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人類の見守り役
38話 創造主に対する不信により悪魔となった男
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荒川恵美(ユリアナ)視点
21話の続き
前回のあらすじ
リーディングにて母親の過去を知る
↓
荒川恵美に許しの心が生まれたことにより荒川恵美と母親が覚醒する
↓
ユリアナとマルシャの再会
---------------------------------------
天使と神々に闘いを挑むために私達を目覚めさせた?
耳を疑うような言葉に、私とマルシャは動揺を隠せない。
「えっと.......ストラウスは天使だったよね。本当にモロゾフとか言う悪魔になっちゃったの?」
私はサファイア色に変わった髪をぐしゃぐしゃとしながら、気分を落ち着ける。
荒川恵美であった時からの癖である。
ユリアナとしての記憶の中で、ストラウスはウラノスに属する天使の中でも”人類の成長管理”という特に重要度の高い役割についていた。
その仕事の中身は、人類の中でも特に成長が速い人間に対し、堕落のきっかけを作らないための導きを司るというものだ。
人間は精神の進歩が急激に進むと、周囲の人間が幼稚に見えてくる。すると、最初は純粋な動機で他者に救いの手を差し伸べていたのが、仕方ないから相手を導いてやるという傲慢な思いに変わり始める。すると、その思いの質の低下に合わせ、得られる知識の劣化が始まる。
そこからの堕落は非常に速い。宗教家や慈善家においても当初は純粋な思いで始めたことが、最終的には自己顕示欲に狂ってしまうケースが多い。
精神の進歩により大きな力を得ていただけに、その道の踏み外し方はとても大きく、その末路は悪魔であったり、邪神になる事すらもある。
そうならないために成長の速い人間に対し、様々な導きを行う役割だ。
「はい。私は悪魔になりました。まあ、悪魔と呼ばれること自体は心外なのですが。ちなみに、あなた達は自我を脱ぎ覚醒なさったので、いつまでも波長の合わないパーゲトルにいる事はできないでしょう。
ニンファルへと場所を変えましょうか?」
「分かったわ.......」
「え、ええ.....」
私とマルシャは動揺しつつ、承諾した。
ユリアナとしての記憶が戻った今なら分かるのだが、魔法陣による転移は悪魔の証明である。”精神年齢に合わせた住み分け”という形で真相界の秩序を守るために、転移などの空間魔法は神々だけに許されるものとして神々が封印しているからだ。そのため、ストラウスが悪魔になっている事は疑いようが無かった。
ストラウスが私達の傍に寄ると、足元に魔法陣が出現し........
目の前にはレンガ造りの家が立ち並び、奥には白と赤を基調にしたレンガ造りの城といった光景が広がった。
ここはグラブダル地域のベルガモア帝国である。
...............この辺り、驚くほど変わってないのね。
苦々しくも懐かしい想いが湧きあがる。
なぜって?
