左半身でしか魔術を使えない異世界

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二章 王都招集

No.26 闘技大会①

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「えーっとアッシュ・グレイルさんにエースさんで宜しいのですね?」

「それで頼む」

「了解しました!それではこちらの番号札をお付け下さい!」
俺とアッシュは受付の人から174と175の札を貰う。
俺が174。アッシュが175だ。
「控え室はこちらにありますので」
アッシュが受付から印のつけられた羊皮紙を受け取る。
「中に入ろう」
コロシアムの廊下を抜け、扉を開けるとそこは観客席。まだ試合が始まってすらいないのにとてつもない盛り上がりを見せている。
「…スゲェ」

「壮観だね…」

「今度は控え室だな」

「行ってみようか」
一度観客席に背を向けて、控え室に向かう。
観客席の扉をもう一度開け、廊下の突き当たりを左に曲がる。
そこには石段があり、コツコツと音を立てながら下っていく。
「…」
「…」
「「扉デカ!」」
何でこんな大きさのものを建てた?明らかに設計ミスだろ!
と疑うレベルの鉄扉が立ちはだかっていた。前には兵士2人。
「あの~俺達今大会の選手なんだけど…」
俺は胸に付けておいた174の札を兵士の前で見せる。
「入ってよし」
鉄扉がゴゴゴゴという鈍い音を立てながら開く。
兵士は扉にすら触れていないことから魔術によるものと思われる。
向こう側にはどこかで見たような光景。
様々な装備を身につけた者がこの控え室に集っている。
2m近い大剣を背負う者、それとは逆に同じような大きさの大盾を携えている者すらいる。
「アッシュあれは?」
その中で二人。気になる人物を見つける。
まずはフードで顔を覆っている男。
そういえばこいつどこかで?
「…『ジェイル』に来る前にぶつかった人だね」

「あぁ…」
なんとなくだが思い出した。
口元の4の刺青が印象に残ってる。
あれは一体どういう意味なのだろうか。
そしてもう一人。
……獣耳女性の方を見据える。
「あれは獣人種だね。見ての通りさ」
その見ての通りが知りたいのだが…
「詳しい説明いる?」

「お願いしよう」

「まず、獣人種は魔術を扱えない。基本的にはね…」

「そこは転生者と同じなのね」

「ただそこと違う点が一つ本能解放だ」

「それは?」

「簡単に言えば獣本来の姿を解放するってこと。理性が一時的に吹き飛ぶけど驚異的な身体能力を得たりする。ほんとにすごい獣人種ならば理性の制御も可能らしいけどね」
それ普通にチートじゃね?
つまり人間の限界を遥かに超えているって事だろ?
うーんチート。
でも基本的にはってことはそれは魔術なのか?
他には誰かいないかと辺りを見渡すと掲示板が立っているのを見つける。
見に行くとそこにはトーナメント表が書かれていた。
しかし名前は書かれていない。
どういう事だ?
「予選で人数絞るんだろうね…今大会は総参加人数350を超えるらしいし」
なるほど。納得だ。
するとどこからともなく声が聞こえてきた。
「選手の皆さん。予選の説明を行います。フィールドまでお越しください」

「…行くかね」

「うん!」
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