1 / 42
売られた聖女
しおりを挟む
質の良い馬車、とはお世辞にも言えない木製の馬車が走る。道はある程度整備されているものの、走るたびにガタンガタンと揺れている。
(――売られていく家畜の気持ちだわ)
馬車の中で揺られている若い女性、コルネリアがため息をついた。俯いた際にさらり、と緑色の髪の毛が揺れる。ぱっちりとした瞳も、憂鬱そうに伏し目になっている。
コルネリアは母国のブーテェ法国から、ついこの前まで敵国だったネバンテ国に二束三文で売られたところだった。
(――あの考えなしの第一王子と腹黒マリアンネめ!)
ネバンテ国に嫁ぐ話が決定したときを思い出し、思わずコルネリアは心の中でそう呟いた。思い出すだけで腹が立つのだろう、儚げな顔が一転し、眉間がぐっと寄った。
時は少し遡って、20日ほど前。いつものようにコルネリアは自室で祈りを捧げていると、バタバタと足音が部屋に近づいてきた。
「コルネリア!おめでとう!」
そう言って笑顔で入ってきたのは、聖女の一人であるマリアンネだった。コルネリアの水色の衣と異なり、濃い青色の衣を着ている。
ブーテェ法国には聖女が多くいるが、最も聖力の強い10人は水色の衣を着ており、マリアンネのように貴族の子女である聖女は青色の衣を着ている。
「お前にはもったいない縁談を持ってきてやったぞ」
マリアンネの後ろからずいっと前に出てきたのは、この国の第一王子であるパトリックだ。第一王子でありながら、この国の次期国王ではない彼と、幼少期に縁談が一度持ち上がったことがある。
すぐ破談になったのだが、それ以降パトリックと、その後婚約者となった侯爵令嬢のマリアンネから嫌われている。
「縁談ですか?」
私がそう聞き返すと、彼らは嬉しそうに頷いている。
(――この喜び方から察するに、私にとっては良い縁談じゃなさそうね)
「相手はネバンテ国のヴァルター様よ!私生児に過ぎない貴方が、一国の妃になれるのだから、嬉しいわよね」
「身に余る光栄だろう?」
ネバンテ国といえば、ブーテェ法国の隣にある大国メヨ帝国の領主が、反旗を翻し興した国だった。国王であるヴァルターはまだ20代半ばの青年だが、悪魔のようだと悪名高い。
口が耳まで裂けている大男。素手で人間の心臓を握りつぶす。血も涙もない冷血漢。などなどの噂話が、ブーテェ法国まで入ってきている。もちろん、コルネリアも聞いたことがある。
コルネリア自身は噂話を全部は信じていないものの、少しは真実も混ざっているのではないかと思っている。
ネバンテ国とメヨ帝国は一時停戦中のはずだけれど、なぜそこに自分が嫁ぐことになったのか。コルネリアには分からない。
「私が嫁ぐことで、我が国にどんな利益があるのですか?」
強い力を持つ水色衣の10人の聖女たちは、すでに数名が他国へ出ている。ある者は大金と引き換えに、ある者は毎年希少な鉱石を法国へ納めることの対価に。
水色衣の聖女はそれだけ価値が高く、法国へ見返りがないと嫁がせないことになっている。
コルネリアの言葉に、待ってましたと言わんばかりにパトリックが意地悪く笑う。
「法国と同盟関係にあるメヨ帝国とネバンテの間を取り持ったのが、我が国なのは知っているよな?停戦が決まった後に、おまけでお前をつけてやることにしたんだ」
「おまけ、ですか?」
「ああ。なしでも決まった停戦だったから、お前の存在が停戦の役に立ったとは思わないことだな」
「まあ。パトリック様ったら。もう少し優しく言ってあげればいいのに」
くすくすと満足げに笑うマリアンネと、なぜが威張っているパトリック。コルネリアは信じられないものを見るように、二人を見つめた。
(――自分で言うのもなんだけれど、もったいない使い方してくれたわね)
目の前でニヤニヤと人の悪い笑顔を浮かべている二人に、コルネリアは頭を下げた。
「謹んでお受けします」
(――もっと役立つ嫁ぎ方をしたかったけれど、ずっと神殿にいるわけにもいかないし。それにしても、意地悪そうな顔だわ!)