ユリアナとしての記憶の中に、この地域で暮らした一生涯が刻まれているからだ。
ただ、正確に言えば、天使ユリアナとしてではなく、ユリアナの前世であるリベルト・ベルガモアとしての記憶だ。
私はベルガモア帝国の王として、この地域に長く滞在していたのだ。
正直、私にとっては黒歴史なんだけど..........なんの嫌がらせだストラウス。
あなた本当に悪魔になったのね。
「とても懐かしいのではないでしょうか?ユリアナの輝かしい過去を振り返りながら、私が悪魔と言われる存在にいたった理由をお話していきましょう」
「..............」
「ユリアナ、怖い顔してるけど.....どうしたの?」
マルシャが茶色の美しい髪をかき上げながら、私の顔を覗き込み心配をしている。
「い、いや、な....な.なんでも......」
「驚かないでくださいね。なんと、ユリアナは過去に、この”ベルガモア帝国”を治めていたのです。何ともすごい話じゃないですか!」
パチパチパチ。
ストラウス、いや、悪魔が拍手をして私を煽ってくる。
拍手の音を聴き、通りを通行していた、鎧で身を固めた屈強な男性が横目で見ていった。
「え、そうなのっ!?私、全然知らなかった!どう?グラブダル地域の王様やるのってやっぱり大変だった?」
もう恥ずかしがっても仕方がない。
マルシャに過去を知られるのは避けられないだろう。
だから、割り切ることにした。
「ええ、信じられないほど大変だったわ。特にグラブダル地域は宗教間対立が激しくてね。お互い折り合いをつけるのが大変だったの」
「へー、グラブダル地域ではどんな宗教があるの?」
「エルソレイユ様を信仰する太陽教、バルストロン様を信仰する天帝教、ヘリオバラム様を信仰する龍神教の3つが大きなものだったと思う」
「ユリアナが信仰していた宗教ってあるの?」
「太陽教よ。あの当時はユリアナじゃなくて、リベルト・ベルガモアだったけどね。ベルガモア家は代々太陽教を信仰していたわ」
「そうなんだぁ!人間、食べ物が必要無くなると信仰が主になるもんね。そこに存在意義をかけている人たちは、必死で信仰を守ろうとするよね.........」
「そうなのよ!人間が死後の自覚を得て、進歩を目指し始めると”成長するにはどのようにすると、どういう世界に到達する”っていう色々な考え方が生まれるの。それがグラブダル地域における宗教の成り立ちだったと思う」
「ユリアナの前世、敬虔な太陽教徒リベルト・ベルガモアは太陽教拡大にあたって歴史的な人物なんです」
ストラウスは大げさに褒め称えるように言う。
馬鹿にしてんのか。
「ぐ.........そうね。あの時は太陽教が私の全てだったかもね」
「あの当時、グラブダル地域では、信者が多ければ多いほど、信仰する対象の神が力を増し、偉大な存在になれると信じられていました。そうした価値観がなおさら宗教間対立を強めたわけです」
ストラウスはまじめな様子で補足した。
何やら、この先の話において重要な所なのかもしれない。
「私の過去を晒すのもいいけど、ストラウスが悪魔になった理由をそろそろ聞かせてくれないかしら?」
腕を組みつつストラウスに聴く。
私の過去から話を逸らしたい気持ちもあり、せっついてみた。
マルシャも「私も聴きたーい!!」と無邪気に手をあげる。
「はい。では、話したいと思います。私が悪魔になったのは創造主が創った法則に対して不信があるからです。その不信こそが、文字通り、私を悪魔へと転生させました」
「そうなんでしょうね」
これ自体は驚くことではない。
父の創った法則に対して不信を持つほどに、自我が分厚くなり、その分だけ自身の外見や性質も変わってくる。その度合いが強ければ、悪魔にだってなるだろう。
天使として大きな力を手にしていたストラウスなら尚更だ。
重要なのは不信の理由である。
あ、ちなみに、創造主に対して父と呼ぶのは天使や神々の感覚ね。
「あなた方もご存じの通り、創造主の創った法則の基本は、”人間の自由意思を限りなく尊重する”というものです。いかにも綺麗なようですが、私には自由意思の尊重の裏に、創造主の企みを感じるのです。
自由意思が真に本人のものであれば間違った選択の責任を取らされても良いと思います。ただ、幼少期に外部からの”あれをしろ””これをしろ”といった刷り込みで自由意思すらも発揮できなくなった人々がいます。その人達まで責任を取らされるのはどうなのでしょうか?
