11 / 105
1章 新人杯
10. 明鏡止水の熱戦場
しおりを挟む
決勝戦、バトルフィールドに上がったレヴリッツは赤髪の乙女……カガリと相対する。
彼女は剣呑な殺意を宿した瞳でレヴリッツを見据え、試合前でも隙なく構えた。
「やっぱりあんたが来たわね。そして……あたしに負ける」
「え、僕が勝つけど。なんで勝てると思ったの?」
「ああ、やっぱうざいわあんた。まあいいや……一瞬で終わらせてあげる。
さっさと始めましょう……カガリ・メロウ」
「残念ながら、僕相手じゃ一瞬で勝負はつかない。存分に楽しもう。
レヴリッツ・シルヴァ」
両者抜刀。淀みない精神を保つレヴリッツと、戦意を滾らせるカガリ。
彼我の力量差は如何ほどか。決勝戦ということもあり、視聴者はこれまでで一番多い。
アマチュアパフォーマーからしてみれば決して軽んじれない視聴者の数。
なんとしても注目を集め、プロ級へ昇格する足がかりとしなければならない。
レヴリッツはこの局面において重要な振る舞いを理解していたが、カガリはただ勝つことに執心している。
故に、今回の勝負はレヴリッツの"説得"から始まるだろう。
──試合開始
アラームが鳴ると同時、カガリは疾走した。速い。
風切り音と共にカガリの姿は揺らぎ、レヴリッツを取り囲むようにして魔力が満ちる。
二つの出来事が同時に起こった。
まず、レヴリッツは視覚と聴覚を喪失。おそらくカガリの術だろう。視界と聴覚を奪い、殺気を中てて動けなくする。これだけで常人の敗北は必至。
そして、鋭い一撃が背後から叩き込まれる。頸椎を狙った無比なる一撃。
手慣れた技だ。人を刈り取る術をカガリは熟知している。
「うそっ……!?」
しかし、レヴリッツ・シルヴァには通用せず。
彼は刀の側面でカガリの短刀を受け止め、絹のように華麗に受け流した。
「驚いたようだね、カガリ。僕は聴覚を遮断されているから君の声は聞こえないけど、君が後退って警戒姿勢を取っているのがわかるよ。気中て、感覚遮断、正確な致命の一撃。いい腕だ。
ただし、パフォーマンスでそれはありえない。さて……君と会話したいから聴覚遮断は切らせてもらおう」
レヴリッツは己に付与された聴覚遮断を無効化し、周囲の音を拾う。
観客のざわめきが鼓膜を叩いた。
「どうして……どうして攻撃を受け止められたの?」
「気配だよ。殺気が駄々洩れだから、場所だって手に取るようにわかる。
普通の人は君の殺気に冷や汗をかいて動けなくなるんだろうけど……相手は僕だ。君がその殺意を抑えないかぎり、全ての攻撃は無に帰される」
レヴリッツはカガリの殺意に怯まない。彼の方がより強い殺気を出せるからだ。
たとえ相手が何者であろうと……いや、ただ一人を除いて彼の剣を迷わせる者はいない。
「そんなの、無理でしょ……相手を倒そうとする以上、殺気は出る。誰だってそうでしょう」
「──僕から殺気は出ているか?」
「それは……」
カガリは言い淀む。
このレヴリッツという男、不可解極まりない。誰しもが発する殺気・戦意を戦いの中で発していない。たとえ頂点に属するマスター級のパフォーマーであっても、殺気を完全に抑えることは不可能なはず。
カガリは殺し屋だ。故あってバトルパフォーマーに就職しているが、それも一時的なもの。彼女は日常と戦闘中を分ける殺気のコントロールには慣れている。
しかし、完全に殺気をゼロにすることなど……いつ奇襲があるのかわからないのだから不可能だ。まったく周囲からの攻撃を警戒しないなど無理がある。
「なら、あんたが受けきれなくなるまで攻撃し続けるだけ」
彼女は致し方なしと、再び地を蹴る。相手が疲弊しきるまで攻撃を続けるのも一手。極力体力を消費しないよう、最小限の動きで急所を狙う。
しかし、未だに視覚を遮断されたはずのレヴリッツは攻撃を全て往なし……鋭く反撃の刃を振るう。
「楽しくないな……白熱しない。
決勝がこれじゃ、お互い損するだけじゃないか?」
「そんなことっ……! どうだっていい! 勝てばいいの!」
「バトルパフォーマーの仕事は勝つことじゃない。闘いを『魅せる』こと。君は何がしたくてパフォーマーになった? ただ勝ち続けても昇格はできない」
「…………」
彼女は息切れと共に手を止め、距離を取る。
バトルパフォーマーになった目的。それはカガリ自身、答えられない。ただ『上』からバトルターミナルに潜入し、指令を待てと言われただけなのだから。
だから、昇格にもそこまで興味はない。
