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婚姻の儀 6
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慰労会は、仕事の合間、普段より長めの休憩時間に来てもらう形で行われた。
賓客の方々は戻られても、陛下は三階へいらっしゃるわけで、そんなに羽目を外すことはできないからね。
俺とサヤもそこに顔を出し、長椅子に座して皆と話したりして過ごした。
「不思議なことをしているのですね」
アレクには驚かれてしまったけども。
「慰労会というのは、使用人の労を労うためのものでしょう?」
「うん。そうだね」
「……いや、ならば何故……」
「……? あっ! 俺たちがいたら全然心が休まらないかもしれないってことか!」
それは確かに! 俺たちの目がないところでゆっくりのんびりしてもらった方が良かったかも⁉︎
そうだよな、俺たちの式でてんやわんやしたのに、さらに俺たちがここにもいるっていうのは良くなかったか!
やっとアレクの疑問点が解消したのだが、当の使用人らは首を横に振った。
「いえいえ、全然大丈夫ですよ。正直気になりません」
「うちのご主人様はまぁこんな人って分かってますし」
「友人枠くらいに我々を入れちゃってるところが、うちの領主様らしさっていうかねぇ」
ウザがられてないようでホッとした。
女中や下男、ブンカケンで働く使用人全員がここに来て、何か食べ、談笑して過ごし、持ち場に戻っていく。
そこにギルや、本日朝から夜まで料理しっぱなしだったテイクやユミルたちも加わって。
「あー……終わんないかと思ったわー……延々胡瓜刻み続ける夢見てるのかと思った。明日絶対腕の筋肉痛で死ぬー……」
「いや、お前運動不足祟ってるから二日後ぐらいだろ、筋肉痛」
「僕まだピチピチの二十代ですけど⁉︎」
なんてやりとりに笑って。
侍祭殿は女性陣に連れて行かれ、なにやらあちらで盛り上がっている様子。
サヤも行っておいでと送り出して、こっちは男性陣で卓を囲んだ。
「有難いですよ実際。
僕、他で働いていた時期もありますけど、正直祝い事なんて、使用人には全く関係なしの日常でした」
「本来はそれが普通なんですけどね」
「使用人なのにご馳走あると思わなかった……」
「まぁ、慰労会会場に簡易かまどまで持ち込んで、汁物提供されるのは、予想外すぎだけど」
「それなー!」
だって冷めてるよりこっちの方が美味だろ⁉︎
披露宴には冷製ポタージュを提供したのだけど、九の月ともなれば、日中暑くても夜は冷え込んでくる。温かい方が良いと思ったのだ。
慰労会用に利用している会議室には暖炉が無かったし、試作で貰った耐火煉瓦を念のため床に敷き、簡易かまどを設置し、薪の代わりに炭団を使っている。
温度が上がりすぎず火も立たず、丁度良いのだよな、これ。
「レイシール様、この温かい汁物のに麵麭浸して食べるの好きですもんねー」
俺の嗜好まで使用人にバレている。そしてそれをアレクにもバラされる……。
う……いや、貴族的にはちょっと宜しくない食べ方かもしれないが、美味だしっ。いつも人目があるわけじゃないしっ。
それにこの食べ方は……。
「あー、それな。うん、やる!」
「学舎では良くやってたよなー」
「時間制限厳しかったものねぇ」
いっせいに頷き出す男一同。
「そもそも食堂が狭すぎ! 昼の時間が一時間しかないってのがなくない⁉︎
上級生居座って座席少ないのにさー」
「そう言いつつお前、上の学年になった時むちゃくちゃ堂々と居座ってたろうが」
学舎組がそんな風に話を始め、たまたま顔を出していた派遣官らもその話に加わった。
学舎あるあるなんだよなー。
下の学年のうちは、座席の空きを待たねばならず、結果的に昼食を胃に流し込むくらいの時間しか無くなったりすることも、しばしばあったのだ。
麵麭を汁に放り込んで食べた方が、断然速かったし、これがまた美味だった。
「あぁ、確かに速く食べれますし、美味ですもんね」
「まさか……神殿でも⁉︎」
アレクが相槌を打つとは思わなかった!
