上 下
92 / 97

16-2

しおりを挟む
 アーシェの魔法によって、何も見えない、何も聞こえない、一面真っ白な空間に膝を付いてうずくまっていた七星。 周囲の異変に気づいた七星は、ゆっくりと顔を上げて、周りを見渡すと、真っ白な世界が七星本人の視界に広がっていた。

「ここは一体どこなの……!?」

 見渡してみても何もなく、心を済ませてみたら、背後から二人の人物が近づいているのを感じじとった七星が振り返ってみると、そこには、セシルとティナの姿が。しかも二人は今にもブチ切れそうな表情をしている。

「セシル、それにティナ!?」

 七星の問いに、セシルとティナは頷いて肯定を示したと共に七星に近づいて、七星を見つめる。

「七星、あんたどうしてうちらから逃げたんよ?」

 方言じみたティナの言葉が七星の心に恐怖心を植え付ける。その言葉を自機に聞いた七星の足は震えており、歯をカタカタと鳴らしている。

「うちら心配したんやで? あんたが援助交際や飲酒パーティーなんかしたのも、ステラツィオから逃げるための種作りだったんやろ?」
「ど、どうして?」

 ここに来て、初めて自分の本当の気持ちを看破されてしまった七星は、伏せていた目を、セシルに向けた。そしてティナは、急に血相を変えて、七星の胸ぐらをつかみだした。

「七星、あんたが勝手にうちらに相談しないで逃げ回ろうとしたせいで、どれだけみんなに迷惑かけたと思っとるとね!?」 

 乱暴な表情を見せて、初めて聞いたかもしれないティナの怒声は、七星の心を恐怖の底に突き落とすには十分だった。もうこうなってしまったら、殴られる事を覚悟するしかない七星だったが……。

「ティ、ティナ!?」
「うちは、あんたのその大きなおっぱいが好きなんよ! あんたのおっぱいのおかげで、うちらの絆はここまで育つことができたんよ!?」

 ティナは涙を流しながら、七星に自分の中にしまってある七星に対する愛情を訴える。そしてティナは悲しみと怒りのあまり失禁してしまい、足元をおしっこの水溜りを作り出し、スカートと太ももをおしっこまみれにしてしまう。
 それに続いてセシルも、両手で七星の後ろに回り込んで彼女のおっぱいを優しく揉み始める。

「七星のおっぱいはみんなの心を育てる希望の光なんやで? うちらがここまで成長できたのも、 七星たちのおかげなんやで!」

 そして、ティナは瞳を閉じて七星の唇にキスをした。

「七星、あんたはうちらの大切な一ばい。これからもうちらとあんたは、大切な仲間やけんね!」

---to be continued---
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...