儚げに頭を下げるコルネリアが、内心悪態をついているとは思わない二人は満足げだ。
「出発は20日後だ。急いで準備をするように」
パトリックがそう言うと、二人は部屋を出て行った。
「ついに来たかー」
ベッドの上にごろん、と横になってコルネリアが呟く。他国へ嫁ぐことになる聖女は、聖なる湖にその声を捧げていくのが決まりだ。
国の機密を漏らされないように、と始められた習慣で、コルネリアも例外なく声を捧げることになるだろう。
「私の声ともさよならね。ま、仕方ないわ」
自分の喉に手を当てて、一瞬切ない顔をする。が、すぐに切り替えたように頷く。見た目で儚いと判断されがちなコルネリアだが、中身は意外と図太い。
貴族が使用人に無理やり迫り、生まれたのがコルネリアだ。物心ついた頃には神殿で聖女として訓練をしていたため、かなりしっかりとした性格に育った。
「この声ともさよならだから、ちょっと歌っとこう」
るんるーん、と20日後には悪名高い相手に嫁ぐとは思えない声で、コルネリアは一人歌い出した。
(――売られていく家畜の気持ちだわ)
馬車の中で揺られている若い女性、コルネリアがため息をついた。俯いた際にさらり、と緑色の髪の毛が揺れる。ぱっちりとした瞳も、憂鬱そうに伏し目になっている。
コルネリアは母国のブーテェ法国から、ついこの前まで敵国だったネバンテ国に二束三文で売られたところだった。
(――あの考えなしの第一王子と腹黒マリアンネめ!)
ネバンテ国に嫁ぐ話が決定したときを思い出し、思わずコルネリアは心の中でそう呟いた。思い出すだけで腹が立つのだろう、儚げな顔が一転し、眉間がぐっと寄った。
時は少し遡って、20日ほど前。いつものようにコルネリアは自室で祈りを捧げていると、バタバタと足音が部屋に近づいてきた。
「コルネリア!おめでとう!」
そう言って笑顔で入ってきたのは、聖女の一人であるマリアンネだった。コルネリアの水色の衣と異なり、濃い青色の衣を着ている。
ブーテェ法国には聖女が多くいるが、最も聖力の強い10人は水色の衣を着ており、マリアンネのように貴族の子女である聖女は青色の衣を着ている。
「お前にはもったいない縁談を持ってきてやったぞ」
マリアンネの後ろからずいっと前に出てきたのは、この国の第一王子であるパトリックだ。第一王子でありながら、この国の次期国王ではない彼と、幼少期に縁談が一度持ち上がったことがある。
すぐ破談になったのだが、それ以降パトリックと、その後婚約者となった侯爵令嬢のマリアンネから嫌われている。
「縁談ですか?」
私がそう聞き返すと、彼らは嬉しそうに頷いている。
(――この喜び方から察するに、私にとっては良い縁談じゃなさそうね)
「相手はネバンテ国のヴァルター様よ!私生児に過ぎない貴方が、一国の妃になれるのだから、嬉しいわよね」
「身に余る光栄だろう?」
ネバンテ国といえば、ブーテェ法国の隣にある大国メヨ帝国の領主が、反旗を翻し興した国だった。国王であるヴァルターはまだ20代半ばの青年だが、悪魔のようだと悪名高い。
口が耳まで裂けている大男。素手で人間の心臓を握りつぶす。血も涙もない冷血漢。などなどの噂話が、ブーテェ法国まで入ってきている。もちろん、コルネリアも聞いたことがある。
コルネリア自身は噂話を全部は信じていないものの、少しは真実も混ざっているのではないかと思っている。
ネバンテ国とメヨ帝国は一時停戦中のはずだけれど、なぜそこに自分が嫁ぐことになったのか。コルネリアには分からない。
「私が嫁ぐことで、我が国にどんな利益があるのですか?」
強い力を持つ水色衣の10人の聖女たちは、すでに数名が他国へ出ている。ある者は大金と引き換えに、ある者は毎年希少な鉱石を法国へ納めることの対価に。
水色衣の聖女はそれだけ価値が高く、法国へ見返りがないと嫁がせないことになっている。
コルネリアの言葉に、待ってましたと言わんばかりにパトリックが意地悪く笑う。
「法国と同盟関係にあるメヨ帝国とネバンテの間を取り持ったのが、我が国なのは知っているよな?停戦が決まった後に、おまけでお前をつけてやることにしたんだ」
「おまけ、ですか?」
「ああ。なしでも決まった停戦だったから、お前の存在が停戦の役に立ったとは思わないことだな」
「まあ。パトリック様ったら。もう少し優しく言ってあげればいいのに」
くすくすと満足げに笑うマリアンネと、なぜが威張っているパトリック。コルネリアは信じられないものを見るように、二人を見つめた。
(――自分で言うのもなんだけれど、もったいない使い方してくれたわね)
目の前でニヤニヤと人の悪い笑顔を浮かべている二人に、コルネリアは頭を下げた。
「謹んでお受けします」
(――もっと役立つ嫁ぎ方をしたかったけれど、ずっと神殿にいるわけにもいかないし。それにしても、意地悪そうな顔だわ!)