しかし闘いに無関心な態度を公の場で示せるわけもなく。
「そうだ……こうしようか。幻雷……《重崩・固定》」
刹那。レヴリッツの腕から紫電がフィールドに迸る。
攻撃を警戒したカガリだったが、廻った雷は彼女に襲いかかることはなかった。
出来たのは無数の像。レヴリッツと同じ形した、半透明の雷の幻影。
それらは動くことなく、刀をじっと構えている。
「なに、これ……」
「その雷像は殺気のみに反応する幻影。周囲に生じた殺気に無差別に斬りかかる。
もちろん、術者の僕が殺気を発しても襲われるよ。君が一歩でも動けば、斬撃が飛ぶだろう」
レヴリッツは依然として瞳を閉じたまま笑った。
──詰み。
カガリの頭にその一語がよぎった。自分は殺気を遮断できない。故に、敗北する。
……それは御免だ。
たとえ昇格に興味がなくとも、敗北を喫することは彼女のプライドが許さない。
「……オーケー。あたしはね、今まで相手を殺すつもりで戦ってきた。
だから殺意の抑制方法なんてわからないけど、やれるだけやってみるわ」
「なるほど……これは独り言だけど。単純に君の中には『コイツに負けたくない』って感情があるはずだ。僕の中にだってある。で、このバトルパフォーマンスの場において、相手は人じゃないと思い込むんだ。
小さい頃、緊張した時は人を大根だと思えって教わらなかった? 僕はパフォーマンスの相手を人として見ないように意識している。僕だけが主役で、後はオブジェクトだと」
正確に言えば、レヴリッツは人を人として見ていない。
この表舞台でも、裏舞台でも……人を命だと認識してしまえば、刀を振るえなくなるから。相手が人でないと割りきれば、殺気など生まれることはない。
殺して当然、壊して当然。それが彼の本質であり流儀である。
「ごめん、何言ってるのかわかんない」
とはいえ、やらなければ敗北だ。
カガリはレヴリッツに聞いた通りに意識を変えてみる。どこか気持ちが落ち着いた気がする。
視聴者たちも、今までとは打って変わって静かすぎる戦いに息を呑んでいる。
静かだが、目を惹かれる闘いだ。殺気云々はよくわからないし、何が二人の間で行われているのかもわからない。
しかし、勝負の結末はわかりやすい。はたしてレヴリッツの像はカガリが動いた瞬間に斬りかかるのか。像が動くか動かないか、実に明瞭な賭けだ。
「まだ動かない方がいい。殺気が漏れている。実を言うと、僕が作った像はそれなりに殺気を抑えられれば動かないんだけどね。まだ足りないみたいだ」
「もう……上から目線でうざ。教師かよ。
でもイライラするのは駄目だし……ふう……」
勝つためには明鏡止水の如き心が必要だ。
彼女は息を止めて自らに治癒魔力を流し込む。そして再び深呼吸。
目の前には瞳を閉じたレヴリッツの姿。
憎たらしい……とカガリは思う。今まで自分が積み重ねてきた技術の研鑽を、こうも容易く打ち破るとは。
だが、研鑽を否定したこの男がもしも──人ではないとしたら。それはそれで腹が立つが、まだ許容はできる。
機械か何かだと思ってしまえ。事実、レヴリッツもまた周囲の人間を有機物の塊だと見做していた。
──ふと、何かが揺らいだ。
カガリの視界ではホログラムのように周囲の幻影が霞み、眼前のレヴリッツの姿勢が妙に柔らかく見えた。先程まで斬り合っていた相手とは思えぬほど、彼の気配に安らぎを感じる。
自分から戦う意思が消え去ったかのように。
「……ああ、そうだ。ようこそ、明鏡止水の熱戦場へ。
さあカガリ、今……僕は君と剣を交えたい」
レヴリッツは視覚遮断を解除し、戦闘姿勢を取った。
「これが、殺意の払拭……まるで戦う気は起きないんだけど。でも、さっきより視野が広がって見える。いいわ、やってやろうじゃない」
かくして二人のパフォーマンスが幕を開ける。
彼女は剣呑な殺意を宿した瞳でレヴリッツを見据え、試合前でも隙なく構えた。
「やっぱりあんたが来たわね。そして……あたしに負ける」
「え、僕が勝つけど。なんで勝てると思ったの?」
「ああ、やっぱうざいわあんた。まあいいや……一瞬で終わらせてあげる。
さっさと始めましょう……カガリ・メロウ」
「残念ながら、僕相手じゃ一瞬で勝負はつかない。存分に楽しもう。
レヴリッツ・シルヴァ」
両者抜刀。淀みない精神を保つレヴリッツと、戦意を滾らせるカガリ。
彼我の力量差は如何ほどか。決勝戦ということもあり、視聴者はこれまでで一番多い。
アマチュアパフォーマーからしてみれば決して軽んじれない視聴者の数。
