコピーしたものなんだ。みんな、これに目を通してみてくれ!」
ルッソから受け取った退学届のコピーに眼を通した慶輔は、眼を見開いた。
「何々? 私尼子柚希は本日を持ちまして、竜造寺奏、西園寺七星、北畠沙綾とともにガルドリース学園を退学を希望します!?」
慶輔の口から出された退学届けの内容を聞いたヴァンが話に割り込んできた。
「ちょっと待った! あいつらガルドリース学園をやめたら行く当てあるのかな!?」
もし柚希達がガルドリース学園を退学したら、行く当てはあるのかと心配する慶輔達だったが、その事は当たり前であった。
「柚希さん達、何処へ行くのかな?」
「これは黙っちゃいられないぜ!」
ようやくひと段落着いた慶輔達にまた一つ、大きな大問題が起きてしまった。
「アリエル達が他のメンバーと対立してるって本当ムニ?」
慶輔の自室にて、慶輔本人からの報告を聞いていたムニエルは、その内容に対して凝視した。
「尼子さん達は日ごろの態度が悪かったらしく、その件で何度か大喧嘩してるみたいなんだ」
「何やら援助交際や飲酒喫煙パーティーに参加したってホームページで紹介されたんだけど、なんでこういう事したのか、僕もわかってないんだ」
アルクゥの言葉を聞いたムニエルもさすがに疑問を感じたが、これが実際に過去に会った話だとしたら、アリエルはその事を知ったのかも知れないと感じる慶輔。そんな中、ルーネスがある一つの提案を慶輔に出す。
「じゃあさ、マジカルギアで尼子さん達を探して、その原因を聞き出そう!」
「ちょっと待ってよルーネス! もしかしたら尼子さん達のトラウマに触れるかもしれないよ?」
簡単に柚希達の口から話を聞くのは難しそうだと感じるアルクゥだったが、慶輔がある決断を下した。
「じゃあ僕が尼子さん達に直接聞いてみるよ。それでいい?」
「慶輔君、いくらなんでもそれは無謀すぎるよ!」
突然の慶輔からの申し出に、アルクゥも少し戸惑った。確かにこういうパターンの場合は女の子同士で会話をさせておいたほうが得策だろう。しかし、相手は慶輔であり、柚希達の立場から考えると、簡単には話してはくれないと思うと考えるアルクゥ。
「大丈夫だよ。もし僕が本当に尼子さん達が苦しんでいたとなら、ちゃんと修復させたい。もし彼女達の心の古傷が本当にアリエルさん達が原因だとするならば、なおさら。心の傷は何日も抱え込んでいればいるほど深くなり、次第に苦しくなる。万が一尼子さん達が、そういうトラウマを抱えているんだったら少しでもそれを分かち合いたい。僕はそう思ってるんだ」
「慶輔……、お前っていい奴だな~!」
慶輔の説得は一理あると考えたムニエルは、慶輔の言葉を信じて決断を下した。
「じゃあ、僕達で尼子さん達を説得するムニ! もうこれ以上アリエルさん達を悲しい思いさせるわけにはいかないムニ!」
「ありがとうムニエル!」
慶輔の第2のミッションが始まった。
---to be continued---
「ええ。僕もホームページ見たんだけど、どうやら喫煙や飲酒が問題らしいんです。アリエルさん達にはまだ何も聞いてないんですけど……」
「それマジかよ……!?」
特に、慶輔と共にアリエル達と最初に友好関係を気付いていたルーネスとアルクゥにとっては、ショックな事であった。
「大ちゃんさ、アリエルから直接話を聞いた方がよくはないか?」
「その事なんだけどさ、アリエル達の話だと、尼子さん達の練習態度が良くなかったらしく、アリエル達がその事を指摘しているたびに揉めていたらしいぜ?」
「エッジ、それ本当なのか?」
クラウドの言葉に対して首を縦に振るエッジ。食堂では、アリエル達にどういう言葉をかけてあげるべきかすらも判らないと言わんばかりな雰囲気が漂っていた、その時だった。
「みんな~! 大変だよ!」
「ルッソ、どうしたんだ!?」
息を切らしながら食堂の中に入って来たルッソと呼ばれた少年は、どうやら何か情報を持ってきたみたいだ。
「あれ、この人どちら様だっけ?」
「アイスランド国籍のルッソ・フィンボカソン君だよ!」
