忘れじの契約~祖国に見捨てられた最強剣士、追放されたので外国でバトル系配信者を始めます~

朝露ココア

文字の大きさ
53 / 105
3章 猛花薫風事件

20. ペリペリマジック総集編

しおりを挟む
 熱い。
 ひたすらに暑く、熱い。

 バトルターミナル、中央闘技場。
 ペリシュッシュ・メフリオンは舞台へと続く通路で息を呑んでいた。

 「いやちょっと……あの、視聴者多くないですか?」

 協会の公式チャンネルでは、『ペリシュッシュ・メフリオン昇格戦』として配信が行われている。昇格戦はバトルパフォーマーにとって一世一代の大舞台。業界では最も衆目を集めるイベントだ。
 公式チャンネルで配信されることもあって、視聴者が多く集まる。今回はアマチュア界の大物が昇格するということもあり、とりわけ視聴者が多かった。闘技場にも席の空白がないほどの注目度だ。
 合計で約十三万人。

 これほどの大人数を前にしてのパフォーマンス……緊張は並々ならぬものだ。
 だが──

 「やりますよ私は(震え声)」

 そう、やるしかないのだ。
 進路しか彼女には見えていない。

 『皆さま、お待たせいたしました!
 これよりペリシュッシュ・メフリオンのプロ級昇格戦を開始いたします!』

 通路の先からアナウンスが響き渡る。
 ああ、もうすぐ……闘いが始まる。準備は十全に整えた。
 声援も十分に受け取った。

 方針を転換してから人気は少し落ちたけど、努力して盛り返す。アンチスレにも自演で擁護を書き込んだ。あらぬことを書き込んだ輩には情報開示を請求した。
 やるべきことは……全部やった。

 『それでは挑戦者の入場です!
 東側、ペリシュッシュ・メフリオンー!』

 名前が呼ばれた。足を踏み出す。
 通路に吹き抜ける熱風を肩で切り、舞台へ飛び込む。銀色の髪を靡かせて、正面を見据えて歩みを進めた。

 一気に視界が開ける。眩い白光と共に、巨大なバトルフィールドが姿を見せた。
 ペリは中央まで進みながらぐるりと周囲を見渡す。天空に浮かぶドローンの隙間から、Oathの面々と……隣に座るエリフテルが顔を覗かせた。
 大丈夫、おねえちゃんは勝つ。視線で訴えた彼女は、正面に向き直る。

 『続きまして、試験官の入場です!
 西側──』

 試験官は、今この瞬間まで知らされていない。
 はたして誰を相手にするのか。誰が相手でも、

 『──イオ・スコスコピィ!』

 「…………」

 誰が相手でも、勝つ。

 ペリの正面から姿を現したのは、セミロングの茶髪を揺らす少女。彼女はゆったりとした足取りで舞台の中央へ上がって来る。
 誰がこんな悪趣味な対戦カードを組んだのか。眼前に立ったイオは……かつてペリと同じチームを組んでいた友人だ。

 「……イオ」

 「ペリシュ、おいすー。なんか草だよね、これ。なんでウチとアンタが当たるのかって……ウチも昨日、めちゃ悩んだんだけどさ。逆によかったかなって」

 「よかった?」

 「そ。ウチさ、プロになってから一年間、ペリシュの配信とかパフォーマンス見てないんよね。なんでアンタがプロへの昇格を拒んでいたのか、なんで今になって昇格しようとしたのか……アンタがどれだけ成長したのか……見せてよ、ね?」

 成長。そう呼べるほどの伸びが、イオと別れてからの期間であったのか。
 実力的にはパフォーマンスをサボっていたぶん、落ちているかもしれない。しかし決定的に変わった点がペリにはある。

 「私、強くなったよ。鋼通り越してダイヤモンドメンタルになったと思う。何万人もの視聴者を前にしたプレッシャーも、アンチの罵倒も、キモい奴の粘着ストーキングも、全部無視できるくらい。
 昔のひたむきで真面目な私はもういないけど……変わった私を見て!」

