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とらえかた
しおりを挟む「ちょっとむずかしくなるけど【ひょうり一体】ってことばがあるペン。
【おもて】と【うら】はつねに一つ。
すなわち、わるく見えるせいかくも、ひっくりかえしたら【よいところ】に見えるんだよっていうことをのべてるペン。
これにあてはめると、あおいちゃんがさっき言っ【おくびょう】や【
人見しり】は、【おくゆかしい】や、【かんがえぶかい人】となるペン。
それに、なかなか【セリフおぼえられない】っていうのは、たんじゅんに まだ あおいちゃんがきょうみをもつようなやくに出あえてないだけじゃないかな!?」
サラダから目をはなさず、いっしょうけんめいにきいていると
「そこで…ていあんなんだけど…」
上目づかいできいてくる。
「【やまとなでしこ】目ざしてみるっていうのは、どうかな?ペン。
あくまでぼくのワガママだから、あおいちゃんがイヤならしかたない、あきらめるペン」
とちゅつから しょげたようにこえが小さくなる。
とんでもないことを言いだしたサラダに
「だから!!
そんなに、りっぱじゃないよ!!わたしっ!!」
ムリ!ムリ!と、首をふりながら、こうぎするけど…
「そんなことないペン!!」
サラダはキッパリ言いきる。
わたしは、これでもかというくらいに、ひとみを大きく見ひらき、サラダを見つめた。
「さっき、ぼくのはなしを、まるでじぶんのことのようにいっしょうけんめいにきいて…そして、おこってもくれた。
しかも、そのあと【ウソ】だってうちあけたぼくに、せめるどころか、ぎゃくに ごめんってあたまをさげたペン。
ソレって【人をおもいやる気持ちがいっぱい】ってしょうこペン。
ぼくは、じゅうぶん【そしつ】あるとおもうけど!?」
わたしを見つめ…。
かたくなに、首をたてにふろうとしないわたしに、サラダはふたたび かたりだす。
「けっこう、人のことだと【ポシティブ、らっかんてき】にとらえられるんだけど…
いざ、じぶんのことになると…【ネガティブ、ひかんてき】になっちゃうペンよね。
だけど…【ケセラセラ】ってか、日本だから【神のおぼしめし】の方がわかりやすいかな!?
どういうことになっても みんな神さまのせいなんだから、
なにごとも そんなにおもくかんがえずにチャレンジしてみていいんじゃないペンか!」
あとおしするように、つけ加え
「…じゃ…っ…がんばって…みよう…カナ!?…」
わたしのへんとうを引きだした。
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