11 / 12
第四話 死と日常
しおりを挟む
(頭が酷く痛い)
殴る、蹴る。子供は母親からの暴力に耐えている。
「ギ…… ギ…… ギギ」
子供はうめき声を上げ耐える。そんな子供に母親は罵詈雑言を浴びせ続けた。
―――<第五話 日常の死>
人里には満腹屋という飲食店がある。内装は和風居酒屋の様で、木でできたカウンターとテーブル席があり、店内は広い。出す料理は和食がメインである。味も良く評判だった。管理所に所属してる者も通っている。炭火で焼き、皮がパリッとした焼き魚定食が人気で、柑橘類をかけて食べるのがおすすめ。
昼頃の満腹屋(飲食店)には仕事休憩などの人達が多く居た。しかし店の中心に余りにも大きな声で話す者達がいて、周りに迷惑をかけ居心地の悪い空間にしていた。騒がしくしているのは、大柄な男とその女であった。男の体格を見て注意する者はいず、余りの煩さからその周りに人は少ない
それを見かねた年老いた男の店長が、暗い雰囲気を纏い、薄緑色の洋服にエプロンをつけた女店員を呼ぶ。呼ばれた女店員の名はしみという。髪色は茶髪で肩までの長さで、体格は小柄。歳は15歳であるが大人びた雰囲気と儚さを纏っていた。しみは静かな声色で店長に尋ねる。
「何でしょうか」
「しみちゃんあの大きな声のお客さんたちに注意してくんない?」
「わかりました」
店長の頼みを受けたしみは臆することなく、騒ぎ立てる男たちの席に近づく。
「お客さん他にも人がいるんです。少し声を小さくしてくれませんか」
「何だァ、テメー客にケチ付ける気かよ」
男は注意されたことに腹が立ち喧嘩腰になっている。連れの女はそれを見て笑っていた。
「ですから…… 迷惑だと言っているですよ」
「殴られたいらしいな」
今にも喧嘩が起きそうな空気であった。その時白いジャケットを着た黒髪の少女、了が、そばを食べながら割り込んだ。
「あんたたちの声の煩さにはみんな迷惑してんだ。そいつの言う通りな」
そう言い目線をしみに向ける。その言葉に男はキレたのか、食ってかかる。
「テメェもやる気かッ」
男は大声で威嚇する。周りの者たちは少し怯えた。しかし了は怯まない。
「いいぜ、お前が這いつくばるだけだがな」
言葉と共に殺気を含めて返した。殺気を受けた事により、動揺する男。
「……チッ行くぞ」
男は殺気に怯え代金を叩き付け、店を出ようとする。体はでかいが小心者だった。
「待ってよ~今日またいつ会えるの~」
「7時半だ。さっさと行くぞ」
連れの女も立ち上がり男にくっつく、男はイライラをまき散らしながら店を出た。
「……そのありがとうございました」
しみは了に礼を言う。
「気にするな。みんな迷惑してたしな」
そう言って席に座りそばのおかわりを注文した。
―――
夜、6時20分、夜の人里は静かでった。 ほぼ全ての店は日が暮れるのと同時に店を閉める。
満腹堂で騒ぎを起こしかけた大柄な男は仕事が終わり、家に帰ろうとしていた。
「疲れたぜ」
仕事疲れもあるだろうが飲食屋での出来事も疲れに含まれていた。
ギ…… ギギ…… ギ
男は不可解な音を聞いたが疲れからあまり気に留めなかった。そして自身のあばら家に入ろうとした瞬間。
<ファイター>
この音ははっきりと聞こえた。男が驚いたと同時に何者かに殴られた。何とか反撃しようにも、相手は強く再び殴られ、男はたまらず自分の家の奥に逃げる。相手も家の中に入り、明かりをつけて男を見据える。部屋は明るく照らされる。両者相手の顔が見えた。
「おお、おまえは」
「昼ぶりだな……」
男は目の前の相手を知っていた。相手は昼に自分と言い争った女店員しみであった。
「大声出すなよ……」
しみはナイフを取り出し男に近づく。男は殴られた痛みと目の前の相手に対する恐怖と混乱で動けない。
「てめえぇ何でおれにまさか恨みを晴らすために!」
男はつい声を上げてしまい指を切断されてしまう。指が切られ苦悶の表情になった。
「大声出すな。昼のことは気にしてないさ、君を襲ったのはまあ偶然だよ誰でもよかった。そして今から殺す」
「なぜ…… 俺を殺すんだ…… なんで」
男は相手の言葉にただ困惑した。しみは無感動に話す。
「それはまあ色々理由があるんだけど…… 君には関係ない」
「何かあるんだろう。わけを言えもしかしたら力になれるかもしれん」
「何それ新しい命乞い?」
「違う。こんな事するんだよっぽどの理由があるんだろう。もしかしたら力に……」
「そうかな、そうかな……」
そう言われ少し考える。男は何度も力になると訴えた。男の言葉にしみは折れた。男は笑みを浮かべた。
男は家に備え付けてある時計を会話の中で見たのだ。今現在の時刻は6時40分。連れの女が来るのは7時半だ。話を聞くことで、連れの女が来るまでの時間稼ぎを狙ったのだ。
