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親友との夜
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「なぁ、ブライト。お前って、何人の女の子と付き合ったことある?」
「はぁ?何だよいきなり。付き合うって、『好きです!付き合ってください!』ってやり取りをやるやつ?それだったら0人だな。」
「え!?でもお前女の子とヤッたことあるって······」
「付き合ってなくても、お互い合意の上ならしない?皆性欲はあるだろ?」
コイツが言い寄ってきた女の子とその時の気分でヤりまくっているのかと思うと羨ましすぎて腹が立ってきた。いい奴ではあるが、超合理主義者というか、恋愛はせず本能に忠実なやつなのだろう。
「はぁ·····お前そんなこと言って、いつか女の子に刺されるぞ。」
「何だよ。言っておくけど、自分から口説いた訳じゃないからな。お前の方こそ、その内男から刺されるぞ。」
「はぁ!?変なこというなよ!!」
「イアンは男からモテるだろ?何となく一緒にいたら分かるよ。モデルしてる時も、変な目で見てるやついたしな。」
俺は多分、ゲームのバグでそういう設定にされてしまっているのだ。ということは、攻略対象の一人だったブライトは、設定通りソラと恋愛フラグがこれから立つのだろうか?ブライトは話を聞く限り、男じゃなくて女の子が好きな気がする。
「でも、お前は俺に何も思わないだろ?」
俺が冗談で聞くと、ブライトは一瞬答えに迷ったように黙ってしまった。
「······どうかな。お前とならいける気もする。」
意外な答えに俺は固まってしまい、笑いながら聞き返した?
「はは!何だって?からかうなよ。」
「だってさ、俺にとって女とするのは誰としても大差ないんだよ。想像通りの展開と、想像通りの気持ち良さ。終わった後は、特に相手が愛しいとか好きだとか思わないんだ。自分は異常なのかなって思ったこともある。でも、お前は·······『会いたい』とか『一緒にいたい』とか初めて思ったんだよな。俺は男も女も当たり障りなく付き合うけど、特別親しくしたことはなかったからこんなの初めてで───自分でもよく分からないんだ。」
「俺が初めての『友達』だからそう思うんだろ?俺も、友達と会いたい、一緒に遊んでいたいって思うよ。」
「そう·····なのかもな。きっとそうだ。じゃあさ、イアン。この感覚が友達だからだってこと、自分の中で納得したいんだ。お前とキスして何も思わなかったら、俺は女が好きだし、イアンは本当にただの友達だ。······試してみてもいい?」
ソラと似たようなことを言ってきたのでおれはたじろいでしまった。なぜ『試す』という発想になるのだろうか?
「───えぇ!?何でそうなるんだよ!?しなくても分かるだろ?俺、さすがに親友とはできないよ!」
ブライトは面倒くさそうに舌打ちをした。
「何だよ清純ぶりやがって。お前どうせレインともソラともしたんだろ?俺にされるぐらい、ぬいぐるみにされるんだと思って目瞑ってればいいじゃん。一瞬で終わるからさ。」
そう言われれば確かにそうだ。転生前、酒を飲むとキス魔になる親戚のおやじがいたが、あのおやじにキスされても気持ち悪い以外の感情は湧かなかった。ブライトは全く気持ち悪いとは思わないが、それでブライトの悩みが一つ解消されるなら、協力してやってもいい気もする。
「仕方ないな·······じゃあいいよ。ライトはやつな。間違ってもディープはするなよ!」
「誰がするかよ馬鹿。目瞑ってろ。」
俺が目を瞑っていると、なかなか唇が触れてこないのでオレは目を開けた。
「おい!変な間を作るな!早くしろよ!」
「·····ああ、悪い。」
俺が再び目を瞑ると、躊躇いがちにブライトの唇が触れてきた。2秒ほどそのままキスしたかと思うと、ゆっくりと唇が離れていった。俺は以外にも生理的嫌悪感はなく、むしろ心地いいとさえ感じてしまった。おそらく俺は、男が好きな設定に体を作り替えられてしまったんだろう。
俺はゆっくりと目を開けて、じっと俺の目を見ているブライトに言った。
「どうだ?分かっただろ?」
「───ああ。ありがと。じゃおやすみ。」
ブライトはどこか強張ったような顔をして、俺に背を向け、布団を被って寝てしまった。
(はぁ?協力してやったのに感想もなしかよ!!なんか俺が失敗したみたいな空気じゃないか。ブライトめ!!)
俺は憤りながらも、相談に乗ってくれたこの気の良い男に感謝した。
やはり、持つべきものは親友だ。
「はぁ?何だよいきなり。付き合うって、『好きです!付き合ってください!』ってやり取りをやるやつ?それだったら0人だな。」
「え!?でもお前女の子とヤッたことあるって······」
「付き合ってなくても、お互い合意の上ならしない?皆性欲はあるだろ?」
コイツが言い寄ってきた女の子とその時の気分でヤりまくっているのかと思うと羨ましすぎて腹が立ってきた。いい奴ではあるが、超合理主義者というか、恋愛はせず本能に忠実なやつなのだろう。
「はぁ·····お前そんなこと言って、いつか女の子に刺されるぞ。」
「何だよ。言っておくけど、自分から口説いた訳じゃないからな。お前の方こそ、その内男から刺されるぞ。」
「はぁ!?変なこというなよ!!」
「イアンは男からモテるだろ?何となく一緒にいたら分かるよ。モデルしてる時も、変な目で見てるやついたしな。」
俺は多分、ゲームのバグでそういう設定にされてしまっているのだ。ということは、攻略対象の一人だったブライトは、設定通りソラと恋愛フラグがこれから立つのだろうか?ブライトは話を聞く限り、男じゃなくて女の子が好きな気がする。
「でも、お前は俺に何も思わないだろ?」
俺が冗談で聞くと、ブライトは一瞬答えに迷ったように黙ってしまった。
「······どうかな。お前とならいける気もする。」
意外な答えに俺は固まってしまい、笑いながら聞き返した?
「はは!何だって?からかうなよ。」
「だってさ、俺にとって女とするのは誰としても大差ないんだよ。想像通りの展開と、想像通りの気持ち良さ。終わった後は、特に相手が愛しいとか好きだとか思わないんだ。自分は異常なのかなって思ったこともある。でも、お前は·······『会いたい』とか『一緒にいたい』とか初めて思ったんだよな。俺は男も女も当たり障りなく付き合うけど、特別親しくしたことはなかったからこんなの初めてで───自分でもよく分からないんだ。」
「俺が初めての『友達』だからそう思うんだろ?俺も、友達と会いたい、一緒に遊んでいたいって思うよ。」
「そう·····なのかもな。きっとそうだ。じゃあさ、イアン。この感覚が友達だからだってこと、自分の中で納得したいんだ。お前とキスして何も思わなかったら、俺は女が好きだし、イアンは本当にただの友達だ。······試してみてもいい?」
ソラと似たようなことを言ってきたのでおれはたじろいでしまった。なぜ『試す』という発想になるのだろうか?
「───えぇ!?何でそうなるんだよ!?しなくても分かるだろ?俺、さすがに親友とはできないよ!」
ブライトは面倒くさそうに舌打ちをした。
「何だよ清純ぶりやがって。お前どうせレインともソラともしたんだろ?俺にされるぐらい、ぬいぐるみにされるんだと思って目瞑ってればいいじゃん。一瞬で終わるからさ。」
そう言われれば確かにそうだ。転生前、酒を飲むとキス魔になる親戚のおやじがいたが、あのおやじにキスされても気持ち悪い以外の感情は湧かなかった。ブライトは全く気持ち悪いとは思わないが、それでブライトの悩みが一つ解消されるなら、協力してやってもいい気もする。
「仕方ないな·······じゃあいいよ。ライトはやつな。間違ってもディープはするなよ!」
「誰がするかよ馬鹿。目瞑ってろ。」
俺が目を瞑っていると、なかなか唇が触れてこないのでオレは目を開けた。
「おい!変な間を作るな!早くしろよ!」
「·····ああ、悪い。」
俺が再び目を瞑ると、躊躇いがちにブライトの唇が触れてきた。2秒ほどそのままキスしたかと思うと、ゆっくりと唇が離れていった。俺は以外にも生理的嫌悪感はなく、むしろ心地いいとさえ感じてしまった。おそらく俺は、男が好きな設定に体を作り替えられてしまったんだろう。
俺はゆっくりと目を開けて、じっと俺の目を見ているブライトに言った。
「どうだ?分かっただろ?」
「───ああ。ありがと。じゃおやすみ。」
ブライトはどこか強張ったような顔をして、俺に背を向け、布団を被って寝てしまった。
(はぁ?協力してやったのに感想もなしかよ!!なんか俺が失敗したみたいな空気じゃないか。ブライトめ!!)
俺は憤りながらも、相談に乗ってくれたこの気の良い男に感謝した。
やはり、持つべきものは親友だ。
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