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御子誕生編
俺の兄妹はとても可愛い
「ああ、懐かしいな。この魔術陣僕も貰ったよ」
夜、セドリック君からもらった魔術陣を兄様に見せると、兄様はほわりと微笑んだ。
「あの時はミラ妃殿下と決勝戦を戦って、本当に迫力がありましたからね! 手に汗握りました!」
思い出すだけで胸が熱くなる。
ぐっと手を握ると、その手の上から兄様の手が重なった。とても綺麗だけれど、しっかりと鍛えられた男の手だった。
「これの改良をしたいんだって? アルバが王宮に行くのは、じゃあ次の長期休暇の時かな」
「そうですね」
「またアルバと一緒に王宮に通えるのはとても楽しみだな」
女神もかくやのそんなご尊顔で悶えそうになることを言った兄様は、けれど次の瞬間には少しだけ顔を曇らせた。
「でも、その提案をしたことでアルバが魔術陣の開発の方に行ってしまったらと思ったら少し心配だな」
「開発って何かあるんですか?」
首を傾げると、にいさまは伏せ目がちになり、その長いまつ毛の影を頬に落とした。
「今いるところよりもさらに拘束時間が長いって聞いたよ。なんでも、新しい魔術陣の開発に勤しむ部署だから、時間の制限がないんだとか。そしてより研究肌の魔術陣技師達が集合している場所だから、集中すると時間を忘れるような状態らしいよ」
「うわ……それはすごいですね」
眉を寄せると、兄様はひょいっと俺の身体を持ち上げて、膝の上にのせた。
兄様の太ももを跨いで座ると、そのご尊顔がとてつもなく近かった。
背中を支えられて、顔を覗き込まれる。
こんな、こんな格好で抱き上げられるなんて。
恥ずかしくても逃げられない格好に、カッと頬が熱くなった。
「アルバが頑張り屋なのは知っているから、そんなところに配属させたら家に帰ってこなくなるんじゃないかと思うと……」
「それはないです」
兄様の心配を、俺は首をぶんぶん振って否定した。
だって、王宮の宿舎には兄様がいないから。
兄様はあれだけ遅くなってもちゃんと家に帰ってきてくれるのに、俺だけ王宮にいる意味がないんだよ。
兄様と一緒に王宮に通うためだけに魔術陣技師になったのに。本末転倒もいいところだ。
「たとえ上司がどんなマッドな技師でも、僕の最優先は兄様なので大丈夫です。開発はちょっとやってみたいなあって思ってたんですが、兄様がそんな心配をするならやめておきますね」
膝の上に座ってなお同じ高さの顔を見詰めると、兄様が美しいアメジストの瞳でじっと俺を射抜いていた。
その視線は、まるであのスチルの中にいた、無表情なのにしっかりと想いの熱量がわかるあのオルシス様の雰囲気とよく似ていて、それがどんな気持ちなのかをさんざん教えられていた俺は、視線の圧に心臓がバクバクと動き出した。
その視線が、その表情が。
「「好き……」」
って言っているようで。
重なった言葉に、兄様が目を真ん丸にした。そして、今日一番の眩しい笑顔をその顔に浮かべた。
さっきの視線よりも心臓に悪い! 可愛い! いや綺麗! 最高! 好きすぎる……!
学園祭三日目。
今日は兄様達と共に学園に行くことになっている。
クラス委員としての仕事は、楽団関係の裏方を少し。セドリック君と共に行うので、気はとても楽。
演奏会はちゃんと席で聴いていいことになっているので、午前中兄様達と演奏会と展示会を楽しんで、午後の部で楽団控室に詰めるくらい。俺が仕事をしている間は、兄様とブルーノ君がルーナを楽しませるために学園内を歩くらしい。ご一緒したかった。けれど、サリエンテ公爵家として、仕事はやり遂げたい。こんなことで兄様や義父の足を引っ張りたくないからね。
ルーナは可愛らしく着飾って母と共に義父に感激されている。
俺は兄様に制服のネクタイを直してもらいながら、悶えそうになるのを我慢している。だって!