なんとしても注目を集め、プロ級へ昇格する足がかりとしなければならない。
レヴリッツはこの局面において重要な振る舞いを理解していたが、カガリはただ勝つことに執心している。
故に、今回の勝負はレヴリッツの"説得"から始まるだろう。
──試合開始
アラームが鳴ると同時、カガリは疾走した。速い。
風切り音と共にカガリの姿は揺らぎ、レヴリッツを取り囲むようにして魔力が満ちる。
二つの出来事が同時に起こった。
まず、レヴリッツは視覚と聴覚を喪失。おそらくカガリの術だろう。視界と聴覚を奪い、殺気を中てて動けなくする。これだけで常人の敗北は必至。
そして、鋭い一撃が背後から叩き込まれる。頸椎を狙った無比なる一撃。
手慣れた技だ。人を刈り取る術をカガリは熟知している。
「うそっ……!?」
しかし、レヴリッツ・シルヴァには通用せず。
彼は刀の側面でカガリの短刀を受け止め、絹のように華麗に受け流した。
「驚いたようだね、カガリ。僕は聴覚を遮断されているから君の声は聞こえないけど、君が後退って警戒姿勢を取っているのがわかるよ。気中て、感覚遮断、正確な致命の一撃。いい腕だ。
ただし、パフォーマンスでそれはありえない。さて……君と会話したいから聴覚遮断は切らせてもらおう」
レヴリッツは己に付与された聴覚遮断を無効化し、周囲の音を拾う。
観客のざわめきが鼓膜を叩いた。
「どうして……どうして攻撃を受け止められたの?」
「気配だよ。殺気が駄々洩れだから、場所だって手に取るようにわかる。
普通の人は君の殺気に冷や汗をかいて動けなくなるんだろうけど……相手は僕だ。君がその殺意を抑えないかぎり、全ての攻撃は無に帰される」
レヴリッツはカガリの殺意に怯まない。彼の方がより強い殺気を出せるからだ。
たとえ相手が何者であろうと……いや、ただ一人を除いて彼の剣を迷わせる者はいない。
「そんなの、無理でしょ……相手を倒そうとする以上、殺気は出る。誰だってそうでしょう」
「──僕から殺気は出ているか?」
「それは……」
カガリは言い淀む。
このレヴリッツという男、不可解極まりない。誰しもが発する殺気・戦意を戦いの中で発していない。たとえ頂点に属するマスター級のパフォーマーであっても、殺気を完全に抑えることは不可能なはず。
カガリは殺し屋だ。故あってバトルパフォーマーに就職しているが、それも一時的なもの。彼女は日常と戦闘中を分ける殺気のコントロールには慣れている。
しかし、完全に殺気をゼロにすることなど……いつ奇襲があるのかわからないのだから不可能だ。まったく周囲からの攻撃を警戒しないなど無理がある。
「なら、あんたが受けきれなくなるまで攻撃し続けるだけ」
彼女は致し方なしと、再び地を蹴る。相手が疲弊しきるまで攻撃を続けるのも一手。極力体力を消費しないよう、最小限の動きで急所を狙う。
しかし、未だに視覚を遮断されたはずのレヴリッツは攻撃を全て往なし……鋭く反撃の刃を振るう。
「楽しくないな……白熱しない。
決勝がこれじゃ、お互い損するだけじゃないか?」
「そんなことっ……! どうだっていい! 勝てばいいの!」
「バトルパフォーマーの仕事は勝つことじゃない。闘いを『魅せる』こと。君は何がしたくてパフォーマーになった? ただ勝ち続けても昇格はできない」
「…………」
彼女は息切れと共に手を止め、距離を取る。
バトルパフォーマーになった目的。それはカガリ自身、答えられない。ただ『上』からバトルターミナルに潜入し、指令を待てと言われただけなのだから。
だから、昇格にもそこまで興味はない。
しかし闘いに無関心な態度を公の場で示せるわけもなく。
「そうだ……こうしようか。幻雷……《重崩・固定》」
刹那。レヴリッツの腕から紫電がフィールドに迸る。
攻撃を警戒したカガリだったが、廻った雷は彼女に襲いかかることはなかった。
出来たのは無数の像。レヴリッツと同じ形した、半透明の雷の幻影。
それらは動くことなく、刀をじっと構えている。
「なに、これ……」
「その雷像は殺気のみに反応する幻影。周囲に生じた殺気に無差別に斬りかかる。
もちろん、術者の僕が殺気を発しても襲われるよ。君が一歩でも動けば、斬撃が飛ぶだろう」
レヴリッツは依然として瞳を閉じたまま笑った。
──詰み。
カガリの頭にその一語がよぎった。自分は殺気を遮断できない。故に、敗北する。
……それは御免だ。
たとえ昇格に興味がなくとも、敗北を喫することは彼女のプライドが許さない。
