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女児霊といっしょに。~晩出霊獣伝説~
第七章:澱神無 5
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決意を新たに、奮起したオレ達は再び最前線へと向かった。
澱神無はその巨大な目玉で来訪者を視界に入れようとして――その目の色を変えた。
捕食器官を全開にした触手が何本も狼慈丸へと伸びる。
かつて自分を倒した霊獣の完全復活。それに焦った澱神無が先手必勝で攻撃を仕掛けたのだ。
しかし、今の狼慈丸には通じない。
触手が噛みつくよりも速く、狼慈丸の牙が逆に食いちぎった。
―千年前から変わらずに不味いワン―
触手は一瞬で消滅。一流の対邪念導者でも足元に及ばないような、浄怪のスピード。伝説として語り継がれる霊獣の力は本物だ。
さすが、邪怪キラー。
―我は真っ向から澱神無と戦うワン。他の者達は……―
「さっきまで通りでいいんだろ?」
―最後まで言わせろワン―
澱神無は先程の戦いとは打って変わり、全力でオレ達を攻め立てようとする。
数々の触手や海産物が一気に降り注ぐ!
だが、ポルターガイストで霊力を纏ったオレ達は空中へと回避、更に一気に澱神無へと肉薄する!
「今度の私達はひと味違うよっ!」
真っ先に斬り込むのは勿論茶々、イソギンチャクまみれの胴体に一閃。表面をごっそり削ぎ落として、黒い汁を大量に撒き散らせる。
「まだまだっ!」
さらに連続斬り、蠢くイソギンチャクが次々と海中へと没していく。
「後輩に任せっぱなし、というのもいけないですね」
「オレ様のも味わってもらおうか!」
相馬さんのナイフが海藻に覆われた表面を剥がしていき、牛来さんの戦斧が禿げ上がった胴体部分にめり込む。
だが今度は澱神無のターン、三人に向けて鋭く尖ったダツが三匹飛んでくる。心臓を狙ったピッタリ賞狙いだ。
「させる訳ねーだろ!」
「こっちも三本いくよっ!」
オレの放つヴェルデアローの矢、その一本が茶々を狙うダツを目刺しにする。残りの二本はなながコントロール、相馬さんと牛来さんに迫るダツも撃ち落とす。
―ガゥッ!―
狼慈丸の爪が火花を散らす。
澱神無の胴体――その中でも特に硬そうなヒザラガイがくっついた部分を引っ掻き、貝殻を力尽くで剥がす。そして当然のようにハイスピード浄怪。
―我の付けた傷は攻めやすいからオススメだワン―
商品体験者のレビューかよ。
「まぁ、霊獣さんのオススメなら間違いはないだろうな!」
殻が剥げてえぐれた部分へと、オレ達は猛攻。
茶々のスラッシャーと相馬さんのナイフが切れ込みを入れて、牛来さんの戦斧がそれを角切りにして傷口を拡げていく。
そしてオレとななは角切りパーティーを止めようとする澱神無の邪魔として、矢を飛び交わしたり結界を張り続ける。
「駆郎にぃ、アレはちょっと無理っ!」
「全員下がれ!」
ななとミサキちゃんの叫びが耳に届くと同時に体が無理矢理引っ張られる。その直後、オレ達がいた場所に巨大な貝殻が隕石の如く落ちた。シャコ貝だった。
