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第一章 伝説の水魔法使い
52 激闘
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数十本の水槍が飛んでくる。一本一本が必殺の一撃だ。直撃すれば、体の小さな俺はミンチになるのは確実。
すぐに固定していたスナイパーライフルを放棄すると、俺は転がって避ける。
直後、俺のいた場所は水の槍で爆発。隠れていた長椅子は木端微塵に吹き飛ばされ、床が大きく抉れた。スナイパーライフルも一緒に、粉々に吹き飛んでいた。
バラバラに、壊れていた。
あー。俺のライフルが~。リザに選んでもらったライフルが~。
中古だというが、すごい性能のライフルだった。子供でも撃てる、すごい奴だった。結構気に入っていたんだけどな。
「これで遠くから私たちを撃つことは出来なくなりましたね。さぁネズミさん。どこまであがけますか?」
ロイドは教会の中に侵入。神殿騎士の大盾に守れながら、魔法だけを発動して俺を追い詰める。
俺は礼拝堂に並べられている長椅子の間を、チョロチョロと移動し、奴の目をかいくぐる。そして、手のひらに魔力を集中し、いつでも発射可能出来るようにしておく。
ロイドに、特大のウォーターカッターをぶっ放してやる。誰かを殺してしまうかもしれないが、そっちがその気ならやってやる。
椅子の隙間から見ると、神殿騎士の大盾は木と鉄で出来てる。半分が木で、半分が鉄だ。俺のウォータカッターなら軽く撃ちぬける。ただ、距離が離れすぎてる。奴は礼拝堂の入り口付近。俺は壇上の長椅子付近。彼我の距離は30メートル以上。このままウォーターカッターを撃っても、奴まで届かない。
「さぁネズミさん! いい加減出て来てください! 今ならまだ許してあげますよ! 水魔法使いは貴重だ!」
誰が出ていくか、馬鹿が。
俺は隠し持ってきていた、小型の水魔石を懐から取り出す。この水魔石は、俺が完全に制御下に置いている水魔石だ。水を垂れ流すことが無く、念じれば水を止めたり出したりできる。俺はこれで水魔法の応用技を使う。
霧だ。
目くらましの濃霧を発生させる。
俺の使うのは超音波式。振動を与えて水の粒子を細かくし、空気中にばら撒く。水魔石の力を使えば、今の俺にも可能だ。
俺は水魔石に与える魔力を調整し、吐き出す水を霧に変える。するとどうだ。水魔石からは、加湿器よろしく、大量の水煙が放出される。礼拝堂の中は、あっという間に濃霧に包まれる。
それはまるで火事に発生した煙のようで、数十センチ先の視界さえ奪って見せた。
「まさかこれは、霧か!? 馬鹿な! 霧だと!?」
ロイドが驚いてる。実に愉快だ。
科学と魔法の融合だ。超音波で水を霧にするなんて、ここの文明レベルじゃ分からねぇだろ。
「くっ! 全員私を守りなさい!」
ロイドが神殿騎士に命じてる。ガチャガチャと、鎧の動く音が聞こえる。お前らの場所が丸わかりだよ。
俺はロイドに出来るだけ接近すると、高めていた魔力を全開放。
ウォーターカッターを発動する。
シュインッ、という金属を削るような音がした後、神殿騎士たちはバタバタと倒れていった。教会の床には血だまりが出来て、俺の足元に、騎士たちの頭部がコロコロと転がってくる。
ふむ。やっちまったようだ。殺すつもりはなかったが、俺はついに異世界で殺人を犯した。正当防衛だが、戦闘をしかけたのはこっちからだ。少し思うところはあるが、こいつらを生かしていると子供たちを連れて行かれる。
まぁ、いいか。
正義は我にありってやつだ。
俺がウォータカッターの第2射を放とうとしていたら、急に霧が晴れた。礼拝堂を覆っていた濃霧が消えたのだ。
「してやられましたよ。子供だと思って侮っていました。まさか水神リル様が得意とする、高等魔法を使えるとはね」
ちっ。生きてやがったか。ってか、水神リル? 知らんがな。それより、どうやって霧を消した?
「私はこれでも第二級魔法士でしてね。水魔法以外にも炎の魔法が使えるんですよ」
すると、奴は空中に炎の球を無数に浮かべてみせる。水の球も浮かんでる。
おいおいマジかよ。二つの属性を同時に使えるのかよ!! 霧を消したのは、炎の魔法か!? チートすぎるだろ!
「この教会ごと、吹き飛ばしてやります。そうすれば、隠れてこそこそできませんからね」
げっ。それはやばい。水と炎で、水蒸気爆発させる気か? 奴の魔力だと、ここら辺一帯が吹き飛ぶぞ。
「死なせるのは惜しいが、仕方ない。死になさい」
奴は水と炎を混ぜ合わせ始める。混ざることのないエネルギーが、魔法の力で混ざり始めている。神殿騎士たちはロイドの魔法を見て、危険だと判断。退避しはじめた。
ロイドは爆発に耐える障壁を張れるのか、どんどん魔力を高めていく。奴の頭上で、巨大な炎と水が、渦を巻いて混ざり始めている。見た目、完全に炎と水の竜巻だ。このまま高温で水が急激に温められると、本当に爆発する。
どう考えても、やばすぎる。現状、奴は俺よりずっと強い。時間稼ぎのつもりが、大失敗だ。戦争になれていない日本人の俺が、調子に乗ってしまった結果である。
なにが最善か必死に悩んでいると、ようやく援軍が到着。
リザはライフルを、ロイドはショットガンを、それぞれライド司教にぶっ放したのだった。
すぐに固定していたスナイパーライフルを放棄すると、俺は転がって避ける。
直後、俺のいた場所は水の槍で爆発。隠れていた長椅子は木端微塵に吹き飛ばされ、床が大きく抉れた。スナイパーライフルも一緒に、粉々に吹き飛んでいた。
バラバラに、壊れていた。
あー。俺のライフルが~。リザに選んでもらったライフルが~。
中古だというが、すごい性能のライフルだった。子供でも撃てる、すごい奴だった。結構気に入っていたんだけどな。
「これで遠くから私たちを撃つことは出来なくなりましたね。さぁネズミさん。どこまであがけますか?」
ロイドは教会の中に侵入。神殿騎士の大盾に守れながら、魔法だけを発動して俺を追い詰める。
俺は礼拝堂に並べられている長椅子の間を、チョロチョロと移動し、奴の目をかいくぐる。そして、手のひらに魔力を集中し、いつでも発射可能出来るようにしておく。
ロイドに、特大のウォーターカッターをぶっ放してやる。誰かを殺してしまうかもしれないが、そっちがその気ならやってやる。
椅子の隙間から見ると、神殿騎士の大盾は木と鉄で出来てる。半分が木で、半分が鉄だ。俺のウォータカッターなら軽く撃ちぬける。ただ、距離が離れすぎてる。奴は礼拝堂の入り口付近。俺は壇上の長椅子付近。彼我の距離は30メートル以上。このままウォーターカッターを撃っても、奴まで届かない。
「さぁネズミさん! いい加減出て来てください! 今ならまだ許してあげますよ! 水魔法使いは貴重だ!」
誰が出ていくか、馬鹿が。
俺は隠し持ってきていた、小型の水魔石を懐から取り出す。この水魔石は、俺が完全に制御下に置いている水魔石だ。水を垂れ流すことが無く、念じれば水を止めたり出したりできる。俺はこれで水魔法の応用技を使う。
霧だ。
目くらましの濃霧を発生させる。
俺の使うのは超音波式。振動を与えて水の粒子を細かくし、空気中にばら撒く。水魔石の力を使えば、今の俺にも可能だ。
俺は水魔石に与える魔力を調整し、吐き出す水を霧に変える。するとどうだ。水魔石からは、加湿器よろしく、大量の水煙が放出される。礼拝堂の中は、あっという間に濃霧に包まれる。
それはまるで火事に発生した煙のようで、数十センチ先の視界さえ奪って見せた。
「まさかこれは、霧か!? 馬鹿な! 霧だと!?」
ロイドが驚いてる。実に愉快だ。
科学と魔法の融合だ。超音波で水を霧にするなんて、ここの文明レベルじゃ分からねぇだろ。
「くっ! 全員私を守りなさい!」
ロイドが神殿騎士に命じてる。ガチャガチャと、鎧の動く音が聞こえる。お前らの場所が丸わかりだよ。
俺はロイドに出来るだけ接近すると、高めていた魔力を全開放。
ウォーターカッターを発動する。
シュインッ、という金属を削るような音がした後、神殿騎士たちはバタバタと倒れていった。教会の床には血だまりが出来て、俺の足元に、騎士たちの頭部がコロコロと転がってくる。
ふむ。やっちまったようだ。殺すつもりはなかったが、俺はついに異世界で殺人を犯した。正当防衛だが、戦闘をしかけたのはこっちからだ。少し思うところはあるが、こいつらを生かしていると子供たちを連れて行かれる。
まぁ、いいか。
正義は我にありってやつだ。
俺がウォータカッターの第2射を放とうとしていたら、急に霧が晴れた。礼拝堂を覆っていた濃霧が消えたのだ。
「してやられましたよ。子供だと思って侮っていました。まさか水神リル様が得意とする、高等魔法を使えるとはね」
ちっ。生きてやがったか。ってか、水神リル? 知らんがな。それより、どうやって霧を消した?
「私はこれでも第二級魔法士でしてね。水魔法以外にも炎の魔法が使えるんですよ」
すると、奴は空中に炎の球を無数に浮かべてみせる。水の球も浮かんでる。
おいおいマジかよ。二つの属性を同時に使えるのかよ!! 霧を消したのは、炎の魔法か!? チートすぎるだろ!
「この教会ごと、吹き飛ばしてやります。そうすれば、隠れてこそこそできませんからね」
げっ。それはやばい。水と炎で、水蒸気爆発させる気か? 奴の魔力だと、ここら辺一帯が吹き飛ぶぞ。
「死なせるのは惜しいが、仕方ない。死になさい」
奴は水と炎を混ぜ合わせ始める。混ざることのないエネルギーが、魔法の力で混ざり始めている。神殿騎士たちはロイドの魔法を見て、危険だと判断。退避しはじめた。
ロイドは爆発に耐える障壁を張れるのか、どんどん魔力を高めていく。奴の頭上で、巨大な炎と水が、渦を巻いて混ざり始めている。見た目、完全に炎と水の竜巻だ。このまま高温で水が急激に温められると、本当に爆発する。
どう考えても、やばすぎる。現状、奴は俺よりずっと強い。時間稼ぎのつもりが、大失敗だ。戦争になれていない日本人の俺が、調子に乗ってしまった結果である。
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