ついばっと皆の視線が集中してしまったもので、困惑しつつアレクは苦笑し……。
「古今東西、だいたい似たようなことをどこでもやっているのですね」
肩を竦める正装の司教。
その気さくな雰囲気に、皆も楽しみ馴染んでいる様子だった。
そこにまた、新たな入室者。
オブシズとクレフィリアが揃ってやって来て、新婚さんだー! あらやだ一緒に来たわよ⁉︎ なんて揶揄われだして……明日は我が身だなと背中を汗が伝う……。
「た、たまたまそこで一緒になっただけでだな⁉︎」
「言い訳いらねぇわ」
「私もそろそろ結婚したーい」
「いや、まずウーヴェ。お前いい加減観念しろ」
「ちょっと⁉︎ 僕まだ彼女いないんですけど⁉︎」
なんて話が始まり……。
そろりそろりと逃げるため長椅子を横移動したのだが、結局捕まってテイクの彼女が欲しい嘆き等を聞かされることとなった。
◆
その後、流石に陛下からの呼び出し等も、この日は無く……。
一日を無事過ごした後、風呂でハインにしつこく身体を洗われた。
「いや……それ花嫁側のするものじゃないかな……俺までするの?」
と、やんわり抗議してみたのだが……。
「サヤ様に嫌悪感を抱かせる可能性は、どれだけ小さな芽でも摘み取っておくべきかと」
なんて真顔で言われ、受け入れたよね……。
うん。そりゃぁうん。その方が良いよね。体臭とかで泣かれたらもう、立ち直れる気がしないし……。
………………。
……………………。
…………………………っ。
マジか。マジでこの時間が来ちゃった…………っ!
分かってたよそりゃ、婚姻の儀の後はこれが来るって分かってたけども!
更に言うならある意味心待ちにしていたわけだけども! なんなら若干齧りかけたことだってあるけども!
実際に来てみると、期待よりも恐怖が優った。
そもそも俺だって経験は無い!
「……初夜に挑む顔ですかそれが」
「言葉にするなってええぇぇぇ」
「風呂でうだうだしないでください。のぼせます。
それともあえてのぼせて初夜を素通りしたいのですか?」
こんな時まで小言が多いな⁉︎
ただでさえ緊張してる小心者の俺を、更に追い詰めてどうするの、何したいのお前⁉︎
「貴方よりもサヤ様の方が酷い精神状態でしょうに……」
そう言われてしまうと、当然そうなのだよなと、跳ね回っていた心臓がぎゅっと萎縮した。
「………………」
そうだよな。
俺よりもずっとサヤの方が、緊張しているだろう……恐怖しているだろう……そしてそれを必死に抑え込んでいるのだと思う。
そう考えると、のぼせて初夜を素通りするのもありじゃないかという気すらしてきた。
だけどそれでは……恐怖を先送りにするだけだ。
「どうなるにしろ挑んでみるしかありませんからさっさと上がってください」
「……っ、なんなのお前、俺の心読んでるの⁉︎」
「読む必要ありますか? 全部顔に出ているというのに」
風呂を追い出され、用意された夜着を着せられた。勿論この日のために用意されているわけだ。下着も、夜着も……。
微妙な気分で羽織りを着込み、部屋へと追い立てられる。扱いが雑!