ネクタイを直してもらえるってすごいことだよ。本当にすごいことだよ。ドキドキが止まらないよね。
兄様不足がここにきてぐっと解消されていく気がする。
六人乗りの馬車に皆で乗り込むと、早速馬車が走りだす。
「私もあと三年で学園に通うのね」
ルーナが義父と母の間に座って、ぽつりとつぶやいた。
「本当にね。ルーナの制服姿すっごく楽しみすぎる。アレンジってできるんでしたっけ? 可愛いレースをつけたりとか、髪形を可愛いアレンジとかして通うんだろうなあ。楽しみ」
ルーナの呟きで、学生姿のルーナを想像してしまい、ワクワクが沸き上がる。早く見たいなあと顔をほころばせると、ルーナが目を輝かせた。
「アルバ兄様に楽しみにしてもらえるなら、私も楽しみ! ……でもね、一人で学園に通うのがちょっと心細かったの」
ふふっと笑った後、ふっと視線を落としたルーナが、本音を漏らす。
ああ、そうだよね。俺は兄様達と一緒に通ったからとても学園が楽しかったけれど、ルーナが通うときにはもう俺も卒業しているからね。それに、兄様達が卒業してしまって、一人で通うことになった時は俺だって寂しかった。中等学園生最終学年になっていたのに。
「そうだね。まだ中等学園は市井の子たちの受け入れをしていないしね」
ルフト君が一緒に通うということもないってことだよね。
「僕たちの馬車に一緒に乗るとなると、朝早すぎるしね。授業が始まるまで一時間くらい時間が余るから……」
ルーナ一人ぽつんと教室なんて、想像しただけで心配が募る。
「防御の魔術陣とか色々と持たせておけば大丈夫かな。でもルーナはめちゃくちゃ可愛いから、同級生の男子と二人っきりにとかなったらと思うと胸がぎゅっと締め付けられる気がする。スウェンにお願いして教室までの送り迎えを頼むとか、一緒に馬車に乗ってくれる人を募集するとか……」
ルーナの学園対策を考えていると、頭をわしわしと撫でられた。
隣に座っていたブルーノ君が、面白くて仕方ないとでもいうような笑いをこらえた顔をしていた。
「アルバ、すっかりルーナの保護者になってるぞ」
ブルーノ君にそう言われて口を尖らせた。
「だって大事なうちの天使ですよ。心配じゃないですか。ね、父様」
「そうだな。うちの天使が一人になるのはとても心配だ。そこら辺は私がなんとかしよう。ルーナが心穏やかに過ごせるように私のすべての力を使って」
俺に話を振られた義父は、真顔で頷いた。母がちょっと呆れた顔をしている気がするけれど、俺と義父は真剣だった。
「ふふ、父様もアルバ兄様も大好き」
本当に嬉しそうに微笑んだルーナは、少しだけ恥ずかしそうに母の腕の後ろに隠れた。可愛い。
夜、セドリック君からもらった魔術陣を兄様に見せると、兄様はほわりと微笑んだ。
「あの時はミラ妃殿下と決勝戦を戦って、本当に迫力がありましたからね! 手に汗握りました!」
思い出すだけで胸が熱くなる。
ぐっと手を握ると、その手の上から兄様の手が重なった。とても綺麗だけれど、しっかりと鍛えられた男の手だった。
「これの改良をしたいんだって? アルバが王宮に行くのは、じゃあ次の長期休暇の時かな」
「そうですね」
「またアルバと一緒に王宮に通えるのはとても楽しみだな」
女神もかくやのそんなご尊顔で悶えそうになることを言った兄様は、けれど次の瞬間には少しだけ顔を曇らせた。
「でも、その提案をしたことでアルバが魔術陣の開発の方に行ってしまったらと思ったら少し心配だな」
「開発って何かあるんですか?」
首を傾げると、にいさまは伏せ目がちになり、その長いまつ毛の影を頬に落とした。
「今いるところよりもさらに拘束時間が長いって聞いたよ。なんでも、新しい魔術陣の開発に勤しむ部署だから、時間の制限がないんだとか。そしてより研究肌の魔術陣技師達が集合している場所だから、集中すると時間を忘れるような状態らしいよ」
「うわ……それはすごいですね」
眉を寄せると、兄様はひょいっと俺の身体を持ち上げて、膝の上にのせた。
兄様の太ももを跨いで座ると、そのご尊顔がとてつもなく近かった。
背中を支えられて、顔を覗き込まれる。
こんな、こんな格好で抱き上げられるなんて。
恥ずかしくても逃げられない格好に、カッと頬が熱くなった。
「アルバが頑張り屋なのは知っているから、そんなところに配属させたら家に帰ってこなくなるんじゃないかと思うと……」
「それはないです」
兄様の心配を、俺は首をぶんぶん振って否定した。
だって、王宮の宿舎には兄様がいないから。
兄様はあれだけ遅くなってもちゃんと家に帰ってきてくれるのに、俺だけ王宮にいる意味がないんだよ。
兄様と一緒に王宮に通うためだけに魔術陣技師になったのに。本末転倒もいいところだ。
「たとえ上司がどんなマッドな技師でも、僕の最優先は兄様なので大丈夫です。開発はちょっとやってみたいなあって思ってたんですが、兄様がそんな心配をするならやめておきますね」
膝の上に座ってなお同じ高さの顔を見詰めると、兄様が美しいアメジストの瞳でじっと俺を射抜いていた。
その視線は、まるであのスチルの中にいた、無表情なのにしっかりと想いの熱量がわかるあのオルシス様の雰囲気とよく似ていて、それがどんな気持ちなのかをさんざん教えられていた俺は、視線の圧に心臓がバクバクと動き出した。
その視線が、その表情が。
「「好き……」」
って言っているようで。
重なった言葉に、兄様が目を真ん丸にした。そして、今日一番の眩しい笑顔をその顔に浮かべた。
さっきの視線よりも心臓に悪い! 可愛い! いや綺麗! 最高! 好きすぎる……!
