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第2章 再開
5.なんとなく
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順風満帆に見えたデリヘル嬢生活だが、
それはある日"なんとなく"
訪れたのだった。
私が働いていたのは深夜帯だったため、
帰りは始発で帰る。
昼職を始めても支障が出ないようにと考えていた。
始発を駅で待つ空気は嫌いではなかった。
空気がひんやりとしていて、
日がまだ登っていないが辺りはうっすらと明るく、
同じように始発でどこかへ行く人達。
飲み帰りの大学生。
ガチ始発出勤のサラリーマン。
同業者であろう女の子。
漠然としたルーティンのこの景色に、
なんとなく慣れた頃、
もう頃合かな、とふと思ったのである。
年齢も30になろうとしていた。
そろそろ人生計画、ちゃんと建てなきゃな
みたいな立派なことは思っては
いないのだが、漠然となんとなく、
辞めようと思ったのである。
身体、疲れた。
なんとなく、疲れた。
理由なんて、そんなものでいいのだ。
このころ丁度、憧れていた雑貨屋のアルバイト募集が出たのだ。
これに心を大きく動かされたのである。
ちゃんとお昼仕事して、自分で食べていける分だけ稼いで生活していこ。
びっくりすることに、デリヘルで稼いだお金は貯金に回るような額持ち合わせていなかった。
こんな金銭感覚が狂ったまま、
昼職に果たして復帰できるのか、
まあ、そんなことは二の次で、
とりあえず、なんとなく、辞めよ。
煤を落としたかったのだ。
数多の男に抱かれ付いた煤を。
女だから、綺麗な自分に戻りたい。
辞める理由は、そんな
"なんとなく"
が引き金となった。
それはある日"なんとなく"
訪れたのだった。
私が働いていたのは深夜帯だったため、
帰りは始発で帰る。
昼職を始めても支障が出ないようにと考えていた。
始発を駅で待つ空気は嫌いではなかった。
空気がひんやりとしていて、
日がまだ登っていないが辺りはうっすらと明るく、
同じように始発でどこかへ行く人達。
飲み帰りの大学生。
ガチ始発出勤のサラリーマン。
同業者であろう女の子。
漠然としたルーティンのこの景色に、
なんとなく慣れた頃、
もう頃合かな、とふと思ったのである。
年齢も30になろうとしていた。
そろそろ人生計画、ちゃんと建てなきゃな
みたいな立派なことは思っては
いないのだが、漠然となんとなく、
辞めようと思ったのである。
身体、疲れた。
なんとなく、疲れた。
理由なんて、そんなものでいいのだ。
このころ丁度、憧れていた雑貨屋のアルバイト募集が出たのだ。
これに心を大きく動かされたのである。
ちゃんとお昼仕事して、自分で食べていける分だけ稼いで生活していこ。
びっくりすることに、デリヘルで稼いだお金は貯金に回るような額持ち合わせていなかった。
こんな金銭感覚が狂ったまま、
昼職に果たして復帰できるのか、
まあ、そんなことは二の次で、
とりあえず、なんとなく、辞めよ。
煤を落としたかったのだ。
数多の男に抱かれ付いた煤を。
女だから、綺麗な自分に戻りたい。
辞める理由は、そんな
"なんとなく"
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