あれは矢と結界では防ぎきれない。ななとミサキちゃん達の咄嗟の判断のおかげで助かったぜ。
「集中攻撃はリスクが大きいですね。ここは狼慈丸の作った傷それぞれに一人ずつつきましょうか」
「了解だぜ、相棒!」
「私も賛成」
「オレとななも異議なしだ」
「勝手に代弁しないでよーっ!」
戦略を即座に練り直し、また戦場へと飛ぶ。
元ヒザラガイの場所には茶々。相馬さんは胴体のど真ん中。牛来さんは脇に出来た裂傷へ。そしてオレは――
―グルルルウゥッ!―
今、狼慈丸が切り裂いた頭頂部についた。
そして、一斉に傷口へと追撃を開始した。
「連続発射だ、喰らいやがれ!」
まるで地面を掘り返しているような感覚。核という宝を探しているという意味ではあながち間違いではない。ただしその宝は破壊させてもらうが。
「うおっと!?じっとしていろよ!」
霊獣に傷だらけにされた上にその傷口に浄怪の念を流し込まれて苦しいのか、澱神無は体を思い切り震動させて振り落とそうとしてくる。
だがまだ体が不完全だったためか、よじった勢いで傷口が裂けて更に拡がっていく。オレの足元からも間欠泉の如く黒い体液が吹き上げている。
「なな、どんどん撃って刺し貫いていくぞ!」
「いいよ、何発だって撃ち込んであげる!」
オレの手動発射とななの落ちた矢を拾ってからのポルターガイスト撃ち。切れ目のない矢の雨によって、澱神無の頭は真っ黒だ。まるで罰ゲームで墨汁を頭から被ってしまった芸人状態。現状は全く笑えないけど。
他の傷口でも似たような状態らしく、浄怪は順調のようだ。
そして何よりも、猛攻を止めようとする澱神無の様々な海産物による反撃がオレ達まで届いていない。だからこそ巨体の掘削活動が捗っている。
それはミサキちゃん達、霊の力があってこそだ。
前半戦ではオレ達を浮かせるので精一杯だったポルターガイストだったが、今ではその維持には半分の人数で十分。残りの者が澱神無を阻むバリアーを張ったり攻撃を跳ね返したりと、オレ達の浄怪をサポートしてくれていた。
ミサキちゃんの強引な鼓舞が、全員の霊力を高めてくれた賜物だ。
「よし、核み~っけ!」
そして遂に一つ目の核が露わになった。
見つけたのは茶々。分厚い肉を何度も切断してトンネルを掘っていき、漸く脈打つそれに辿り着けたのだ。
「はぁっ!」
そこにスラッシャーを突き立てる――が。
「……あり?」
どうやらトラブル発生のようだ。
「どうした茶々!?」
「刺したけどちょっとしか浄怪されないっ!この核、タフ過ぎ――きゃああっ!?」
茶々の体がトンネルから押し出される。核にできた裂傷から漏れ出したであろう体液による鉄砲水だ。人にとっての心臓のようなものだと考えれば、その噴出量と水圧にも納得がいく。
――どぼんっ!
予想外の現象に霊達も反応仕切れず、茶々の体は海中へと落下してしまう。
「ぷはっ。うぇっ……気持ち悪かった~……」
海面から顔を出す茶々。その上からはシャコ貝の隕石――しかもそれはもう、激突寸前まで迫っていた。
「ちょ、嘘――」
ドガン、ドガン、ドガン!
耳を劈く爆音。
それは破壊力抜群の弾丸を放った、規格外の銃声。
――ばしゃぁぁぁんっ!
