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第1章 タイムスリップ?
荒廃した世界
しおりを挟む頬を冷たい風が撫でる。
夏でもないのに何でエアコンなんか付けたんだ?
・・・いや、付けてないな。
なんか地面がゴツゴツするな、俺のベッドこんな固かったか?
目を開けると何故かそこは廃ビルの中。
多数の瓦礫が点在し、鉄骨も丸見えだ。
「えっどこここ・・・」
冷静に考えよう。俺は確かに昨日ビールを飲んでゲームをしてベッドで寝たはず。
誰かに誘拐されたか?
じゃあなんで拘束しないでこんな所に連れてきた。
夢か?
頬引っ張ったけど普通に痛い。
ひとしきり考えまくった結果、とりあえず歩いてみることにした。
廃ビルの外に出ると、まるで世紀末の如く、並ぶのは廃ビルと破壊された車。
道路も所々陥没して、危険な状態だった。
「マジで世紀末・・・」
歩いていると、時々見たことない異様な形をした建造物や道路沿いにやたらハイテクな街灯が並んでいた。
どれもこれも壊れてしまっているが・・・。
「どうすんだよこの状況」
はぁ・・・と深いため息をついたところで、背後のビルの中から不自然な音が聞こえた。
「!?」
振り向くと、多数の武装した兵士が現れ、俺は一瞬で取り囲まれてしまった。
「こちらC4.66地点、不審人物を発見。始末しますか?」
彼らの武装は見る限り軍隊並に強力だった。
分厚い防弾ベストに全員M16自動小銃と思われるARを装備しサイドアームにM9を所持していた。
武器以前に戦闘能力を持たない俺に抵抗の余地はない。
俺は両手を後ろで組み、膝をついた。
「…了解しました。排除します。」
その言葉を聞いて、俺は静かに目を閉じた。
もうダメか。
その時、俺の頭上に影がかかった。
ふと頭上を見上げると、逆光で見えづらいが明らかに人の形をしたものが降りてきていた。
そいつは自動小銃らしき物を構え、俺の正面にいた3人を空中とは思えないほどの正確さで撃ち抜いた。
彼女は俺の目の前に綺麗に着地すると、ハンドガンを取り出し、華麗な動きで兵士達を撃ち殺していった。
わずか数秒で、武装集団は無力化されてしまった。
「博士、例のタイムパラドクサー、保護しました」
彼女は耳に付けた補聴器のような機械に手を当てて、ひとしきり向こうの人物と会話した後、俺に手を差し出した。
「はじめまして、聞きたいことが山ほどあるでしょうけど、ここは危険だわ。安全な場所まで案内するわ」
俺は出された手をしばらくぽかんと見つめ続けていたが、彼女の「どうしたの?」という声で我に返った。
「助けてくれてありがとう、俺は金田 充」
「私はレイカよ。レイカ・スカーレット」
俺は差し出された手をしっかり掴み、恐怖で引けていた腰を浮かした。
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