左半身でしか魔術を使えない異世界

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二章 王都招集

No.34 闘技大会本戦④

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準決勝。
「つーづいての闘いはかなり面白い試合になりそうだ~!元王都防衛騎士団メンバーアッシュ選手ゥゥ!対するのはァァァァ今大会のダークホースシンゲツ選手ゥゥ!」

「久しぶりだなぁ」

「覚えてましたか」

「あの少年と一緒にいたからな。よく覚えてる」

「…どう思ってるんです?あいつの事」

「面白い子だ。左半身に魔力が集中している」

「…気づいてましたか」

「あぁ…さて…全力でやろう」

「望むところです」
お互いに構える。
「試合ィ開始!」
合図と同時に突撃する両者。
まず仕掛けたのはアッシュ。
右から左に払う足払い。
「危ないなぁ」
シンゲツはこれを跳んで回避し、回し蹴り。
「っぶね」
距離を取り合う二人。
「やりますね」

「君こそこんなものではないだろう?」

「…言ってくれるじゃないですか」
再び突撃する両者。
「行きますよ?」

「あぁ」
二人の拳のラッシュラッシュ。
恐らく互いの拳を受け流しながら攻撃を行っているのだろう。
少しシンゲツが押されている。
「くっ─!!」

「貰った!!」
アッシュの拳がシンゲツの顔面を捉えようとした瞬間。シンゲツの右眼が紅く光る。
見間違いかと思ったが、確かに赤い軌道が見えた。
シンゲツは瞬時に体を捻り、このパンチを避ける。
「は?」

「危ないじゃないか全く…さて、ここからは私のステージだよ」
再びラッシュ。
つい先程とは裏腹に今度はシンゲツが押している。
まるで別人のように素早くなった。
「まるで別人じゃないすか?」

「よく分かってるじゃないか」

「え?」

「君には教えておくべきか。これは『魔皇』の力だ」

「魔…皇?」

「今はまだ知らなくてもいい」
鳩尾にシンゲツの拳がめり込む。
「ゴホ…ゴホ…どうやら俺の負け見たいですね…」

「アッシュ選手ここでギブアップ~!よって勝者はシンゲツ選手ゥゥ!実力の差を見せつけました!」

☩☩☩

「お疲れさん」

「強いやありゃ」

「だろうな。まぁお前は囚人生活とのおさらばが確定したんだからいいじゃないか」
しかしアッシュは釈然としない顔をしている
「?どうした」

「えっ?いや何でもないよ?」

「…そうかい。まっ!次は俺の番だ!」

「頑張っておくれよ?」

「善処する」
そして少年はフィールドへ足を運ぶ。
覚悟を胸に。





次回準決勝第二戦『閃光』アルフ・リッターVSエース

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