大きな水飛沫を上げて、シャコ貝の隕石が海面に衝突……茶々のすぐ隣で。
「あれ?私、生きてる?」
自分を押し潰そうとしていたはずのものが、横で沈んでいく。激突する直前にその目標位置がずれたからだ。
では、なぜずれたのか。
それは粉々になって海面に浮いている貝殻の欠片と、砂浜から立ち上る硝煙が答えを示していた。
「よぉーーう、“りばやし”のお嬢さん!あたしの妹の腕前、ちゃぁーんとその目に焼き付けたよなーっ!」
大声で叫ぶのはましろ。その隣で対物ライフル――貫穿を構えているのはこがねだ。
二人とも体中傷だらけ、ましろに至っては頭部から血が流れているが、無事警察官の邪怪を倒して戻ってきたのだ。
「生きててよかったよましろぉーっ、こがねぇーっ!」
オレは思わず歓喜の叫びを上げてしまう。
ガッツリ死亡フラグを立てていたから心配したんだぞ。
「時間かかって悪かったーっ!あの警察官、核が三つあったんだよーっ!」
「それは難儀だったなーっ!それで来たばかりで済まないけど、茶々のところの核潰しを手伝ってくれないかーっ!?」
「当然だぜーっ!」
五十メートルの高さから声を張り上げて、ましろ達に仕事を伝える。まるで足場のある工事現場作業のような光景だ。
そんなことをしている間に、茶々は砂浜まで泳いで行きましろとこがねの元にいた。
「“きつねび”の手を借りるのはしゃくだけど、駆郎の頼みだからね。一緒にアレ、潰してくれる?」
「それはこっちの台詞。ボクに助けられたくせにー」
「そういうこった。ま、今はいがみ合いなしでやろうじゃねーか」
「にひっ、脳筋じゃなくて良かったよ♪」
茶々はポルターガイスト分の加速も込みで一気に露出した核へと突撃。当然、澱神無がその進路を妨害してくるわけで、触手を海面から突き出して襲いかかってくる。
「慰謝料は体で払えってか?今時田舎のチンピラでも言わねーぜ?」
そこへ、磁轟弾が連続で発射される。
一緒に飛んできたましろによる二挺拳銃が触手の群れを全て撃ち抜き、その動きを封じたのだ。
「今度こそ、その核を潰すからねっ!」
自分が掘った直通トンネルへ降り立ち、茶々は核の元へ向かう――が、また黒い体液によって押し流されてしまう。
「やられた~っ……なんてね♪」
体液まみれになりながらもにやつく茶々。その真上を対物ライフル用の磁轟弾が通過、トンネル内へと吸い込まれ大爆発した。
――ズドォンッ!
茶々が核潰しに来たと見せかけてからの、遠距離射撃。内部からの衝撃によってトンネルが砕け散り、オープンカー並に開きっぱなしになった。そこには黒焦げになりながらもまだ虫の息で脈動する核。
しぶとさに悪い意味で感心する。
「いい加減、止まりなさいっ!」
――ざくりっ。
炭化した表面を掻き分けて、茶々のスラッシャーが核を貫いた。
そして今度こそ本当に、核が浄怪によって消滅していった。
これで残る核はあと二つ……!
澱神無はその巨大な目玉で来訪者を視界に入れようとして――その目の色を変えた。
捕食器官を全開にした触手が何本も狼慈丸へと伸びる。
かつて自分を倒した霊獣の完全復活。それに焦った澱神無が先手必勝で攻撃を仕掛けたのだ。
しかし、今の狼慈丸には通じない。
触手が噛みつくよりも速く、狼慈丸の牙が逆に食いちぎった。
―千年前から変わらずに不味いワン―
触手は一瞬で消滅。一流の対邪念導者でも足元に及ばないような、浄怪のスピード。伝説として語り継がれる霊獣の力は本物だ。
さすが、邪怪キラー。
―我は真っ向から澱神無と戦うワン。他の者達は……―
「さっきまで通りでいいんだろ?」
―最後まで言わせろワン―
澱神無は先程の戦いとは打って変わり、全力でオレ達を攻め立てようとする。
数々の触手や海産物が一気に降り注ぐ!
だが、ポルターガイストで霊力を纏ったオレ達は空中へと回避、更に一気に澱神無へと肉薄する!