風呂から部屋までの道中に、一切使用人とすれ違うこともなかったのは配慮なのだろうか……。
「立会人は……」
「いらないから!」
「畏まりました」
どこまでも落ち着いた声音でハイン。
そうして私室に戻ったのだが……。
「うっ……」
いろいろな準備の済まされた寝室を見て怯んだ俺に。
「ではお楽しみください」
なんて捨て台詞を吐いたハインは、無情なほど冷静な声音で、そのまま退室していった。
……………………あああぁぁぁぁぁぁ……。
サヤが来るまで待つのかここでえええぇぇぇぇっ⁉︎
賓客の方々は戻られても、陛下は三階へいらっしゃるわけで、そんなに羽目を外すことはできないからね。
俺とサヤもそこに顔を出し、長椅子に座して皆と話したりして過ごした。
「不思議なことをしているのですね」
アレクには驚かれてしまったけども。
「慰労会というのは、使用人の労を労うためのものでしょう?」
「うん。そうだね」
「……いや、ならば何故……」
「……? あっ! 俺たちがいたら全然心が休まらないかもしれないってことか!」
それは確かに! 俺たちの目がないところでゆっくりのんびりしてもらった方が良かったかも⁉︎
そうだよな、俺たちの式でてんやわんやしたのに、さらに俺たちがここにもいるっていうのは良くなかったか!
やっとアレクの疑問点が解消したのだが、当の使用人らは首を横に振った。
「いえいえ、全然大丈夫ですよ。正直気になりません」
「うちのご主人様はまぁこんな人って分かってますし」
「友人枠くらいに我々を入れちゃってるところが、うちの領主様らしさっていうかねぇ」
ウザがられてないようでホッとした。
女中や下男、ブンカケンで働く使用人全員がここに来て、何か食べ、談笑して過ごし、持ち場に戻っていく。
そこにギルや、本日朝から夜まで料理しっぱなしだったテイクやユミルたちも加わって。
「あー……終わんないかと思ったわー……延々胡瓜刻み続ける夢見てるのかと思った。明日絶対腕の筋肉痛で死ぬー……」
「いや、お前運動不足祟ってるから二日後ぐらいだろ、筋肉痛」
「僕まだピチピチの二十代ですけど⁉︎」
なんてやりとりに笑って。
侍祭殿は女性陣に連れて行かれ、なにやらあちらで盛り上がっている様子。
サヤも行っておいでと送り出して、こっちは男性陣で卓を囲んだ。
「有難いですよ実際。
僕、他で働いていた時期もありますけど、正直祝い事なんて、使用人には全く関係なしの日常でした」
「本来はそれが普通なんですけどね」
「使用人なのにご馳走あると思わなかった……」
「まぁ、慰労会会場に簡易かまどまで持ち込んで、汁物提供されるのは、予想外すぎだけど」
「それなー!」
だって冷めてるよりこっちの方が美味だろ⁉︎
披露宴には冷製ポタージュを提供したのだけど、九の月ともなれば、日中暑くても夜は冷え込んでくる。温かい方が良いと思ったのだ。
慰労会用に利用している会議室には暖炉が無かったし、試作で貰った耐火煉瓦を念のため床に敷き、簡易かまどを設置し、薪の代わりに炭団を使っている。
温度が上がりすぎず火も立たず、丁度良いのだよな、これ。
「レイシール様、この温かい汁物のに麵麭浸して食べるの好きですもんねー」
俺の嗜好まで使用人にバレている。そしてそれをアレクにもバラされる……。
う……いや、貴族的にはちょっと宜しくない食べ方かもしれないが、美味だしっ。いつも人目があるわけじゃないしっ。
それにこの食べ方は……。
「あー、それな。うん、やる!」
「学舎では良くやってたよなー」
「時間制限厳しかったものねぇ」
いっせいに頷き出す男一同。
「そもそも食堂が狭すぎ! 昼の時間が一時間しかないってのがなくない⁉︎
上級生居座って座席少ないのにさー」
「そう言いつつお前、上の学年になった時むちゃくちゃ堂々と居座ってたろうが」
学舎組がそんな風に話を始め、たまたま顔を出していた派遣官らもその話に加わった。
学舎あるあるなんだよなー。
下の学年のうちは、座席の空きを待たねばならず、結果的に昼食を胃に流し込むくらいの時間しか無くなったりすることも、しばしばあったのだ。
麵麭を汁に放り込んで食べた方が、断然速かったし、これがまた美味だった。
「あぁ、確かに速く食べれますし、美味ですもんね」
「まさか……神殿でも⁉︎」
アレクが相槌を打つとは思わなかった!