そのような人達が行きつく世界、マルフィを観てきて、ユリアナはどう思いましたか?」
「かつて感じた事が無いほどの哀れみの気持ちが湧いたわ。何より驚いたのは、それらの人達を悪魔が保護しているという事実よ」
「ええぇえええええ!!?そうなの!?」
マルシャが耳を疑うような反応をした。
「はい。天使であるマルシャの反応を見れば分かる通り、マルフィに行ったアースの人間の事は天使や神々に分からないようになっています。まあ、マルフィに近い世界の人間に中継役を立てれば行くことができるのですが、そうでもしないと行って見てみる事すらもできません。
なぜ、そのような仕組みになっているのでしょうか?」
「う~ん.......なんでだろう」
私は目を瞑り考えたが、見当もつかない。
確かに、ユリアナとしての過去を振り返っても、どういうわけかマルフィの事を話題にする天使はいなかった。あるのはみんな知っているけど、なぜか、無いものとして扱っている。
実際に荒川恵美として転生し、実際にマルフィを観てきた身としては妙な話である。
天使からすれば、ただちに助けなきゃいけないはずの人達だ。
「私が考えるに、創造主は天使や神々を操り、邪神や悪魔、また、”創造主が創った法則に疑問を持つ存在の全て”を滅ぼそうとしてるのではないでしょうか?」
「えっ!何でそうなるの??」
マルシャは理解できなさそうに頭を抱える。
それも当然だ。邪神や悪魔も精神の進歩を目指す存在にとっての大事な教材役として生かされているというのが天使達の常識だ。
悪魔達が悪さをすることで、人類がそれに抵抗する強さを得たり、より良い善とは何かを考えるきっかけになる。
「根拠となるのは、アースなどの仮相界に住む人間達は、創造主が創った法則に逆らい、疑問を持つものが死後、暗闇の世界行きになること(悪魔がそれを阻止し、保護してマルフィに留めていますが)。創造主が創った法則に準じている人間ほど天使や神々に加わっていくこと、です」
「そ、それの何がおかしいのかしら?」
天使の感覚からするとお互いを助け合うことで進歩し、思いやりのある人間が天使や神々にいたる創造主の法則は理に適っているように思える。
「天使達はそのおかしさに気づけないようになっているので仕方がありません。私は悪魔として、悪魔達の多くいる世界に行きました。一般的には悪魔は人類を害する迷惑生物であるかのように言われています。
............しかし、その実体は違いました。人類のためを思って行動している悪魔達が非常に多いのです。
その事実は私が天使であった時に感じていた創造主への不信を確信へと至らせました」
私はストラウスの言葉を聴き、心が揺さぶられる不安を感じていた。
万が一、これが事実であったら、私、どうしたらいいの......?と。
21話の続き
前回のあらすじ
リーディングにて母親の過去を知る
↓
荒川恵美に許しの心が生まれたことにより荒川恵美と母親が覚醒する
↓
ユリアナとマルシャの再会
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天使と神々に闘いを挑むために私達を目覚めさせた?
耳を疑うような言葉に、私とマルシャは動揺を隠せない。
「えっと.......ストラウスは天使だったよね。本当にモロゾフとか言う悪魔になっちゃったの?」
私はサファイア色に変わった髪をぐしゃぐしゃとしながら、気分を落ち着ける。
荒川恵美であった時からの癖である。
ユリアナとしての記憶の中で、ストラウスはウラノスに属する天使の中でも”人類の成長管理”という特に重要度の高い役割についていた。
その仕事の中身は、人類の中でも特に成長が速い人間に対し、堕落のきっかけを作らないための導きを司るというものだ。
人間は精神の進歩が急激に進むと、周囲の人間が幼稚に見えてくる。すると、最初は純粋な動機で他者に救いの手を差し伸べていたのが、仕方ないから相手を導いてやるという傲慢な思いに変わり始める。すると、その思いの質の低下に合わせ、得られる知識の劣化が始まる。
そこからの堕落は非常に速い。宗教家や慈善家においても当初は純粋な思いで始めたことが、最終的には自己顕示欲に狂ってしまうケースが多い。
精神の進歩により大きな力を得ていただけに、その道の踏み外し方はとても大きく、その末路は悪魔であったり、邪神になる事すらもある。
そうならないために成長の速い人間に対し、様々な導きを行う役割だ。
「はい。私は悪魔になりました。まあ、悪魔と呼ばれること自体は心外なのですが。ちなみに、あなた達は自我を脱ぎ覚醒なさったので、いつまでも波長の合わないパーゲトルにいる事はできないでしょう。
ニンファルへと場所を変えましょうか?」
「分かったわ.......」
「え、ええ.....」
私とマルシャは動揺しつつ、承諾した。
ユリアナとしての記憶が戻った今なら分かるのだが、魔法陣による転移は悪魔の証明である。”精神年齢に合わせた住み分け”という形で真相界の秩序を守るために、転移などの空間魔法は神々だけに許されるものとして神々が封印しているからだ。そのため、ストラウスが悪魔になっている事は疑いようが無かった。
ストラウスが私達の傍に寄ると、足元に魔法陣が出現し........