「今度の私達はひと味違うよっ!」
真っ先に斬り込むのは勿論茶々、イソギンチャクまみれの胴体に一閃。表面をごっそり削ぎ落として、黒い汁を大量に撒き散らせる。
「まだまだっ!」
さらに連続斬り、蠢くイソギンチャクが次々と海中へと没していく。
「後輩に任せっぱなし、というのもいけないですね」
「オレ様のも味わってもらおうか!」
相馬さんのナイフが海藻に覆われた表面を剥がしていき、牛来さんの戦斧が禿げ上がった胴体部分にめり込む。
だが今度は澱神無のターン、三人に向けて鋭く尖ったダツが三匹飛んでくる。心臓を狙ったピッタリ賞狙いだ。
「させる訳ねーだろ!」
「こっちも三本いくよっ!」
オレの放つヴェルデアローの矢、その一本が茶々を狙うダツを目刺しにする。残りの二本はなながコントロール、相馬さんと牛来さんに迫るダツも撃ち落とす。
―ガゥッ!―
狼慈丸の爪が火花を散らす。
澱神無の胴体――その中でも特に硬そうなヒザラガイがくっついた部分を引っ掻き、貝殻を力尽くで剥がす。そして当然のようにハイスピード浄怪。
―我の付けた傷は攻めやすいからオススメだワン―
商品体験者のレビューかよ。
「まぁ、霊獣さんのオススメなら間違いはないだろうな!」
殻が剥げてえぐれた部分へと、オレ達は猛攻。
茶々のスラッシャーと相馬さんのナイフが切れ込みを入れて、牛来さんの戦斧がそれを角切りにして傷口を拡げていく。
そしてオレとななは角切りパーティーを止めようとする澱神無の邪魔として、矢を飛び交わしたり結界を張り続ける。
「駆郎にぃ、アレはちょっと無理っ!」
「全員下がれ!」
ななとミサキちゃんの叫びが耳に届くと同時に体が無理矢理引っ張られる。その直後、オレ達がいた場所に巨大な貝殻が隕石の如く落ちた。シャコ貝だった。
あれは矢と結界では防ぎきれない。ななとミサキちゃん達の咄嗟の判断のおかげで助かったぜ。
「集中攻撃はリスクが大きいですね。ここは狼慈丸の作った傷それぞれに一人ずつつきましょうか」
「了解だぜ、相棒!」
「私も賛成」
「オレとななも異議なしだ」
「勝手に代弁しないでよーっ!」
戦略を即座に練り直し、また戦場へと飛ぶ。
元ヒザラガイの場所には茶々。相馬さんは胴体のど真ん中。牛来さんは脇に出来た裂傷へ。そしてオレは――
―グルルルウゥッ!―
今、狼慈丸が切り裂いた頭頂部についた。
そして、一斉に傷口へと追撃を開始した。
「連続発射だ、喰らいやがれ!」
まるで地面を掘り返しているような感覚。核という宝を探しているという意味ではあながち間違いではない。ただしその宝は破壊させてもらうが。
「うおっと!?じっとしていろよ!」
霊獣に傷だらけにされた上にその傷口に浄怪の念を流し込まれて苦しいのか、澱神無は体を思い切り震動させて振り落とそうとしてくる。
だがまだ体が不完全だったためか、よじった勢いで傷口が裂けて更に拡がっていく。オレの足元からも間欠泉の如く黒い体液が吹き上げている。
「なな、どんどん撃って刺し貫いていくぞ!」
「いいよ、何発だって撃ち込んであげる!」
オレの手動発射とななの落ちた矢を拾ってからのポルターガイスト撃ち。切れ目のない矢の雨によって、澱神無の頭は真っ黒だ。まるで罰ゲームで墨汁を頭から被ってしまった芸人状態。現状は全く笑えないけど。
他の傷口でも似たような状態らしく、浄怪は順調のようだ。
そして何よりも、猛攻を止めようとする澱神無の様々な海産物による反撃がオレ達まで届いていない。だからこそ巨体の掘削活動が捗っている。
それはミサキちゃん達、霊の力があってこそだ。
前半戦ではオレ達を浮かせるので精一杯だったポルターガイストだったが、今ではその維持には半分の人数で十分。残りの者が澱神無を阻むバリアーを張ったり攻撃を跳ね返したりと、オレ達の浄怪をサポートしてくれていた。
ミサキちゃんの強引な鼓舞が、全員の霊力を高めてくれた賜物だ。
「よし、核み~っけ!」
そして遂に一つ目の核が露わになった。
見つけたのは茶々。分厚い肉を何度も切断してトンネルを掘っていき、漸く脈打つそれに辿り着けたのだ。
「はぁっ!」
そこにスラッシャーを突き立てる――が。
「……あり?」
どうやらトラブル発生のようだ。
「どうした茶々!?」
「刺したけどちょっとしか浄怪されないっ!この核、タフ過ぎ――きゃああっ!?」
茶々の体がトンネルから押し出される。核にできた裂傷から漏れ出したであろう体液による鉄砲水だ。人にとっての心臓のようなものだと考えれば、その噴出量と水圧にも納得がいく。
――どぼんっ!
