悪魔と呼ばれ捨てられたけれど、王子に愛される運命を手に入れてみせます!

なごみ

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隣国の企み

フローレス伯爵の嘘2

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 私、オーストン・フローレスは、現在ではフローレス伯爵などと呼ばれているが生まれはそんなに勢力もなく成り上がりと言われる男爵家の次男であった。当時も、現在も、長男が家を引き継ぐという風習は変わりなく、私は当主の予備的存在で自由気ままに生きていた。

 しかし、私の瞳は生まれた時から深く濃い海のようなブルーサファイヤ色だった。貴族階級の人間は、瞳の色を気にする。深い色であればあるほど、精霊の加護が受けられる、と言われているからだ。

 兄や弟のレイモンドよりも濃く深いこの青の瞳で、貴族階級の人間からは婿への誘いが絶えなかった。

 その一つにフローレス伯爵家もあったのだ。フローレス伯爵家の人間は、瞳の色の淡さに悩んでいた。もともとは私と同じサファイヤのような澄んだ青色の瞳の家系だったが、子供が生まれるごとに色が薄くなっているとのことだった。

 そして、それを打破する為に私との婚姻を求めてきたのだった。私は、断る理由はなかった。

 今までの身分よりも高い身分を手にできることもそうだが、当時のフローレス令嬢は、絶世の美女と言われる程の美しさを持ち合わせていた。

 そうして、私はフローレス伯爵家に婿に入った。私のつとめである、子供をなすために。

 

 

 

 男性として、子供を作る行為を綺麗な女とできることは喜びでしかなかった。傷一つない美女に自分の穢を移すような、背徳感が高揚をもたらした。

 しかし、体の相性が悪いのか、はたまた女が悪いのか、中々子供に恵まれることはなく、月日は進んでいったのだ。

 そんな頃、私はキャンディスに会った。フローレス令嬢であるマリアほどではないが、キャンディスはそれなりに美女だった。それに、遊び慣れしていたこともあってか、床での技術も中々のものだった。

 私がキャンディスに夢中になるのは、さほど時間がかからなかったと思う。

 その二人の女との関係をシーソーゲームのように続けていた時だった。なかなか得られなかった子供が、マリアの腹に宿っているのがわかったのは。

 しかしそれだけではなく、キャンディスの腹にも、私の子がいるのが分かった。

 私は悩んだ。どちらも自分の子供である。

 悩んで悩んで悩んだ末に、マリアに打ち明けたのは、彼女が今にも腹がはち切れんばかりに大きくなったころだった。

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