女が来ることでこの状況を周りに伝えられる。そうともしらず、しみは話始めた。
「私の家は貧困であり、なおかつ母は私によく暴力をふるっていた」
「どんなふうに」
男は少しでも話を長引かせるため口を挟む。
「木の棒で頭を叩かれたり、寝ている時は頭をふまれたり、ゴミや虫を食わされた時もあるな。やっぱ私の母はいかれているな……」
虐待の日々を思い返し、しみは乾いた笑顔を浮かべる。男は冷や冷やしながら尋ねる。
「なぜそんなことを?」
「たぶん、イライラやストレスでしたんじゃないかな。私を殴る時は楽しそうにしてたし」
「旦那は止めなかったのか」
「いないんだよ。母は売春婦で私はそれにより生まれたんだと」
時計の音がカチコチと鳴っている。
「生んだ理由は分からないけどね。……もしかしたら母親になりたかったのかな。いやありえないか」
しみの目は虚ろであった。男はチラリと時計を見る。時刻は7時丁度。
「私は毎日母からの暴力に耐えていた。人に言おうとしたが、もしかすると母が優しくなってくれると考えて言えなかった。……母は私のうめき声を聞いて、虫の鳴き声みたいだと言ったんだ」
男は話を聞きながら早く時が過ぎるのを祈っていた。男の耳に時計の音と自分の心臓の音が聞こえる。
「ある日、私が暴力を受けて頭から血を流し倒れている所を母の客が見つけ、医者に連れて行ったらしい」
「その後はどうした」
「その後は今人里にいる教師の一人に預けられ、母から私を離した」
「良かったじゃないかそれで……」
「……母との生活から離れることで、私が知りえなかった常識や優しさを知った。親は子を傷つけない、そんなこともな。私は母に対して怒りを覚えた。そして行動に移った」
「母を殺そうとしたのか」
「ああ。だが少しでも私に謝ってくれれば、全てを許すつもりだった。私は少し大きくなり、再び母に会った。母は私を見て罵詈雑言を浴びせた」
しみは深くため息をつく。
「……昔から何も変わらなかった。だから首を絞めて殺した。その時こう思ったよ、ようやく私の人生が始まると。……しかし違った」
「違った?」
「次の日、私は教師の下から離れ、一人暮らしを始めた。しばらくして酷い頭痛と幻聴に襲われる様になった。しかも頭痛の箇所は母に酷く殴られた所だし、幻聴も母の声だった」
そう言いながら頭をがしがしと乱暴にかく。
殴る、蹴る。子供は母親からの暴力に耐えている。
「ギ…… ギ…… ギギ」
子供はうめき声を上げ耐える。そんな子供に母親は罵詈雑言を浴びせ続けた。
―――<第五話 日常の死>
人里には満腹屋という飲食店がある。内装は和風居酒屋の様で、木でできたカウンターとテーブル席があり、店内は広い。出す料理は和食がメインである。味も良く評判だった。管理所に所属してる者も通っている。炭火で焼き、皮がパリッとした焼き魚定食が人気で、柑橘類をかけて食べるのがおすすめ。
昼頃の満腹屋(飲食店)には仕事休憩などの人達が多く居た。しかし店の中心に余りにも大きな声で話す者達がいて、周りに迷惑をかけ居心地の悪い空間にしていた。騒がしくしているのは、大柄な男とその女であった。男の体格を見て注意する者はいず、余りの煩さからその周りに人は少ない
それを見かねた年老いた男の店長が、暗い雰囲気を纏い、薄緑色の洋服にエプロンをつけた女店員を呼ぶ。呼ばれた女店員の名はしみという。髪色は茶髪で肩までの長さで、体格は小柄。歳は15歳であるが大人びた雰囲気と儚さを纏っていた。しみは静かな声色で店長に尋ねる。
「何でしょうか」
「しみちゃんあの大きな声のお客さんたちに注意してくんない?」
「わかりました」
店長の頼みを受けたしみは臆することなく、騒ぎ立てる男たちの席に近づく。
「お客さん他にも人がいるんです。少し声を小さくしてくれませんか」
「何だァ、テメー客にケチ付ける気かよ」
男は注意されたことに腹が立ち喧嘩腰になっている。連れの女はそれを見て笑っていた。
「ですから…… 迷惑だと言っているですよ」
「殴られたいらしいな」
今にも喧嘩が起きそうな空気であった。その時白いジャケットを着た黒髪の少女、了が、そばを食べながら割り込んだ。
「あんたたちの声の煩さにはみんな迷惑してんだ。そいつの言う通りな」
そう言い目線をしみに向ける。その言葉に男はキレたのか、食ってかかる。
「テメェもやる気かッ」
男は大声で威嚇する。周りの者たちは少し怯えた。しかし了は怯まない。
「いいぜ、お前が這いつくばるだけだがな」
言葉と共に殺気を含めて返した。殺気を受けた事により、動揺する男。
「……チッ行くぞ」
男は殺気に怯え代金を叩き付け、店を出ようとする。体はでかいが小心者だった。
「待ってよ~今日またいつ会えるの~」
「7時半だ。さっさと行くぞ」