学園祭三日目。
今日は兄様達と共に学園に行くことになっている。
クラス委員としての仕事は、楽団関係の裏方を少し。セドリック君と共に行うので、気はとても楽。
演奏会はちゃんと席で聴いていいことになっているので、午前中兄様達と演奏会と展示会を楽しんで、午後の部で楽団控室に詰めるくらい。俺が仕事をしている間は、兄様とブルーノ君がルーナを楽しませるために学園内を歩くらしい。ご一緒したかった。けれど、サリエンテ公爵家として、仕事はやり遂げたい。こんなことで兄様や義父の足を引っ張りたくないからね。
ルーナは可愛らしく着飾って母と共に義父に感激されている。
俺は兄様に制服のネクタイを直してもらいながら、悶えそうになるのを我慢している。だって!
ネクタイを直してもらえるってすごいことだよ。本当にすごいことだよ。ドキドキが止まらないよね。
兄様不足がここにきてぐっと解消されていく気がする。
六人乗りの馬車に皆で乗り込むと、早速馬車が走りだす。
「私もあと三年で学園に通うのね」
ルーナが義父と母の間に座って、ぽつりとつぶやいた。
「本当にね。ルーナの制服姿すっごく楽しみすぎる。アレンジってできるんでしたっけ? 可愛いレースをつけたりとか、髪形を可愛いアレンジとかして通うんだろうなあ。楽しみ」
ルーナの呟きで、学生姿のルーナを想像してしまい、ワクワクが沸き上がる。早く見たいなあと顔をほころばせると、ルーナが目を輝かせた。
「アルバ兄様に楽しみにしてもらえるなら、私も楽しみ! ……でもね、一人で学園に通うのがちょっと心細かったの」
ふふっと笑った後、ふっと視線を落としたルーナが、本音を漏らす。
ああ、そうだよね。俺は兄様達と一緒に通ったからとても学園が楽しかったけれど、ルーナが通うときにはもう俺も卒業しているからね。それに、兄様達が卒業してしまって、一人で通うことになった時は俺だって寂しかった。中等学園生最終学年になっていたのに。
「そうだね。まだ中等学園は市井の子たちの受け入れをしていないしね」
ルフト君が一緒に通うということもないってことだよね。
「僕たちの馬車に一緒に乗るとなると、朝早すぎるしね。授業が始まるまで一時間くらい時間が余るから……」
ルーナ一人ぽつんと教室なんて、想像しただけで心配が募る。
「防御の魔術陣とか色々と持たせておけば大丈夫かな。でもルーナはめちゃくちゃ可愛いから、同級生の男子と二人っきりにとかなったらと思うと胸がぎゅっと締め付けられる気がする。スウェンにお願いして教室までの送り迎えを頼むとか、一緒に馬車に乗ってくれる人を募集するとか……」
ルーナの学園対策を考えていると、頭をわしわしと撫でられた。
隣に座っていたブルーノ君が、面白くて仕方ないとでもいうような笑いをこらえた顔をしていた。
「アルバ、すっかりルーナの保護者になってるぞ」
ブルーノ君にそう言われて口を尖らせた。
「だって大事なうちの天使ですよ。心配じゃないですか。ね、父様」
「そうだな。うちの天使が一人になるのはとても心配だ。そこら辺は私がなんとかしよう。ルーナが心穏やかに過ごせるように私のすべての力を使って」
俺に話を振られた義父は、真顔で頷いた。母がちょっと呆れた顔をしている気がするけれど、俺と義父は真剣だった。
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