ハリネズミとネズミの日常

束子野 碧

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[1]針の有る無しの出会い

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針がある小動物と針のない丸耳の小動物が出会い、一緒に暮らし始める物語ー


ハリネズミは今の家から新居を求めて今まさに出て行こうとしていました。

ハリネズミ:ここには長く居すぎたからなぁ・・・
      向こう岸の針山さんは、1ヶ月前に越していったし。
      僕も新居を探しに行こう!

ハリネズミは「針野はりの」と言う表札をリュックに入れながら、

誰に聞かせるわけでもなくブツブツ独り言をこぼしていました。

ひとしきり独り言をこぼしたところで、思い入れのある家を
しばらく眺めていました。

初めて一匹で決めた家ー。

一匹だったけど、ご近所のハリネズミさんと楽しくできた・・・そんな家。

頭の中で思い出を巡らせていた、そんな時でした。

???:あの・・・その家、空いてるなら早く退いてもらえません?

その声に、ハッと我に返って周りを見渡しました。

後ろから聞こえる声の主を探すけれど、姿が見当たりません。

針野はりの(ハリネズミ):えっと、あの・・・どちら様ですか?どこにいます??

キョロキョロとしても見当たらないと思っていたところ・・・

???:ちょっ、ちょっと!!痛いからキョロキョロしないで!!!

かなり大きな声が聞こえて、下の方を見ると、一匹のネズミがいました。

そのネズミは、かなり怒っていました。

なぜか針野はりのの針が刺さっているではありませんか。

???:全く・・・これだから嫌なんだよ。
   (小声で)同じネズミだって言うから来たのに。

針野はりの:(ハリネズミはネズミじゃないのに・・・)

少しの間、2匹は見つめ合ったところで針野はりのは声の主へ問いかけました。

針野はりの:あなた、ネズミさんですか?

???:そうですけど・・・
    それに、僕には「千洲山ちずやま」って名前があるんですけど。

ぶっきら棒に答える千洲山ちずやまを、申し訳なさそうに針野はりのは話を続けます。

針野はりの:ごめんなさい。初対面なのに、話の順番が良くなかったですね。
   僕の名前は、針野はりのって言います。
   僕に何かご用でしょうか?

不機嫌そうな表情は変わらずに、千洲山ちずやまは「はぁ」とため息をついて答えます。

千洲山ちずやま:いや、あなたに用はないんですよ。
    僕は、あなたが出て行く物件に用があると言うか、
            住もうとしているんですよ。

やっと何で千洲山ちずやまがここにいるのか謎が解けた針野はりの
ただ、この土地のことを良く知らずに千洲山ちずやまが来てしまったことに
気持ちが落ち着かない針野はりのは、千洲山ちずやまに説明をはじめました。

針野はりの:あの、千洲山ちずやまさん。この土地のことはご存知ですか?

まだ何かあるのかと千洲山ちずやまは、「知りませんけど?」と答えます。

針野はりのは続けます。


ー次回へ続く

<<あとがき>>

さて、針野はりのは何を千洲山ちずやまへ説明したのでしょうか?
針野はりのの住んでいた土地の謎が明かされます。それを聞いた千洲山ちずやま
どうするのか・・・乞うご期待!

さらにさらに!出てきた2匹のご紹介。

針野はりの
ハリネズミの男の子(?)。
性格は、おっとり落ち着いた優しいハリネズミ。
自分が針を持っていることにコンプレックスを感じている。
針見し入り(人間で言う"人見知り")で、馴染むのに時間がかかる。
困っている動物をほっておけずに、いつも面倒なことに巻き込まれてしまう。

千洲山ちずやま
ネズミの男の子(?)。
何やら訳ありで家探しをしているネズミ。
性格は、サバサバして一言多く、口調がキツイが悪気はない。
"仲間"と言う存在が良くわからずに、一匹で暮らしている。
面倒なことは嫌いで、他の動物に自ら関わろうとはしない。

ちなみに、ネズミさんの名前はネズミが好きなチーズを変形させて
千洲山ちずやまとしています。

ショートストーリーでサクッと読める作品にしていこうと思いますので、
どうぞサクッと読んで頂けると嬉しいです。
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