左半身でしか魔術を使えない異世界

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二章 王都招集

No.24 王都到着②

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「あの野郎…マジで冗談じゃない…!」
「落ち着こ?気持ちは分かるけど…」
お前もそこそこイラついてんのな…
最初から言えばいいのによマジで…
周りを見渡すと様々な人々で賑わっている。
武器屋、雑貨屋、その他諸々。
さすがは王都と言うべきか…
こんな状況じゃなければ楽しめたのだが…
現在は手に枷をはめられていて、鎖で繋がれている為抵抗できない。
「あと何分かかるんだ?」

「静かにしろ」
…囚人の話はスルーですかそうですか。
すると俺の肩に衝撃が走る。
「!?すみません」
かなり背の高い男性の身体とぶつかったようだ。
茶色のローブにフードを深く被り、口元しか見えない男性の表情が伺えない。
「…いやこちらこそすまないね」
男性は口を小さく動かしてそう言い残し人混みに消えていった。
しかしハッキリと認識できた口元に青い刺青でローマ数字表記で4の文字が描かれていたことを…
「妙だなあの男」
兵士の一人が口を開く。
「?どうしてなんだ」

「いや…あの男魔力が見えなかった」

「!?」
魔力が見えない。つまり魔術を使えない=転生者の可能性が高い。
「もしかしたら彼も…」
アッシュが耳打ちしてくる。
同じ事を思ったのだろう。
まあこいつも転生者だからな…



それから何分か歩き…



「…ここが『ジェイル』だ」
俺とアッシュはいかにもThe・刑務所って感じの建物に辿り着いた。
「お前達には今日からここで囚人としての生活を送ってもらう」
ホント何でこうなるんだよ。
「まぁせいぜい一年後の闘技大会まで待っているがいい」

「ん?なんじゃそりゃ」

「王が囚人達への救済措置として用意している大会でな。ここにいる者なら誰でも参加可能なんだ。そして準決勝以上まで勝ち残った囚人には『ジェイル』から出る権利が与えられる」
マジで?そりゃいいや。要は優勝すればいい。闘技大会って言うからには賞金か何か出るはずだしな。
それを想像すると思わず顔がにやける。
「…なんかゲスいこと考えてるでしょ」

「なぜ分かった」

「顔に書いてある」
まぁだろうな。
「ということで囚人としてのお前達には番号が振られる。エース。お前は206。アッシュ・グレイル。貴様は207だ」
俺とアッシュの番号を読み上げた時の兵士の目つきが明らかに違った。
幾らかつて王都招集がかかった者とはいえそれを気に入らなかった輩も少なからずいたのだろう。
まっ。どちらにせよ心優しい王様で良かったと感謝しておこう。
まだ俺達にチャンスが残されているって事だからな。
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