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〚アフターストーリー〛〜不幸な少女のその後〜

〚13〛「父親の訪問」

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 二体ともドロップ品は擦り切れた布だった。きっとこれを素材に何か作れるのだろう。まあそれはともかく、他に試せるようなものはないかメニューを見てゆく。

 ステータスを開いてみると、レベルが上がったのか、Lv2になっていた。そして下の項目に、ステータス割振りと書かれていた。

 ステータス割振りがある系のゲームらしい。ステータス割振りは後にしておこうとステータスを閉じる。

 そして日向にレベルは上がっているか聞いてみようと、声を掛けてみた。

 「レベルは上がった?」

 「うん、あ…コミュニティって項目でパーティー組めるよ」

 らしい、早速組んでみると。すると、視界左上に自分のHPゲージの下に日向のHPゲージが表示される。

 パーティーは相方が倒した経験値を貰えるらしい、ヘルプに書いてあった。だったらパーティーを組んでやったほうが良いな。

 取り敢えず今はこの辺にして今度は街を見て回る事にした。街へ向かう途中ゴブリン一体と戦った。

 街に戻ると、まだ始めたばかりであろう初期の布の服を付けているプレーヤーがかなり居る。取り敢えず最初の目標は、脱初期装備だなと話し。
 
 「そうだね」

 と言うことで、鍛冶屋を探し回ったが。てっきり街の中心辺りにあると思ってひたすら探したが見つからず、結局街の端の川沿いにあった。

 中を入ってみると、赤いオレンジっぽい光が部屋中を包んでおり、カンカンとNPCが奥で鍛冶をしている。

 どうやら鍛冶屋だったらしい。しかしせっかく来たので、何か作れそうなのはないか見てみることにした。

 しかしここで、僕のリアルの方で気配感知に何か掛かった。仕方ないので、ログアウトする事にする。

 「日向、ちょっと一旦ログアウトする、家に誰か来たみたい」

 「分かった、じゃあ鍛冶屋の使い方見ておくね」

 「よろしく」

 そう言い僕はログアウトした。
 
 ああ、どうやらもう夜らしい、部屋の中が真っ暗だ。

 窓から外に目をやると、もう外は暗くなっていた。でもまだ星は出ていないようで、そろそろご飯作らないとなぁ、なんて思っていると。

 ピンポンと家のチャイムが鳴った。僕はナーヴソフトウェアを外すと、部屋を出て玄関へ向かった。

 ガチャと鍵を開け、ドアを開けると、そこには父親が立っていた。この世界での父親だ。

 特に用なんて無いはずだけど…、まさか、学校での態度を変えろとかか?

 「…久しぶりだな、月那。ちょっと話したいことがあって」
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