儚げに頭を下げるコルネリアが、内心悪態をついているとは思わない二人は満足げだ。
「出発は20日後だ。急いで準備をするように」
パトリックがそう言うと、二人は部屋を出て行った。
「ついに来たかー」
ベッドの上にごろん、と横になってコルネリアが呟く。他国へ嫁ぐことになる聖女は、聖なる湖にその声を捧げていくのが決まりだ。
国の機密を漏らされないように、と始められた習慣で、コルネリアも例外なく声を捧げることになるだろう。
「私の声ともさよならね。ま、仕方ないわ」
自分の喉に手を当てて、一瞬切ない顔をする。が、すぐに切り替えたように頷く。見た目で儚いと判断されがちなコルネリアだが、中身は意外と図太い。
貴族が使用人に無理やり迫り、生まれたのがコルネリアだ。物心ついた頃には神殿で聖女として訓練をしていたため、かなりしっかりとした性格に育った。
「この声ともさよならだから、ちょっと歌っとこう」
るんるーん、と20日後には悪名高い相手に嫁ぐとは思えない声で、コルネリアは一人歌い出した。
110
あなたにおすすめの小説
【完結】追放された元聖女は、冒険者として自由に生活します!
夏灯みかん
ファンタジー
生まれながらに強い魔力を持つ少女レイラは、聖女として大神殿の小部屋で、祈るだけの生活を送ってきた。
けれど王太子に「身元不明の孤児だから」と婚約を破棄され、国外追放されてしまう。
「……え、もうお肉食べていいの? 白じゃない服着てもいいの?」
追放の道中で出会った冒険者のステファンと狼男ライガに拾われ、レイラは初めて外の世界で暮らし始める。
冒険者としての仕事、初めてのカフェでのお茶会。
隣国での生活の中で、レイラは少しずつ自分の居場所を作っていく。
一方、レイラが去った王国では魔物が発生し、大神殿の大司教は彼女を取り戻そうと動き出していた。
――私はなんなの? どこから来たの?
これは、救う存在として利用されてきた少女が、「自分のこれから」を選び直していく物語。
※表紙イラストはレイラを月塚彩様に描いてもらいました。
【2025.09.02 全体的にリライトしたものを、再度公開いたします。】
【完結】さようなら。毒親と毒姉に利用され、虐げられる人生はもう御免です 〜復讐として隣国の王家に嫁いだら、婚約者に溺愛されました〜
ゆうき
恋愛
父の一夜の過ちによって生を受け、聖女の力を持って生まれてしまったことで、姉に聖女の力を持って生まれてくることを望んでいた家族に虐げられて生きてきた王女セリアは、隣国との戦争を再び引き起こした大罪人として、処刑されてしまった。
しかし、それは現実で起こったことではなく、聖女の力による予知の力で見た、自分の破滅の未来だった。
生まれて初めてみた、自分の予知。しかも、予知を見てしまうと、もうその人の不幸は、内容が変えられても、不幸が起こることは変えられない。
それでも、このまま何もしなければ、身に覚えのないことで処刑されてしまう。日頃から、戦争で亡くなった母の元に早く行きたいと思っていたセリアだが、いざ破滅の未来を見たら、そんなのはまっぴら御免だと強く感じた。
幼い頃は、白馬に乗った王子様が助けに来てくれると夢見ていたが、未来は自分で勝ち取るものだと考えたセリアは、一つの疑問を口にする。
「……そもそも、どうして私がこんな仕打ちを受けなくちゃいけないの?」
初めて前向きになったセリアに浮かんだのは、疑問と――恨み。その瞬間、セリアは心に誓った。自分を虐げてきた家族と、母を奪った戦争の元凶である、隣国に復讐をしようと。
そんな彼女にとある情報が舞い込む。長年戦争をしていた隣国の王家が、友好の証として、王子の婚約者を探していると。
これは復讐に使えると思ったセリアは、その婚約者に立候補しようとするが……この時のセリアはまだ知らない。復讐をしようとしている隣国の王子が、運命の相手だということを。そして、彼に溺愛される未来が待っていることも。
これは、復讐を決意した一人の少女が、復讐と運命の相手との出会いを経て、幸せに至るまでの物語。
☆既に全話執筆、予約投稿済みです☆
【完結】聖女召喚に巻き込まれたバリキャリですが、追い出されそうになったのでお金と魔獣をもらって出て行きます!