「……オーケー。あたしはね、今まで相手を殺すつもりで戦ってきた。
だから殺意の抑制方法なんてわからないけど、やれるだけやってみるわ」
「なるほど……これは独り言だけど。単純に君の中には『コイツに負けたくない』って感情があるはずだ。僕の中にだってある。で、このバトルパフォーマンスの場において、相手は人じゃないと思い込むんだ。
小さい頃、緊張した時は人を大根だと思えって教わらなかった? 僕はパフォーマンスの相手を人として見ないように意識している。僕だけが主役で、後はオブジェクトだと」
正確に言えば、レヴリッツは人を人として見ていない。
この表舞台でも、裏舞台でも……人を命だと認識してしまえば、刀を振るえなくなるから。相手が人でないと割りきれば、殺気など生まれることはない。
殺して当然、壊して当然。それが彼の本質であり流儀である。
「ごめん、何言ってるのかわかんない」
とはいえ、やらなければ敗北だ。
カガリはレヴリッツに聞いた通りに意識を変えてみる。どこか気持ちが落ち着いた気がする。
視聴者たちも、今までとは打って変わって静かすぎる戦いに息を呑んでいる。
静かだが、目を惹かれる闘いだ。殺気云々はよくわからないし、何が二人の間で行われているのかもわからない。
しかし、勝負の結末はわかりやすい。はたしてレヴリッツの像はカガリが動いた瞬間に斬りかかるのか。像が動くか動かないか、実に明瞭な賭けだ。
「まだ動かない方がいい。殺気が漏れている。実を言うと、僕が作った像はそれなりに殺気を抑えられれば動かないんだけどね。まだ足りないみたいだ」
「もう……上から目線でうざ。教師かよ。
でもイライラするのは駄目だし……ふう……」
勝つためには明鏡止水の如き心が必要だ。
彼女は息を止めて自らに治癒魔力を流し込む。そして再び深呼吸。
目の前には瞳を閉じたレヴリッツの姿。
憎たらしい……とカガリは思う。今まで自分が積み重ねてきた技術の研鑽を、こうも容易く打ち破るとは。
だが、研鑽を否定したこの男がもしも──人ではないとしたら。それはそれで腹が立つが、まだ許容はできる。
機械か何かだと思ってしまえ。事実、レヴリッツもまた周囲の人間を有機物の塊だと見做していた。
──ふと、何かが揺らいだ。
カガリの視界ではホログラムのように周囲の幻影が霞み、眼前のレヴリッツの姿勢が妙に柔らかく見えた。先程まで斬り合っていた相手とは思えぬほど、彼の気配に安らぎを感じる。
自分から戦う意思が消え去ったかのように。
「……ああ、そうだ。ようこそ、明鏡止水の熱戦場へ。
さあカガリ、今……僕は君と剣を交えたい」
レヴリッツは視覚遮断を解除し、戦闘姿勢を取った。
「これが、殺意の払拭……まるで戦う気は起きないんだけど。でも、さっきより視野が広がって見える。いいわ、やってやろうじゃない」
かくして二人のパフォーマンスが幕を開ける。
0
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
追放された『修理職人』、辺境の店が国宝級の聖地になる~万物を新品以上に直せるので、今さら戻ってこいと言われても予約で一杯です
たまごころ
ファンタジー
「攻撃力が皆無の生産職は、魔王戦では足手まといだ」
勇者パーティで武器や防具の管理をしていたルークは、ダンジョン攻略の最終局面を前に追放されてしまう。
しかし、勇者たちは知らなかった。伝説の聖剣も、鉄壁の鎧も、ルークのスキル『修復』によるメンテナンスがあったからこそ、性能を維持できていたことを。
一方、最果ての村にたどり着いたルークは、ボロボロの小屋を直して、小さな「修理屋」を開店する。
彼の『修復』スキルは、単に物を直すだけではない。錆びた剣は名刀に、古びたポーションは最高級エリクサーに、品質すらも「新品以上」に進化させる規格外の力だったのだ。
引退した老剣士の愛剣を蘇らせ、村の井戸を枯れない泉に直し、ついにはお忍びで来た王女様の不治の病まで『修理』してしまい――?
ルークの店には、今日も世界中から依頼が殺到する。
「えっ、勇者たちが新品の剣をすぐに折ってしまって困ってる? 知りませんが、とりあえず最後尾に並んでいただけますか?」
これは、職人少年が辺境の村を世界一の都へと変えていく、ほのぼの逆転サクセスストーリー。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる