左半身でしか魔術を使えない異世界

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一章 始まった異世界での日常

No.05 人助け

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「お前ら!そこで何やってる!」
路地裏で男3人に怒りを孕んだ声で話す。
「ア?」
男の一人がこちらに振り向く。
…かなり痩せている。
何なんだこいつら…
「何やってんだって聞いてんだよ」
「ハ?そんなモン決まってるだろ」
「?」
「売るんだよ。こういう娘を。そこら辺の変態にな…」
クソ野郎。純粋にそう思った。
まだ…この娘には…未来があって!それで…………
その後の言葉を思いつかない。
「お頭。何ですかコイツ」
あんなひ弱そうな男が頭なのかよ…
部下2人の方がよほど強そうに見える。
「見られた。殺せ」
「アイ」
男2人がゆっくりとわざとらしく足音を立てながら近づいてくる。
頭はその隙を見て路地を抜けようとする。
…女の子はもう抵抗する気力も残されていないようだ。
かなり俯きながら、男に付いていく。
「待てッ!!」
男に向かおうとするが、部下2人に道を阻まれる。
「通さん」
低いトーンで一人が言う。
…クソッ!!!!!
曲刀を構える。
…2対1はさすがに不利だ!
どうにかして頭を!


腹に衝撃。
何が起きたか分からないまま、壁に打ち付けられる。
…息が出来ない。
身体が熱い。
「なんだ。コイツ弱いな…大したことない」
そこからの光景は見ていられない物だった。
一言で言うならば…リンチ
全身を殴られる。
段々意識が朦朧としてきた。
「マ…デヨ!」
必死に声をあげるが、男達は振り向かない。
…カッコつけておいて、助けられないとか…ダサすぎる。
「…クソ…」
意識が途絶えた。


「何だったんすかね。アイツ」
「気にする事はない。予定通りだ」
このままこの街を出て、この娘を依頼人の所へ届けたら、任務完了だ。
「いや。その娘は返して貰うよ…」
澄み切った声が前から聞こえた。
そこには少し貧祖な服装をした男。
「いやーエースを探しに来たらまさか人身売買の一部始終を目撃するとは…」
エースとは多分つい先程の男の事なのだろう。
「何だよお前」
部下の一人が睨みつけながらアッシュに向かっていく。
「僕かい?僕は…」
部下が10m程吹き飛ぶ。
「アッシュ・グレイル。覚える必要はない。少し痛い目にあってもらおう。今回はそれだけで済ませてやる…」
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