チャらら森山
恋愛
二十七歳バリバリキャリアウーマンの鎌本博美(かまもとひろみ)が、交差点で後ろから背中を押された。死んだと思った博美だが、突如、異世界へ召喚される。召喚された博美が発した言葉を誤解したハロルド王子の前に、もうひとりの女性が現れた。博美の方が、聖女召喚に巻き込まれた一般人だと決めつけ、追い出されそうになる。しかし、バリキャリの博美は、そのまま追い出されることを拒否し、彼らに慰謝料を要求する。
お金を受け取るまで、博美は屋敷で暮らすことになり、数々の騒動に巻き込まれながら地下で暮らす魔獣と交流を深めていく。
婚約破棄されたので、聖女になりました。けど、こんな国の為には働けません。自分の王国を建設します。
ぽっちゃりおっさん
恋愛
公爵であるアルフォンス家一人息子ボクリアと婚約していた貴族の娘サラ。
しかし公爵から一方的に婚約破棄を告げられる。
屈辱の日々を送っていたサラは、15歳の洗礼を受ける日に【聖女】としての啓示を受けた。
【聖女】としてのスタートを切るが、幸運を祈る相手が、あの憎っくきアルフォンス家であった。
差別主義者のアルフォンス家の為には、祈る気にはなれず、サラは国を飛び出してしまう。
そこでサラが取った決断は?
本物の『神託の花嫁』は妹ではなく私なんですが、興味はないのでバックレさせていただいてもよろしいでしょうか?王太子殿下?
神崎 ルナ
恋愛
このシステバン王国では神託が降りて花嫁が決まることがある。カーラもその例の一人で王太子の神託の花嫁として選ばれたはずだった。「お姉様より私の方がふさわしいわ!!」妹――エリスのひと声がなければ。地味な茶色の髪の姉と輝く金髪と美貌の妹。傍から見ても一目瞭然、とばかりに男爵夫妻は妹エリスを『神託の花嫁のカーラ・マルボーロ男爵令嬢』として差し出すことにした。姉カーラは修道院へ厄介払いされることになる。修道院への馬車が盗賊の襲撃に遭うが、カーラは少しも動じず、盗賊に立ち向かった。カーラは何となく予感していた。いつか、自分がお払い箱にされる日が来るのではないか、と。キツい日課の合間に体も魔術も鍛えていたのだ。盗賊たちは魔術には不慣れなようで、カーラの力でも何とかなった。そこでカーラは木々の奥へ声を掛ける。「いい加減、出て来て下さらない?」その声に応じたのは一人の青年。ジェイドと名乗る彼は旅をしている吟遊詩人らしく、腕っぷしに自信がなかったから隠れていた、と謝罪した。が、カーラは不審に感じた。今使った魔術の範囲内にいたはずなのに、普通に話している? カーラが使ったのは『思っていることとは反対のことを言ってしまう魔術』だった。その魔術に掛かっているのならリュートを持った自分を『吟遊詩人』と正直に言えるはずがなかった。
カーラは思案する。このまま家に戻る訳にはいかない。かといって『神託の花嫁』になるのもごめんである。カーラは以前考えていた通り、この国を出ようと決心する。だが、「女性の一人旅は危ない」とジェイドに同行を申し出られる。
(※注 今回、いつもにもまして時代考証がゆるいですm(__)m ゆるふわでもOKだよ、という方のみお進み下さいm(__)m
家族から冷遇されていた過去を持つ家政ギルドの令嬢は、旦那様に人のぬくもりを教えたい~自分に自信のない旦那様は、とても素敵な男性でした~
チカフジ ユキ
恋愛
叔父から使用人のように扱われ、冷遇されていた子爵令嬢シルヴィアは、十五歳の頃家政ギルドのギルド長オリヴィアに助けられる。