目の前にはレンガ造りの家が立ち並び、奥には白と赤を基調にしたレンガ造りの城といった光景が広がった。
ここはグラブダル地域のベルガモア帝国である。
...............この辺り、驚くほど変わってないのね。
苦々しくも懐かしい想いが湧きあがる。
なぜって?
ユリアナとしての記憶の中に、この地域で暮らした一生涯が刻まれているからだ。
ただ、正確に言えば、天使ユリアナとしてではなく、ユリアナの前世であるリベルト・ベルガモアとしての記憶だ。
私はベルガモア帝国の王として、この地域に長く滞在していたのだ。
正直、私にとっては黒歴史なんだけど..........なんの嫌がらせだストラウス。
あなた本当に悪魔になったのね。
「とても懐かしいのではないでしょうか?ユリアナの輝かしい過去を振り返りながら、私が悪魔と言われる存在にいたった理由をお話していきましょう」
「..............」
「ユリアナ、怖い顔してるけど.....どうしたの?」
マルシャが茶色の美しい髪をかき上げながら、私の顔を覗き込み心配をしている。
「い、いや、な....な.なんでも......」
「驚かないでくださいね。なんと、ユリアナは過去に、この”ベルガモア帝国”を治めていたのです。何ともすごい話じゃないですか!」
パチパチパチ。
ストラウス、いや、悪魔が拍手をして私を煽ってくる。
拍手の音を聴き、通りを通行していた、鎧で身を固めた屈強な男性が横目で見ていった。
「え、そうなのっ!?私、全然知らなかった!どう?グラブダル地域の王様やるのってやっぱり大変だった?」
もう恥ずかしがっても仕方がない。
マルシャに過去を知られるのは避けられないだろう。
だから、割り切ることにした。
「ええ、信じられないほど大変だったわ。特にグラブダル地域は宗教間対立が激しくてね。お互い折り合いをつけるのが大変だったの」
「へー、グラブダル地域ではどんな宗教があるの?」
「エルソレイユ様を信仰する太陽教、バルストロン様を信仰する天帝教、ヘリオバラム様を信仰する龍神教の3つが大きなものだったと思う」
「ユリアナが信仰していた宗教ってあるの?」
「太陽教よ。あの当時はユリアナじゃなくて、リベルト・ベルガモアだったけどね。ベルガモア家は代々太陽教を信仰していたわ」
「そうなんだぁ!人間、食べ物が必要無くなると信仰が主になるもんね。そこに存在意義をかけている人たちは、必死で信仰を守ろうとするよね.........」
「そうなのよ!人間が死後の自覚を得て、進歩を目指し始めると”成長するにはどのようにすると、どういう世界に到達する”っていう色々な考え方が生まれるの。それがグラブダル地域における宗教の成り立ちだったと思う」
「ユリアナの前世、敬虔な太陽教徒リベルト・ベルガモアは太陽教拡大にあたって歴史的な人物なんです」
ストラウスは大げさに褒め称えるように言う。
馬鹿にしてんのか。
「ぐ.........そうね。あの時は太陽教が私の全てだったかもね」
「あの当時、グラブダル地域では、信者が多ければ多いほど、信仰する対象の神が力を増し、偉大な存在になれると信じられていました。そうした価値観がなおさら宗教間対立を強めたわけです」
ストラウスはまじめな様子で補足した。
何やら、この先の話において重要な所なのかもしれない。
「私の過去を晒すのもいいけど、ストラウスが悪魔になった理由をそろそろ聞かせてくれないかしら?」
腕を組みつつストラウスに聴く。
私の過去から話を逸らしたい気持ちもあり、せっついてみた。
マルシャも「私も聴きたーい!!」と無邪気に手をあげる。
「はい。では、話したいと思います。私が悪魔になったのは創造主が創った法則に対して不信があるからです。その不信こそが、文字通り、私を悪魔へと転生させました」
「そうなんでしょうね」