 「お、なんかすごいやる気じゃん? 久々に見たよ、アンタのそんな顔。
 ──イオ・スコスコピィ」

 イオは一歩下がって、名乗りを上げる。
 名乗り返せば試合の始まり。

 ペリは念入りにパフォーマンス準備が整っていることを確認し、言葉を紡ぐ。
 観客の熱狂の後、わずかに沈黙が流れた。

 「ペリシュッシュ・メフリオン」

 『両者、準備完了です! はたしてペリシュッシュ・メフリオンは昇格を迎えることができるのか……
 ──試合開始です!』

 盛大なフラッシュと共に、試合の開始が宣言される……はずだった。
 ドローンの光が七色に輝き、巨大なモニターに中継が映され、ジェットスモークが上がる……それが昇格戦ならではの豪華な演出のはずだったのだ。

 『おっと、これは……どういうことでしょうか!?』

 だが、今回は違う。
 試合開始と同時に全ての電源が落ちた。客席に闇が落ち、一気に視界が閉ざされる。ただ響くのはドローンの飛空音、そして観客のどよめき。
 時刻は夜。陽光もなく、これでは何も見えない。

 「レヴ、これなに……?」

 観客席で観戦していたヨミが隣のレヴリッツに尋ねる。

 「ペリ先輩のジャミング魔術だよ。ドローンがまだ飛んでいるし、モニターも暗闇を映してるだけで機能はしているから、電力を断っているわけじゃない。魔道具によって誘発された……光を吸収し、歪曲させる暗幕だろう」

 相変わらずぶっ飛んだことをする先輩だ。
 レヴリッツは心中で呆れながら時を待った。


 ぱんぱかぱっぱっぱーん!!!!!!!!!!
 やがて間の抜けた爆音ファンファーレと共に、スポットライトが舞台の一点に当てられる。

 「皆さま、本日はご観覧いただき、誠にありがとうございます!
 さてさて、ペリシュッシュ・メフリオンがお送りするマジックショーの開催です!」

 中空に立つペリを、観客たちは呆然として見上げていた。まさに絶句そのもの。
 彼女を浮かせる糸や魔力は見当たらない。

 「これより披露させていただきますのは……『ペリペリマジック総集編』でございます!
 こちらのマジック、助手くんの力がどうしても必要でして……
 おっ、そちらの可愛らしいお嬢さん! お力添えをお願いしても?」

 もう一人、スポットライトを浴びた存在。
 舞台に立つイオは眩い光を浴びて首を傾げた。

 「え、なんこれ……草。ねえペリシュ、アンタってこんな人だっけ?」

 「ありがとうございます! どうやら協力していただけるようですね!」

 「え、マジ頭だいじょぶそ? この一年で何があったん?
 前のアンタは普通に魔術師してたよね。奇術師にクラスチェンジ? てか話聞け」

 とてもじゃないが真剣勝負とは思えない入り。
 これがペリのアイデンティティ。人の話を聞かないのもアイデンティティ。

 ライトを浴びながら、イオはただ武器のチャクラムを構えていた。
 これ、攻撃してもええんかな。バトルパフォーマンスなら相手の魅せ場は邪魔しちゃダメだ。

 「さあさあ、一応こちらの演目……バトルパフォーマンスの最中に披露しております。
 勝敗は肝心かなめの分岐点。わたくしも勝たなければなりません……が!」

 パンパンパン、と客席を照らす光が灯されてゆく。
 まだ暗いが、向かい合う二人を映像で撮影できる程度には明るくなった。観客も問題なく観戦できる。

 ペリはふわふわと地面に着地し──同時、謎の箱が天空より降り注いだ。

 「……!」

 奇襲を警戒したイオだが、箱から何も出て来る気配はなし。
 手足を畳んで一人だけ入れるかどうかと言ったサイズの赤い箱。

 続いて、新たな物体が天から降ってきた。
 合計五本、幅広の剣。

 「え、なんこれ」

 「これより私は……この箱の中に入ります! お嬢様にはそちらの剣を箱に刺していただこうと思うのです……!
 ああ、なんということでしょう! 私は剣に串刺しにされ、輝かしい勝利を失ってしまうでしょう!」

