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2.召喚とか特異スキルとかなんだってんだ!?
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口の中が光り始めてビームでも発射してしまうのかと思ったが、そんな事はなくただただ舌が光っていただけだった。
とはいえ、当事者である俺にとっては只事ではない。
「な、な、な、なんだこれ!?」
パニックになりつつ、なるべく光を遮ろうと両手で口を抑えた。
目の前の少女も訳が分からないといった顔で呆然と俺の方を見ている。
その時、頭の中に無機質な声が響いた。
『メディファ・マナによるヤクシジ・ライの召喚契約完了。またヤクシジ・ライは召喚ボーナスとして特異スキル【回復唾液】を取得』
……は? 理解が追いつかない。
召喚、って、ファンタジーっていうか、小説とかアニメとかでみる所謂『異世界転移』ってやつ?
てか今の声何? 誰? 少なくとも俺と同じく混乱している色白美少女でない事は確かだ。
あと最後の『特異スキル』? 聞き慣れない言葉だ。
スキル自体は異世界ものあるあるだと思うが、『特異』って事は俺特有のスキルって事だろうか。
【回復唾液】ってまたヘンテコな……いや待てよ、これってさっき言ってたやつじゃないか?
『唾付けときゃ治る』=【回復唾液】……しっくりはくる。くるけども。
ぶっちゃけかなり微妙というか……なんか変態チックでは?
いや、一旦そこは置いておこう。それよりまずは現状把握だ。
さっきの出処不明の声の言う通りなら、俺もとい薬師寺來生をここに召喚したのはメディファ・マナ……つまり目の前の少女だろう。
確認も兼ねて未だ状況が飲み込めていなさそうな彼女に声をかけてみる。
「えーと、君がメディファ・マナ、さんで合ってる?」
「えっ!? どうして私の名前を?」
「え、だってさっき誰か分からないけど言ってたじゃん、メディファ・マナによる召喚契約がどーのこーのって」
「そ、それはまさか! 異世界人のみが聴くという『神のお告げ』……!」
少女は黄金色の瞳を更に輝かせて、手を組み俺に対して祈るポーズをする。
「他には! 他には何か聴いていませんか!?」
「え、えーと? たしか、『召喚ボーナスとして特異スキルを得た』とか何とか……」
「『特異スキル』!! 本当にあったんだ……!」
少女もといメディファさん(が苗字でいいのか?)は一人感激して鼻息荒く眼鏡のガラスを曇らせている。
せっかくの美人が台無しだな……と思いつつ、だいぶ置いてけぼりにされているんだが。そろそろ俺にも状況説明して欲しいよ?
少々俺の苛立ちが表に出てしまったのに気づいたのか、メディファさんはハッと我に返るとコホンと一つ咳払いをした。
「す、すみません、一人で盛り上がっちゃって……まさか本当に成功するとは思わなかったから……。
えと、とりあえずまずは自己紹介から、ですかね。私はメディファ・マナ、貴方を召喚した召喚士です」
当たり前のように召喚士だと名乗るピンク頭の少女に、召喚士なんてゲームでしか聞かねぇよ、という野暮なツッコミをぎりぎりのところで耐えたのだった。
とはいえ、当事者である俺にとっては只事ではない。
「な、な、な、なんだこれ!?」
パニックになりつつ、なるべく光を遮ろうと両手で口を抑えた。
目の前の少女も訳が分からないといった顔で呆然と俺の方を見ている。
その時、頭の中に無機質な声が響いた。
『メディファ・マナによるヤクシジ・ライの召喚契約完了。またヤクシジ・ライは召喚ボーナスとして特異スキル【回復唾液】を取得』
……は? 理解が追いつかない。
召喚、って、ファンタジーっていうか、小説とかアニメとかでみる所謂『異世界転移』ってやつ?
てか今の声何? 誰? 少なくとも俺と同じく混乱している色白美少女でない事は確かだ。
あと最後の『特異スキル』? 聞き慣れない言葉だ。
スキル自体は異世界ものあるあるだと思うが、『特異』って事は俺特有のスキルって事だろうか。
【回復唾液】ってまたヘンテコな……いや待てよ、これってさっき言ってたやつじゃないか?
『唾付けときゃ治る』=【回復唾液】……しっくりはくる。くるけども。
ぶっちゃけかなり微妙というか……なんか変態チックでは?
いや、一旦そこは置いておこう。それよりまずは現状把握だ。
さっきの出処不明の声の言う通りなら、俺もとい薬師寺來生をここに召喚したのはメディファ・マナ……つまり目の前の少女だろう。
確認も兼ねて未だ状況が飲み込めていなさそうな彼女に声をかけてみる。
「えーと、君がメディファ・マナ、さんで合ってる?」
「えっ!? どうして私の名前を?」
「え、だってさっき誰か分からないけど言ってたじゃん、メディファ・マナによる召喚契約がどーのこーのって」
「そ、それはまさか! 異世界人のみが聴くという『神のお告げ』……!」
少女は黄金色の瞳を更に輝かせて、手を組み俺に対して祈るポーズをする。
「他には! 他には何か聴いていませんか!?」
「え、えーと? たしか、『召喚ボーナスとして特異スキルを得た』とか何とか……」
「『特異スキル』!! 本当にあったんだ……!」
少女もといメディファさん(が苗字でいいのか?)は一人感激して鼻息荒く眼鏡のガラスを曇らせている。
せっかくの美人が台無しだな……と思いつつ、だいぶ置いてけぼりにされているんだが。そろそろ俺にも状況説明して欲しいよ?
少々俺の苛立ちが表に出てしまったのに気づいたのか、メディファさんはハッと我に返るとコホンと一つ咳払いをした。
「す、すみません、一人で盛り上がっちゃって……まさか本当に成功するとは思わなかったから……。
えと、とりあえずまずは自己紹介から、ですかね。私はメディファ・マナ、貴方を召喚した召喚士です」
当たり前のように召喚士だと名乗るピンク頭の少女に、召喚士なんてゲームでしか聞かねぇよ、という野暮なツッコミをぎりぎりのところで耐えたのだった。
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