時給六千円の仕事

Tsubaki hime

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第2章 再開

2.デリヘルへの一歩

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面接日はすぐに決まり、
私は二件面接を受けることにした。

一件目の面接、指定の駅まで来ると電話で事務所を案内され、ホテル街近くにある事務所にたどり着く。

どんなところなのか、どんな人が働いているのか、どんなことをするのか

不安で仕方なかった。

着いたのはごく普通のマンションの一部屋。
チャイムを押すとスタッフさんがドアを開けてくれた。

外見はマンションの一室だが、中はちゃんとしたオフィスのような清潔感があった。

応対室に案内され、まずは履歴書代わりのアンケートを記入する。
名前、住所、学歴、そして風俗店での職歴、プレイで出来ること、出来ないこと。

学歴などを書くのは、年齢を詐称していないか判断するためのものだろう。

面接をしてくれたスタッフはとても明るく気さくな男性だった。

「浮気したことある!?しちゃうよねぇ~!」

なんていうノリで面接が進んでいく。

ピンサロ経験はあるがデリヘル経験がないことを話すと、

「大丈夫!動画見せるから、覚えてやってみて!」

私の不安は気さくなスタッフさんのおかげで少し和らいでいた。
その"ノリ"に便乗し、体験入店も決めた。

身長やバストサイズを聞かれ、宣材に使う写真を撮られる。
もちろん加工で顔は隠してもらえる。

体験入店当日は、デリヘルが初めての人に見てもらう動画(15分くらいのもの)を見せてもらった。

ホテルやご自宅での接客はこういう感じなのか、待ち合わせして、ホテルに着いたら一緒にシャワーを浴びて、体はこんな風に洗ってあげて、プレイ中にはこういうことを意識して、時間になったらお代をいただき、お別れをする。

大丈夫。本番行為は一切無し。

というか禁止。

よかった。

しどろもどろになりながらも、
初めての"デリヘル体験入店"に
踏み切ったのである。
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