 「すげえ……まるで闘ってる気がしない。やるじゃん、ウチも立ってるの疲れてきたレベル。もしかして嫌がらせしてる?」

 相変わらず話を聞かないペリ。彼女は箱へ接近し、蓋を開けて中をカメラに見せつけた。
 この通り、中には何の仕掛けもない。

 「ご覧のとおり、中には何もございません!
 じゃ、入るんで。あとよろしく」

 ペリは淡々と言い放ち、手足を折り曲げて箱へ突っ込んでいった。
 バタンと蓋が勢いよく閉められる。後に残ったのは静寂のみ。

 「やば。え、あのさ……一応ウチもプロだけどさ、こんな状況になったことないんよね。何万人の前で行動を丸投げされるウチの身にもなってくんない?
 なあなあ、ペリシュー?」

 箱に声を投げかけるも応答はない。
 イオはこの奇術師が恐ろしかった。アマチュアとして同じチームで活動していた頃は、常に万全を期すチームの軍師役だったと言うのに……こんな無様な女へ進化(?)してしまったのだ。

 ペリの人となりを知るぺリスナーからすれば、日常茶飯事の光景。しかし昇格戦は「お客様」が多い。長らくペリと疎遠になっていたイオも「お客様」だ。
 彼女の珍奇な行動に、視聴者の多くは呆然として押し黙った。

 「ま、まあ……やったるよ。うん……」

 イオは剣を地面から引き抜き、警戒まじりに箱へ歩み寄る。
 周囲に罠の魔力気配はない。爆発などの奇襲に備え、魔装を展開しておく。

 「それじゃ、いきまーす。いっぽんめー」

 視聴者にゆるりと宣言して、一本目の剣を箱に思いっきり突き刺した。
 客席から悲鳴、どよめきが上がる。イオの感触では何かに剣が触れた気はしない。

 剣は箱の真ん中にぶっ刺さっており、避けるのは難しそうだ。マジックということもあり、種や仕掛けがあるのだろう。
 仮に剣がペリに触れたとしてもセーフティ装置が作動する。
 イオは安心して二本目、三本目、四本目と剣を次々刺していった。

 「おーすげ。右、左、真ん中、下……いろんなとこ刺したけど、ペリシュだいじょぶそ。
 んじゃ、最後の剣ぶっ刺すよー」

 剣を刺すほどに観客も慣れたのか、どよめきも小さくなっていく。
 そろそろ展開を変えたいところ。イオは手早く剣を手に取り、箱のまだ空いてる部分に狙いを定めて突き出した。

 「そいやー。うん、相変わらず何も起こんなくて草。
 まあ、この箱開けてみればわかるんかな? じゃ、いくよ」

 いつまで茶番は続くのか、はたまたパフォーマンス終了までずっとこんな調子なのか。
 まあいいかと、イオは慎重に箱の蓋を開けた。中に人影はない。

 瞬間、無数の光が溢れ出す。
 七色の燐光りんこうが箱より飛び出し……天へ向かって高く射出された。流れ星のように煌めく光は天空にて爆ぜ、大きな花を描く。

 立ち昇った光を観客たちは目を輝かせて凝視し、感嘆の声を上げた。

 「す、すごい……花火だ!」
 「きれい……」
 「すごい演出だな!」

 色とりどりの火花が弾け、輝き、拡散して空を覆う。
 ほとんどの視聴者・観客は綺麗な光景に目を輝かせて興奮していた。しかし、実際に戦場に立つイオは違う感情を抱く。

 「あー……マジかこれ。やばすぎて草」

 普通の花火は、拡散して空に散っていくものだ。しかし視界に広がる花火はどうだろうか。
 爆発した後も天空に渦巻き、次々と連鎖しているのだ。七色の光帯はさながら天女の羽衣。しからば羽衣を纏う天女が必要だ。