連れの女も立ち上がり男にくっつく、男はイライラをまき散らしながら店を出た。
「……そのありがとうございました」
しみは了に礼を言う。
「気にするな。みんな迷惑してたしな」
そう言って席に座りそばのおかわりを注文した。
―――
夜、6時20分、夜の人里は静かでった。 ほぼ全ての店は日が暮れるのと同時に店を閉める。
満腹堂で騒ぎを起こしかけた大柄な男は仕事が終わり、家に帰ろうとしていた。
「疲れたぜ」
仕事疲れもあるだろうが飲食屋での出来事も疲れに含まれていた。
ギ…… ギギ…… ギ
男は不可解な音を聞いたが疲れからあまり気に留めなかった。そして自身のあばら家に入ろうとした瞬間。
<ファイター>
この音ははっきりと聞こえた。男が驚いたと同時に何者かに殴られた。何とか反撃しようにも、相手は強く再び殴られ、男はたまらず自分の家の奥に逃げる。相手も家の中に入り、明かりをつけて男を見据える。部屋は明るく照らされる。両者相手の顔が見えた。
「おお、おまえは」
「昼ぶりだな……」
男は目の前の相手を知っていた。相手は昼に自分と言い争った女店員しみであった。
「大声出すなよ……」
しみはナイフを取り出し男に近づく。男は殴られた痛みと目の前の相手に対する恐怖と混乱で動けない。
「てめえぇ何でおれにまさか恨みを晴らすために!」
男はつい声を上げてしまい指を切断されてしまう。指が切られ苦悶の表情になった。
「大声出すな。昼のことは気にしてないさ、君を襲ったのはまあ偶然だよ誰でもよかった。そして今から殺す」
「なぜ…… 俺を殺すんだ…… なんで」
男は相手の言葉にただ困惑した。しみは無感動に話す。
「それはまあ色々理由があるんだけど…… 君には関係ない」
「何かあるんだろう。わけを言えもしかしたら力になれるかもしれん」
「何それ新しい命乞い?」
「違う。こんな事するんだよっぽどの理由があるんだろう。もしかしたら力に……」
「そうかな、そうかな……」
そう言われ少し考える。男は何度も力になると訴えた。男の言葉にしみは折れた。男は笑みを浮かべた。
男は家に備え付けてある時計を会話の中で見たのだ。今現在の時刻は6時40分。連れの女が来るのは7時半だ。話を聞くことで、連れの女が来るまでの時間稼ぎを狙ったのだ。
女が来ることでこの状況を周りに伝えられる。そうともしらず、しみは話始めた。
「私の家は貧困であり、なおかつ母は私によく暴力をふるっていた」
「どんなふうに」
男は少しでも話を長引かせるため口を挟む。
「木の棒で頭を叩かれたり、寝ている時は頭をふまれたり、ゴミや虫を食わされた時もあるな。やっぱ私の母はいかれているな……」
虐待の日々を思い返し、しみは乾いた笑顔を浮かべる。男は冷や冷やしながら尋ねる。
「なぜそんなことを?」
「たぶん、イライラやストレスでしたんじゃないかな。私を殴る時は楽しそうにしてたし」
「旦那は止めなかったのか」
「いないんだよ。母は売春婦で私はそれにより生まれたんだと」
時計の音がカチコチと鳴っている。
「生んだ理由は分からないけどね。……もしかしたら母親になりたかったのかな。いやありえないか」
しみの目は虚ろであった。男はチラリと時計を見る。時刻は7時丁度。
「私は毎日母からの暴力に耐えていた。人に言おうとしたが、もしかすると母が優しくなってくれると考えて言えなかった。……母は私のうめき声を聞いて、虫の鳴き声みたいだと言ったんだ」
男は話を聞きながら早く時が過ぎるのを祈っていた。男の耳に時計の音と自分の心臓の音が聞こえる。
「ある日、私が暴力を受けて頭から血を流し倒れている所を母の客が見つけ、医者に連れて行ったらしい」
「その後はどうした」
「その後は今人里にいる教師の一人に預けられ、母から私を離した」
「良かったじゃないかそれで……」
「……母との生活から離れることで、私が知りえなかった常識や優しさを知った。親は子を傷つけない、そんなこともな。私は母に対して怒りを覚えた。そして行動に移った」
「母を殺そうとしたのか」
「ああ。だが少しでも私に謝ってくれれば、全てを許すつもりだった。私は少し大きくなり、再び母に会った。母は私を見て罵詈雑言を浴びせた」
しみは深くため息をつく。
「……昔から何も変わらなかった。だから首を絞めて殺した。その時こう思ったよ、ようやく私の人生が始まると。……しかし違った」
「違った?」
「次の日、私は教師の下から離れ、一人暮らしを始めた。しばらくして酷い頭痛と幻聴に襲われる様になった。しかも頭痛の箇所は母に酷く殴られた所だし、幻聴も母の声だった」
そう言いながら頭をがしがしと乱暴にかく。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる