左半身でしか魔術を使えない異世界

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一章 始まった異世界での日常

No.08 第二の依頼 洞窟探索

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「どうする?このまま次の依頼の受ける?エース」
「…受けよう」
エースの言葉を聞き、受付嬢が新しい羊皮紙を差し出す。
「…一番上にあるランク昇格の依頼って何だよ」
「今はエースさんのランクはDなのです。ランクが昇格すれば更に強い魔物と戦える依頼や、この建物内の武器屋で買える物も増えます」
「…アッシュ最高でいくつだ」
「僕はS+」
「ランクにはD、C、B、A、S、S+、SSの7種類があるんですよ。アッシュさんは上から数えて2番目ですね」
おいおい嘘だろ…
「それでどの依頼を受けるのです?エースさん」
「あぁ悪い。じゃあランク昇格の洞窟探索で頼めるか」
「分かりました!ご武運を祈ります!」


移動中


俺達は街を少し出た所にある山の中腹に着いた。
「ここだな」
「ここだね」
「ここですね」
3人がほぼ同時に同じ反応をした。
「では行きましょうか」
ミレーヌの合図で俺達は暗闇の中に向かっていく。
「とりあえず明かりがいりますね」
導きの光スターライト
ミレーヌの左手に柔らかい光の球体が現れた。
「これで安心ですね」
ミレーヌは誇らしそうだ
「そういやここで何するのさ」
アッシュがぼやく。
「とりあえず最奥部まで行ってみようか」
そんな会話をしながら進んでいく。
「…止まってください」
ミレーヌが俺とアッシュを静止する
「…どうした?」
小声でミレーヌに聞く
「何か来ます。構えて」
俺は曲刀をゆっくり抜き、中段に構える。
「…伏せろ!」
刹那、周りから何かが殺到した。
「…なんだ今の」
そう言いながら立つと前にいる影に気づいた。
「これは…」
…緑色のバケモノだった。
身体はブヨブヨに太っており、非常に気持ち悪い。
「コイツら!」
一体を切りつける。
しかし浅い。
かなり近くにいたためか、何の抵抗も出来ずに殴られる。
地面を数m転がりながらも
かろうじて受け身をとり、体勢を整える。
「僕がやる!」
アッシュが鳩尾に蹴りを入れるが…
「脂肪で打撃無効とか…ないでしょ」
確かにアッシュの蹴りはバケモノの腹にクリーンヒットした。
ただめり込んだだけでアイツは涼しい顔してる。
このままだと攻撃を受けると判断したアッシュはすぐに離れる。案の定拳を振り抜いてきた。
「私が!」
ミレーヌが魔術を放つ
岩石弾コメットシュート
岩石がバケモノの上半身を吹き飛ばした。紫色の血が間欠泉のように吹き出す。
…何とかなった。
「危なかったですね…」
ミレーヌが息を切らしながらこちらに来る。
「…全くだね。ホントにCの依頼?これ、まぁ僕が武器を持ってきてないのもあるけど」
アッシュが独り言のようにぼやく。
「…そういえばアッシュが使う武器って何だよ」
アッシュは『さあ?何のこと?』みたいな顔をしているが、「聞こえてたぞ」
と言うとあっさり答える…訳もなく
「教えるわけないジャーン。お楽しみは取っておかないとね…どっちにせよ持ってきてないけど」
と言って流された…
なんなんだよコイツ…
俺達は洞窟の最奥部へと向かっていく。
風がおぞましい獣の様な音を出していて、向こう側はここより更に暗い様に感じた
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