 花火が全て爆散し、一つの帯となった後。
 天空に花吹雪と共に舞い降りた奇術師。彼女は光を纏い、カメラに向かってウインクする。

 「以上、『パンドラの箱マジック』でした! 箱から飛び出したのは美しい花火と、勝利への架け橋……!
 さてさて、準備は整いました。次なる演目へ向かいましょう!」

 ペリが纏った七色の帯は、魔力を纏って力へ変える『魔装』の完成系……
 ──《空装》

 イオが咄嗟に箱の中を凝視してみると、底には不可思議な紋様が刻まれていた。魔術には疎い彼女だが、一つ理解できることがあった。
 ペリはこの刻印を用いて魔力の流れを急加速させ、箱の中で魔装を完全構築したのだ。剣をどうやって回避したのかは不明だが……厄介なことになった。

 イオは相手の準備を完全に整えさせてしまったのだ。

 「ふざけてるように見えて、アンタ中々ずる賢いね。……ああ、そかそか。
 真面目さ捨てて、ずるさを手に入れたんだ。おまけに視聴者も楽しませられる演出付き。ペリシュ、おもろいこと考えるなあ……」

 「ふふふ。やっぱりバトルパフォーマンスは視聴者を楽しませることが一番なので。もちろんイオも、私と組んでた時より成長してますよね?
 ……さあ、それでは次の演目です!
 お待たせしました、これよりお見せするは……『バトルマジック』! ここから私、逃げも隠れもいたしません。正面切っての闘いの中でマジックの数々を披露しましょう!」

 ペリは堂々の宣言をして、ゆっくりと地面に降りた。喝采が巻き起こる。
 彼女の周囲に渦巻くは、この上なく凝縮された魔力の帯──《空装》。この難敵をどう攻略するか……イオは思案しながらも不敵に笑う。

 「おっけー。ウチ、本気出すから。言っとくけどウチの本気は……怖いよ?」

 「ふふふ……構いませんとも。本気を上回ってこそのバトルパフォーマンス!
 さあ、華麗に踊りましょう!」

 これより幕を開けるは大奇術の舞台。
 魔術と奇術織り交ざる、熱き戦場。

 両者は高揚に笑い合い、舞台に踊る。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~

テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。 しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。 ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。 「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」 彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ―― 目が覚めると未知の洞窟にいた。 貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。 その中から現れたモノは…… 「えっ? 女の子???」 これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした

コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。 クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。 召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。 理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。 ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。 これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした

新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。 「ヨシュア……てめえはクビだ」 ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。 「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。 危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。 一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。 彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。

追放された『修理職人』、辺境の店が国宝級の聖地になる~万物を新品以上に直せるので、今さら戻ってこいと言われても予約で一杯です

たまごころ
ファンタジー
「攻撃力が皆無の生産職は、魔王戦では足手まといだ」 勇者パーティで武器や防具の管理をしていたルークは、ダンジョン攻略の最終局面を前に追放されてしまう。 しかし、勇者たちは知らなかった。伝説の聖剣も、鉄壁の鎧も、ルークのスキル『修復』によるメンテナンスがあったからこそ、性能を維持できていたことを。 一方、最果ての村にたどり着いたルークは、ボロボロの小屋を直して、小さな「修理屋」を開店する。 彼の『修復』スキルは、単に物を直すだけではない。錆びた剣は名刀に、古びたポーションは最高級エリクサーに、品質すらも「新品以上」に進化させる規格外の力だったのだ。 引退した老剣士の愛剣を蘇らせ、村の井戸を枯れない泉に直し、ついにはお忍びで来た王女様の不治の病まで『修理』してしまい――? ルークの店には、今日も世界中から依頼が殺到する。 「えっ、勇者たちが新品の剣をすぐに折ってしまって困ってる? 知りませんが、とりあえず最後尾に並んでいただけますか?」 これは、職人少年が辺境の村を世界一の都へと変えていく、ほのぼの逆転サクセスストーリー。

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。

さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。 だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。 行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。 ――だが、誰も知らなかった。 ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。 襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。 「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。 俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。 無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!? のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!

処理中です...