ルッソは勢いあまって転んだが、10秒もたたずに起き上がり慌てた顔つきのまま言葉を発した。
「みんな聞いてくれ! 大変な事が起こったんだ!」
「大変な事って?」
「忘れた……」
ルッソの思いがけない展開に食堂にいた全員ズッコケ。
「お前な~! いつになったらその天然さ何とかなるんだよ!」
ルーネスのツッコミからおよそ1秒後、ルッソはようやく何かを思い出した。
「尼子さん達からガルドリース学園の退学届けがベアトリクス学園長に届いた!」
ルッソの一言で食堂すべてのエリアが大激震するほどの衝撃が起こった。
「尼子さん達からの退学希望だって!?」
「ルッソ、この事はアリエル達は知ってるのか!?」
ルッソの話によると、ベアトリクス学園長と密会をした後に、柚希達4人の退学届けが届いたとの事。ルッソは早急に退学届の件を伝えようと判断し、大急ぎで男子生徒達の所へかけて来たそうだ。運良くそこには、慶輔やルーネスと言った男子生徒達が集結していた。
「これが尼子さん達の退学届けをコピーしたものなんだ。みんな、これに目を通してみてくれ!」
ルッソから受け取った退学届のコピーに眼を通した慶輔は、眼を見開いた。
「何々? 私尼子柚希は本日を持ちまして、竜造寺奏、西園寺七星、北畠沙綾とともにガルドリース学園を退学を希望します!?」
慶輔の口から出された退学届けの内容を聞いたヴァンが話に割り込んできた。
「ちょっと待った! あいつらガルドリース学園をやめたら行く当てあるのかな!?」
もし柚希達がガルドリース学園を退学したら、行く当てはあるのかと心配する慶輔達だったが、その事は当たり前であった。
「柚希さん達、何処へ行くのかな?」
「これは黙っちゃいられないぜ!」
ようやくひと段落着いた慶輔達にまた一つ、大きな大問題が起きてしまった。
「アリエル達が他のメンバーと対立してるって本当ムニ?」
慶輔の自室にて、慶輔本人からの報告を聞いていたムニエルは、その内容に対して凝視した。
「尼子さん達は日ごろの態度が悪かったらしく、その件で何度か大喧嘩してるみたいなんだ」
「何やら援助交際や飲酒喫煙パーティーに参加したってホームページで紹介されたんだけど、なんでこういう事したのか、僕もわかってないんだ」
アルクゥの言葉を聞いたムニエルもさすがに疑問を感じたが、これが実際に過去に会った話だとしたら、アリエルはその事を知ったのかも知れないと感じる慶輔。そんな中、ルーネスがある一つの提案を慶輔に出す。
「じゃあさ、マジカルギアで尼子さん達を探して、その原因を聞き出そう!」
「ちょっと待ってよルーネス! もしかしたら尼子さん達のトラウマに触れるかもしれないよ?」
簡単に柚希達の口から話を聞くのは難しそうだと感じるアルクゥだったが、慶輔がある決断を下した。
「じゃあ僕が尼子さん達に直接聞いてみるよ。それでいい?」
「慶輔君、いくらなんでもそれは無謀すぎるよ!」
突然の慶輔からの申し出に、アルクゥも少し戸惑った。確かにこういうパターンの場合は女の子同士で会話をさせておいたほうが得策だろう。しかし、相手は慶輔であり、柚希達の立場から考えると、簡単には話してはくれないと思うと考えるアルクゥ。
「大丈夫だよ。もし僕が本当に尼子さん達が苦しんでいたとなら、ちゃんと修復させたい。もし彼女達の心の古傷が本当にアリエルさん達が原因だとするならば、なおさら。心の傷は何日も抱え込んでいればいるほど深くなり、次第に苦しくなる。万が一尼子さん達が、そういうトラウマを抱えているんだったら少しでもそれを分かち合いたい。僕はそう思ってるんだ」
「慶輔……、お前っていい奴だな~!」
慶輔の説得は一理あると考えたムニエルは、慶輔の言葉を信じて決断を下した。
「じゃあ、僕達で尼子さん達を説得するムニ! もうこれ以上アリエルさん達を悲しい思いさせるわけにはいかないムニ!」
「ありがとうムニエル!」
慶輔の第2のミッションが始まった。
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