これ自体は驚くことではない。
父の創った法則に対して不信を持つほどに、自我が分厚くなり、その分だけ自身の外見や性質も変わってくる。その度合いが強ければ、悪魔にだってなるだろう。
天使として大きな力を手にしていたストラウスなら尚更だ。
重要なのは不信の理由である。
あ、ちなみに、創造主に対して父と呼ぶのは天使や神々の感覚ね。
「あなた方もご存じの通り、創造主の創った法則の基本は、”人間の自由意思を限りなく尊重する”というものです。いかにも綺麗なようですが、私には自由意思の尊重の裏に、創造主の企みを感じるのです。
自由意思が真に本人のものであれば間違った選択の責任を取らされても良いと思います。ただ、幼少期に外部からの”あれをしろ””これをしろ”といった刷り込みで自由意思すらも発揮できなくなった人々がいます。その人達まで責任を取らされるのはどうなのでしょうか?
そのような人達が行きつく世界、マルフィを観てきて、ユリアナはどう思いましたか?」
「かつて感じた事が無いほどの哀れみの気持ちが湧いたわ。何より驚いたのは、それらの人達を悪魔が保護しているという事実よ」
「ええぇえええええ!!?そうなの!?」
マルシャが耳を疑うような反応をした。
「はい。天使であるマルシャの反応を見れば分かる通り、マルフィに行ったアースの人間の事は天使や神々に分からないようになっています。まあ、マルフィに近い世界の人間に中継役を立てれば行くことができるのですが、そうでもしないと行って見てみる事すらもできません。
なぜ、そのような仕組みになっているのでしょうか?」
「う~ん.......なんでだろう」
私は目を瞑り考えたが、見当もつかない。
確かに、ユリアナとしての過去を振り返っても、どういうわけかマルフィの事を話題にする天使はいなかった。あるのはみんな知っているけど、なぜか、無いものとして扱っている。
実際に荒川恵美として転生し、実際にマルフィを観てきた身としては妙な話である。
天使からすれば、ただちに助けなきゃいけないはずの人達だ。
「私が考えるに、創造主は天使や神々を操り、邪神や悪魔、また、”創造主が創った法則に疑問を持つ存在の全て”を滅ぼそうとしてるのではないでしょうか?」
「えっ!何でそうなるの??」
マルシャは理解できなさそうに頭を抱える。
それも当然だ。邪神や悪魔も精神の進歩を目指す存在にとっての大事な教材役として生かされているというのが天使達の常識だ。
悪魔達が悪さをすることで、人類がそれに抵抗する強さを得たり、より良い善とは何かを考えるきっかけになる。
「根拠となるのは、アースなどの仮相界に住む人間達は、創造主が創った法則に逆らい、疑問を持つものが死後、暗闇の世界行きになること(悪魔がそれを阻止し、保護してマルフィに留めていますが)。創造主が創った法則に準じている人間ほど天使や神々に加わっていくこと、です」
「そ、それの何がおかしいのかしら?」
天使の感覚からするとお互いを助け合うことで進歩し、思いやりのある人間が天使や神々にいたる創造主の法則は理に適っているように思える。
「天使達はそのおかしさに気づけないようになっているので仕方がありません。私は悪魔として、悪魔達の多くいる世界に行きました。一般的には悪魔は人類を害する迷惑生物であるかのように言われています。
............しかし、その実体は違いました。人類のためを思って行動している悪魔達が非常に多いのです。
その事実は私が天使であった時に感じていた創造主への不信を確信へと至らせました」
私はストラウスの言葉を聴き、心が揺さぶられる不安を感じていた。
万が一、これが事実であったら、私、どうしたらいいの......?と。
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