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告白
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その後もレオはヴァレンティーナの反応をつぶさに観察して、彼女は可愛いもの、甘いものが好きだと気づいた。
どこの店でもヴァレンティーナは歓迎され、その度に恥じらいながらも嬉しそうに反応するヴァレンティーナを見ることができた。
その姿が可愛いでは言い表せないほど可愛くて、貴族街に連れて行かなくてよかったとレオは自分の判断を褒め称えた。
一方のヴァレンティーナも、デートはこんなにも楽しいものなのかと夢中になった。
全てが初めての経験なので自信がない。けれど、この胸で育っている気持ちは「そう」なんだとヴァレンティーナは感じていた。
デート自体が楽しいのではなく、レオとデートをしているから楽しいのだと――。
「今日は楽しかったかな? それで、会話の勉強にもなっていたら嬉しい」
「はい、とても楽しかったです! 私、今日はとても自然体でいられたと思うんですが、どうでしたか?」
「よかった! そうだね。とても自然だったと思うよ。いきいきしていた」
「ですよね! ……レオのおかげです。レオのおかげで、いつもみたいに『常識』を考えずにいられたから」
「どんなティーナも魅力的だよ。でも、今日みたいなティーナが本来のティーナなのだとしたら、ちょっと心配になるかも」
「心配ですか……? どこか変でしたか?」
「ううん。変じゃない。可愛すぎて、他の男にとられそうで心配ってこと」
ヴァレンティーナの顔はみるみる赤くなった。
レオの言いたいことは正確に伝わったらしい。
「好きだよ。ヴァレンティーナ。正直、一目惚れだった」
ヴァレンティーナは直球の告白に驚き、歓喜した。
「私も……。好き……なんだと思います。レオのこと」
ずっとそうであれと願っていた言葉をヴァレンティーナからもらえて、レオは快哉を叫んだ。
「やっ……た! 本当に⁉︎ 嬉しい! ちゃんとよく考えた?」
ヴァレンティーナが好きだと言ったことで、レオが声を上げて喜んでくれた。こんなに嬉しいことはないとヴァレンティーナは思った。
――やっぱり、この気持ちは「好き」なんだわ。
「ええ。こんな気持ち、この先レオ以外の誰に対しても抱ける気がしません。レオが好きです」
ヴァレンティーナがそう言い切ったとき、レオはたまらなくなってヴァレンティーナをきつく抱きしめた。
ヴァレンティーナは驚いたけれど、初めて感じる好きな人の温もりを心から喜んで受け入れた。
これが帰りの馬車の中で起こったできごとでなければ、きっと護衛トリオが号泣しすぎて職務をまっとうできなくなっていたことだろう。
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