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〚アフターストーリー〛〜不幸な少女のその後〜
〚27〛「異世界の憧れ」
しおりを挟む「のう月那、ゲームも良いんじゃが……その…異世界に行ってみたいのじゃ」
ジュエリー•オルクス•オニキスも終わり、レベルが三人999になった頃、柚希からそんな話を受けた。
「異世界かぁ……良いけど、知ってる異世界は消滅したから知らないところでいい?」
「異世界に行けるなら良いんじゃが……消滅?」
「星の寿命で消え去ったんだよ」
「…一体お主いくつなんじゃ」
「寧ろ僕が転生してここに来るまであの祈り村に前から居た柚希のほうが気になるんだけど」
「儂は月那が転生して行ってから殆ど経っとらんぞ?多分時間の流れが違うんじゃないかのう」
「そうなのか…僕だけ婆ちゃんかぁ…」
「で、何歳なんじゃ?」
「ひたすら墓を守ってたからなぁ…なん…百歳?なん千歳…?」
「何千歳…じゃと、ファンタジーじゃな…」
「完全にファンタジー世界だったからな、まあいい、取り敢えず日向と父親に来るか聞いて来る…あ、二人が良かったか?」
「いや、何人でも大丈夫じゃ」
「そうか」
そして僕達と同じくリビングでソファに座りテレビを見ている父親に簡単に説明する。
「正直…信じられんが、異世界か…」
う~んと唸り考えるような仕草をすると。
「俺は…家がいいな、誘ってくれてありがとな」
「そうか、じゃあ暫く留守番よろしく」
「長くなりそうなのか?」
「そうだな…少なくとも一ヶ月になりそうだな」
隣でウキウキしている柚希を見て言う。
「分かった」
日向の部屋に向かい、ドアをノックする。
「起きてるか…?」
ゲームしてたらわからんな。
あ、そう言えばこういう時の為のあのアップデートだったな。
アップデートで追加されたもの。ゲーム内とのメールのやり取り可能。
メールを開き、日向に送った。
するとすぐに日向は部屋から出てきた。
「ごめんお姉ちゃん、ちょっとボスをソロ狩りしてた…、それで、話って」
「異世界行くがお前も来るか?」
「異世界?ん~異世界かぁ~、う~ん…僕はいいかな」
「そうか、父親がいるからご飯は作ってもらって。それと暫く帰ってこれないから」
「分かったよ」
「じゃあ」
リビングに戻ると、柚希がいつの間にかパジャマから普段着へと変わっていた。
「さあ、ゆくぞ月那。出発じゃ!」
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