そして家政ギルドで様々な事を教えてもらい、二年半で大きく成長した。
ある日、オリヴィアから破格の料金が提示してある依頼書を渡される。
なにやら裏がありそうな値段設定だったが、半年後の成人を迎えるまでにできるだけお金をためたかったシルヴィアは、その依頼を受けることに。
やってきた屋敷は気持ちが憂鬱になるような雰囲気の、古い建物。
シルヴィアが扉をノックすると、出てきたのは長い前髪で目が隠れた、横にも縦にも大きい貴族男性。
彼は肩や背を丸め全身で自分に自信が無いと語っている、引きこもり男性だった。
その姿をみて、自信がなくいつ叱られるかビクビクしていた過去を思い出したシルヴィアは、自分自身と重ねてしまった。
家政ギルドのギルド員として、余計なことは詮索しない、そう思っても気になってしまう。
そんなある日、ある人物から叱責され、酷く傷ついていた雇い主の旦那様に、シルヴィアは言った。
わたしはあなたの側にいます、と。
このお話はお互いの強さや弱さを知りながら、ちょっとずつ立ち直っていく旦那様と、シルヴィアの恋の話。
*** ***
※この話には第五章に少しだけ「ざまぁ」展開が入りますが、味付け程度です。
※設定などいろいろとご都合主義です。
※小説家になろう様にも掲載しています。
ボロボロになるまで働いたのに見た目が不快だと追放された聖女は隣国の皇子に溺愛される。……ちょっと待って、皇子が三つ子だなんて聞いてません!
沙寺絃
恋愛
ルイン王国の神殿で働く聖女アリーシャは、早朝から深夜まで一人で激務をこなしていた。
それなのに聖女の力を理解しない王太子コリンから理不尽に追放を言い渡されてしまう。
失意のアリーシャを迎えに来たのは、隣国アストラ帝国からの使者だった。
アリーシャはポーション作りの才能を買われ、アストラ帝国に招かれて病に臥せった皇帝を助ける。
帝国の皇子は感謝して、アリーシャに深い愛情と敬意を示すようになる。
そして帝国の皇子は十年前にアリーシャと出会った事のある初恋の男の子だった。
再会に胸を弾ませるアリーシャ。しかし、衝撃の事実が発覚する。
なんと、皇子は三つ子だった!
アリーシャの幼馴染の男の子も、三人の皇子が入れ替わって接していたと判明。
しかも病から復活した皇帝は、アリーシャを皇子の妃に迎えると言い出す。アリーシャと結婚した皇子に、次の皇帝の座を譲ると宣言した。
アリーシャは個性的な三つ子の皇子に愛されながら、誰と結婚するか決める事になってしまう。
一方、アリーシャを追放したルイン王国では暗雲が立ち込め始めていた……。
報われなくても平気ですので、私のことは秘密にしていただけますか?
小桜
恋愛
レフィナード城の片隅で治癒師として働く男爵令嬢のペルラ・アマーブレは、騎士隊長のルイス・クラベルへ密かに思いを寄せていた。
しかし、ルイスは命の恩人である美しい女性に心惹かれ、恋人同士となってしまう。
突然の失恋に、落ち込むペルラ。
そんなある日、謎の騎士アルビレオ・ロメロがペルラの前に現れた。
「俺は、放っておけないから来たのです」
初対面であるはずのアルビレオだが、なぜか彼はペルラこそがルイスの恩人だと確信していて――
ペルラには報われてほしいと願う一途なアルビレオと、絶対に真実は隠し通したいペルラの物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる