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1話 屈辱の初夜
「マリエル、私は君を愛す気はないから、君も私に愛情は求めないでくれ!」
結婚初夜に夫のギリス・モリダールは、いきなりそんな非常識なことを、新妻のマリエルに宣言した。
寝室のベッドに座り、ギリスの話を聞いていたマリエルは、眉間に深いしわをつくり非常識な夫をにらんだ。
「旦那様? それならあなたは、何のために私と結婚したのですか?」
この人… まさか愛人でもいるのかしら? 嫌だわ! 私はそんな人と結婚してしまったの?!
マリエルの瞳は冷たく光り… 他人に物静かでおだやかな印象をあたえる姿からは、想像もつかないほど厳しい声音で、非常識な夫ギリスにたずねた。
「騎士団の上司に、“相手を紹介するから、結婚しろ” …と、何度もうるさく言われて…」
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「ああ、そうだ!」
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初恋の男性、セイン・ガルフェルト侯爵は、離婚して現在は独身だが、マリエルとは14歳の年齢差があり… 年齢以上に身分の格差が大きく、貧乏な男爵令嬢のマリエルの愛を、実らせるのは絶望的だった。
愛する人にすすめられた縁談を、受け入れるのは自分の運命かもしれないと、マリエルは結婚を承諾したのだ。
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