左半身でしか魔術を使えない異世界

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二章 王都招集

No.35 闘技大会本戦⑤

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「続いての闘いはァァァ!SSランク冒険者通称『閃光』アルフ・リッター選手ゥゥゥゥ!対するのはァァァシンゲツ選手同様今大会のダークホース!エース選手ゥ!」
何故こうなった…
いやまぁ実際このアルフがアイダを打ち負かしたからなんだけどね?
(カットした試合)
まさか瞬殺されるとは…
「この『妖精の心臓フェアリーハート』の餌食になるのは貴様か?」
あぁ~駄目だ…
この大会での俺の相手戦闘狂しかいねぇ…
やる気満々じゃないか…
「どうかな~やって見なきゃわからんぜ?(棒)」
勝敗は目に見えてる。だったらこいつ相手にどこまでやれるかだ。
「試合ィ開始!」
まずは俺が魔術による氷弾を撃つ。
「甘い。『魔力付与・炎エンチャントフレイム』」
妖精の心臓フェアリーハートがリンカとの試合同様、炎の剣に変化する。
あの技は魔力付与エンチャントというのか…今度試してみよう。
「熾ッ──!!!」
炎の斬撃を飛ばし、氷弾を全て溶かす。
ここまでは想定内。
そっちが炎ならばこちらも!!
左手を炎で包み込む。
自分の腕の何倍も大きい炎がまとわりつく。
「これで!」

「及ばない」
炎の拳で殴りつける。
しかしそこにアルフはいない。
まずいッ──
後ろ─
背中に衝撃。
魔力付与・力エンチャントパワー
力で剣を包み込む事で斬撃を失くした?
つまり打撃!
何mか吹き飛ぶエース。
「ガハ…ガハ…」
口の中の血を吐き出す。
…強い。
これがSSランクの冒険者の力か…
「俺の『妖精の心臓フェアリーハート』は剣に纏った魔力を高める」
…流石に妖精が造り出した剣なだけはある。
俺のいた世界も妖精=魔法使いみたいなイメージだったからな。
でも負けられない。
強く…なるんだ。
こんな所で終われるか…
「まだ終われない…」
ゆっくりと立ち上がるエース。
「…まだ立ち上がるのか強き者よ」

「生憎な…」

「不思議だ…四年前のことを思い出す」
四年前?
「その時…何があったんだ?」
ただの個人的な興味だった。
ただの好奇心。
赤の他人には絶対聞き出せない事だ。
でも不思議とこいつには聞ける気がした。
「人類最強の剣士は知っているか?」
人類…最強の剣士?
こいつよりやばい奴がいるのか?
「いや…知らない」

「そいつと四年前に出会い、決闘したが…まぁ…敗けたんだ。完膚なきまでに叩き潰されたよ」

「そうか…」

「他の奴に話せば大抵言われる。『お前程の実力者が負けるのか』とな…屈辱だったよ。当時から俺は最強に最も近い存在と自負していたが…そんなものはまやかしだったんだからな」

「察するよ」

「お前は…あの剣士にどこか似ている」

「?」
「いや…何でもない」

妖精の心臓フェアリーハート』を下段に構えるアルフ。
「来い。強き者よ」

「あぁ」
歯を見せて答えるエース。
「行くぜ!」
左手を炎で包み込む。
先程とは比べ物にならないほどの大きさ。
「ラァァァァ!!」

「いい技だ」
剣と拳がぶつかり合う。
「オラァァァ!」

「うぉぉぉ!」

「「行けぇ!」」

「なっ…なんとぉ!フィールド中央で爆発だぁ!果たして勝ったのは…」
煙が晴れる。
そこに立っていたのは…
「アルフ選手です!アルフ選手が煙から姿を現しました!エース選手は…」
…フィールド外に倒れ込んでいた。
「エース選手フィールドアウト…よって勝者アルフ選手ゥ!」






次回決勝戦。
『閃光』アルフ対シンゲツ
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