ついばっと皆の視線が集中してしまったもので、困惑しつつアレクは苦笑し……。
「古今東西、だいたい似たようなことをどこでもやっているのですね」
肩を竦める正装の司教。
その気さくな雰囲気に、皆も楽しみ馴染んでいる様子だった。
そこにまた、新たな入室者。
オブシズとクレフィリアが揃ってやって来て、新婚さんだー! あらやだ一緒に来たわよ⁉︎ なんて揶揄われだして……明日は我が身だなと背中を汗が伝う……。
「た、たまたまそこで一緒になっただけでだな⁉︎」
「言い訳いらねぇわ」
「私もそろそろ結婚したーい」
「いや、まずウーヴェ。お前いい加減観念しろ」
「ちょっと⁉︎ 僕まだ彼女いないんですけど⁉︎」
なんて話が始まり……。
そろりそろりと逃げるため長椅子を横移動したのだが、結局捕まってテイクの彼女が欲しい嘆き等を聞かされることとなった。
◆
その後、流石に陛下からの呼び出し等も、この日は無く……。
一日を無事過ごした後、風呂でハインにしつこく身体を洗われた。
「いや……それ花嫁側のするものじゃないかな……俺までするの?」
と、やんわり抗議してみたのだが……。
「サヤ様に嫌悪感を抱かせる可能性は、どれだけ小さな芽でも摘み取っておくべきかと」
なんて真顔で言われ、受け入れたよね……。
うん。そりゃぁうん。その方が良いよね。体臭とかで泣かれたらもう、立ち直れる気がしないし……。
………………。
……………………。
…………………………っ。
マジか。マジでこの時間が来ちゃった…………っ!
分かってたよそりゃ、婚姻の儀の後はこれが来るって分かってたけども!
更に言うならある意味心待ちにしていたわけだけども! なんなら若干齧りかけたことだってあるけども!
実際に来てみると、期待よりも恐怖が優った。
そもそも俺だって経験は無い!
「……初夜に挑む顔ですかそれが」
「言葉にするなってええぇぇぇ」
「風呂でうだうだしないでください。のぼせます。
それともあえてのぼせて初夜を素通りしたいのですか?」
こんな時まで小言が多いな⁉︎
ただでさえ緊張してる小心者の俺を、更に追い詰めてどうするの、何したいのお前⁉︎
「貴方よりもサヤ様の方が酷い精神状態でしょうに……」
そう言われてしまうと、当然そうなのだよなと、跳ね回っていた心臓がぎゅっと萎縮した。
「………………」
そうだよな。
俺よりもずっとサヤの方が、緊張しているだろう……恐怖しているだろう……そしてそれを必死に抑え込んでいるのだと思う。
そう考えると、のぼせて初夜を素通りするのもありじゃないかという気すらしてきた。
だけどそれでは……恐怖を先送りにするだけだ。
「どうなるにしろ挑んでみるしかありませんからさっさと上がってください」
「……っ、なんなのお前、俺の心読んでるの⁉︎」
「読む必要ありますか? 全部顔に出ているというのに」
風呂を追い出され、用意された夜着を着せられた。勿論この日のために用意されているわけだ。下着も、夜着も……。
微妙な気分で羽織りを着込み、部屋へと追い立てられる。扱いが雑!
風呂から部屋までの道中に、一切使用人とすれ違うこともなかったのは配慮なのだろうか……。
「立会人は……」
「いらないから!」
「畏まりました」
どこまでも落ち着いた声音でハイン。
そうして私室に戻ったのだが……。
「うっ……」
いろいろな準備の済まされた寝室を見て怯んだ俺に。
「ではお楽しみください」
なんて捨て台詞を吐いたハインは、無情なほど冷静な声音で、そのまま退室していった。
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