予想外の現象に霊達も反応仕切れず、茶々の体は海中へと落下してしまう。
「ぷはっ。うぇっ……気持ち悪かった~……」
海面から顔を出す茶々。その上からはシャコ貝の隕石――しかもそれはもう、激突寸前まで迫っていた。
「ちょ、嘘――」
ドガン、ドガン、ドガン!
耳を劈く爆音。
それは破壊力抜群の弾丸を放った、規格外の銃声。
――ばしゃぁぁぁんっ!
大きな水飛沫を上げて、シャコ貝の隕石が海面に衝突……茶々のすぐ隣で。
「あれ?私、生きてる?」
自分を押し潰そうとしていたはずのものが、横で沈んでいく。激突する直前にその目標位置がずれたからだ。
では、なぜずれたのか。
それは粉々になって海面に浮いている貝殻の欠片と、砂浜から立ち上る硝煙が答えを示していた。
「よぉーーう、“りばやし”のお嬢さん!あたしの妹の腕前、ちゃぁーんとその目に焼き付けたよなーっ!」
大声で叫ぶのはましろ。その隣で対物ライフル――貫穿を構えているのはこがねだ。
二人とも体中傷だらけ、ましろに至っては頭部から血が流れているが、無事警察官の邪怪を倒して戻ってきたのだ。
「生きててよかったよましろぉーっ、こがねぇーっ!」
オレは思わず歓喜の叫びを上げてしまう。
ガッツリ死亡フラグを立てていたから心配したんだぞ。
「時間かかって悪かったーっ!あの警察官、核が三つあったんだよーっ!」
「それは難儀だったなーっ!それで来たばかりで済まないけど、茶々のところの核潰しを手伝ってくれないかーっ!?」
「当然だぜーっ!」
五十メートルの高さから声を張り上げて、ましろ達に仕事を伝える。まるで足場のある工事現場作業のような光景だ。
そんなことをしている間に、茶々は砂浜まで泳いで行きましろとこがねの元にいた。
「“きつねび”の手を借りるのはしゃくだけど、駆郎の頼みだからね。一緒にアレ、潰してくれる?」
「それはこっちの台詞。ボクに助けられたくせにー」
「そういうこった。ま、今はいがみ合いなしでやろうじゃねーか」
「にひっ、脳筋じゃなくて良かったよ♪」
茶々はポルターガイスト分の加速も込みで一気に露出した核へと突撃。当然、澱神無がその進路を妨害してくるわけで、触手を海面から突き出して襲いかかってくる。
「慰謝料は体で払えってか?今時田舎のチンピラでも言わねーぜ?」
そこへ、磁轟弾が連続で発射される。
一緒に飛んできたましろによる二挺拳銃が触手の群れを全て撃ち抜き、その動きを封じたのだ。
「今度こそ、その核を潰すからねっ!」
自分が掘った直通トンネルへ降り立ち、茶々は核の元へ向かう――が、また黒い体液によって押し流されてしまう。
「やられた~っ……なんてね♪」
体液まみれになりながらもにやつく茶々。その真上を対物ライフル用の磁轟弾が通過、トンネル内へと吸い込まれ大爆発した。
――ズドォンッ!
茶々が核潰しに来たと見せかけてからの、遠距離射撃。内部からの衝撃によってトンネルが砕け散り、オープンカー並に開きっぱなしになった。そこには黒焦げになりながらもまだ虫の息で脈動する核。
しぶとさに悪い意味で感心する。
「いい加減、止まりなさいっ!」
――ざくりっ。
炭化した表面を掻き分けて、茶々のスラッシャーが核を貫いた。
そして今度こそ本当に、核が浄怪によって消滅していった。
これで残る核はあと二つ……!
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