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〚アフターストーリー〛〜不幸な少女のその後〜
〚26〛「ジュエリー•オルクス•オニキス」
しおりを挟むそれから1年。
父親も暮らし始め、生活が安定してきた頃。
「柚希、バフがけよろしく」
「任せるのじゃ」
「日向は序盤の麻痺と毒よろ」
「分かった」
指示を出し、一気に飛び出す月那。
最初にタゲを取るためだ。
ガァァンッ!
金属音が響き、巨大な鉱石の腕に月那のレイピアが当たる。
本当は真ん中の少女に当てたかったのだが。
もう一方の腕での追撃が来て、それを避けるため一旦下がる。
まさかとは思うが……。
「こいつ…動かない系の魔物か」
その場から一歩も動かない魔物。
遠距離は魔法や飛び道具、至近距離は強力な腕という攻撃方法らしい。
魔法陣が描かれ、黒い鉱石が飛んでくる。
それを3人で避けると日向が突っ込んだ。
麻痺の属性を持つ片手剣と、毒の属性を持つナイフを使い、ひたすらに切る。
状態異常は最終的には手数が多いほうがいい。
そして先に麻痺が入った。
その隙を逃さず、柚希が後方から大魔法、僕は突っ込み、スキル【終極】を使う。
スキル【終極】は、スキル熟練度を最終まですると出るスキルで。一度だけスキルをカスタマイズ出来る、そのスキルの威力はカスタマイズに依存する。
ちなみに僕のスキル【終極】は、クリティカル確定の超多段ヒットする一撃だ。
ステータスをSTRにのみ振っているため、クリティカルダメージアップ、攻撃力アップが僕のキャラに効果を発揮している。
なのでこのスキルによるダメージは、ダメージ表記MAXで、それの多段ヒット、何度もダメージが出る。
このボス、ジュエリー•オルクス•オニキスのHPゲージの三分の一を削れていた。
「相変わらず月那のダメージはえげつないのう」
後から来た炎の柱が更に敵のHPを減らす。
「お姉ちゃんのスキル構成も凄いしね」
そして日向の毒の状態異常が入った。
ジュエリー•オルクス•オニキスは子供が真ん中に、周りに黒い鉱石が取り囲んでいる形になっており、真ん中の子供は、何をしても俯いて泣いている状態のままで。
このボスはこのゲーム、ジュエリー•オルクス•オンラインのラスボスなのだ。
レベルは999。
このゲームの今開放されている最大レベルは780。
レベル的に難易度は跳ね上がって、とても高難易度となっている。
そしてこのボスを倒せばレベル開放。
999まで上げれるようになる。
そんな戦いをしているのだ。
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