異形狩り

アルゴ

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プロローグ 【異形狩り】

*プロローグ

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遡ること数百年。

人類の科学と発展した文化が
人々の生活を豊かにした。

だがその安寧は崩壊する。
人類が悦楽のために生み出した
大量の廃棄物、汚染物質、負の遺産。

汚された地球はもはや耐えきれぬと
人類に牙を向いた。

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〖こちら南極観測支部……正体不明の電磁波を観測……異常は無……なんだあれは……遠くに謎の黒い……生物?生物なのか!?緊急連ら〗


通信はここで途絶えた。
この通信の時点で地球はもはや
人類の母では無くなっていた。
どこからともなく湧き出した怪物は、
人間以外の生物を取り込み無尽蔵に増殖。
汚染物質を飲み巨大、強靭に。
世界は総力を挙げて倒そうとするが、
現存兵器では傷すらつかない。

結果人類は7割が死滅。

最終手段としてやむを得ず投下した
大量の核弾頭による攻撃で、
一部は沈静化することに成功したが、
それはあまりにも遅すぎた。

投下された核弾頭と、怪物に
蹂躙されて荒れ果てた社会。
もはや元に戻すことは出来ない。
文明レベルは大きく時代を後退した。

人類の生活圏は残りの怪物たちに押しやられとてつもなく縮小。ギリギリの均衡を保ちながら細々と生活していた。

我々は大地の怒りを買ったのだ。
見放されたのだと。

だがある日、異変は起こる。

突如として生き残った人類にも
強靭な体をを持つ者が現れたのだ。

地球が与えた最後の慈悲か、
神が与えた気まぐれか。

ただの兵器では傷一つ付かぬ怪物でも
彼らの力はそれを覆す。

失って滅びた文明と生活を
元に戻すことは出来ない。
知識、材料、時間。全てが足りない。
だが彼らは怪物を打ち倒し、
明日を生き抜く意志を与えてくれる。
前を向く勇気を与えてくれる。



まさに救世主。
まさに現人神。

人々は敬意と畏怖、崇拝を込めて
彼らをこう呼んだ。


異形狩る者、我らの救世主。


異形狩りと。
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