15 / 49
新たな依頼と新たな仲間
しおりを挟む
テロレロレン♪テロレロレン♪
「…………朝だ」
アラーム要らずのデイリーボーナス。これさえあれば寝坊はしない。多分…………
「ふわぁ…………朝ですか~?」
「二度寝してていいぞ」
「…………ぐぅ」
やはり、ハイピクシーには午前5時起きは辛いようだ。食事が出ないとはいえ、ギリギリ安い宿を見つけて真っ先に寝たはずなのになー。
「そして相変わらずメジェドさんは天井に張り付いていると」
「…………………………………………」
「そんなに俺の寝顔がカッコイイか?」
「…………………………………………」
返事が返ってこない虚しい会話をしたが、ベッドから体を起こしてぐっと伸びる。んんっ、いつも通り気持ちいい朝だ。
これで天井裏に誰かが潜んでなきゃな。誰かいる事は起きた時に気付いた。俺を監視してたのか?
確かに着物のままで寝ちゃったから怪しいといえば怪しいよなぁ。ま、寝間着を忘れた俺が悪いんだけどな。
朝の散歩でも行くか。宿は一週間キープしてあるから大丈夫っしょ?散歩ついでにギルドに行って依頼を覗いてみるか?
朝5時過ぎの宿は静かだ。流石に朝早くからは活動している人はそこまでいない。
外も同じ、と言ったらいけない。もう開店準備をしてる店がちらほら見えるしギルドの方は昼間や夜ほどではないが騒がしい。ったく、元気な人たちだな。
よし、さらっとギルドに入店して、どう見ても酒場にしか見えないから入店でいいよな。受付みたいな所ってあれか?昨日見た店員さんが今座ってる所か?
見た感じ書類を整理してるし、もしかしたらその書類が依頼なのかもしれない。
「すみません?」
「はい、あ、昨日の…………」
覚えてくれたようだ。多分、このギルドにはこれからお世話になるだろうから顔も合わせる機会が増える。名前は…………聞かなくてもいいや。ナンパだと思われたら困るしな。
ナンパなんてやったらハピの目はメジェドになるし、もしも向こうの世界に置いてきた母さんにバレたらガチで一生監禁されるかもしれない。そんな事になったら無理矢理にでも逃げ出すが。
で、依頼の話なんだが…………
「何か稼ぎやすい依頼があるか?」
「えっと、来たばかりの人ですよね?ギルドカードをお持ちでしょうか?」
「ああ、昨日のうちに作ってもらった」
コネを使ってな。
「拝見してもよろしいですか?」
「ああ、先に言っておくが偽造してないぞ。もし疑うならその確認はギルドマスターにしてくれ」
そう言って、懐からカードを取り出して受付の人に渡した。ランク4の所を見たのか、驚いた顔をしている。
「これは…………」
「喧嘩屋の名前でギルドマスターに見せたら問題ないって言うだろうな」
「……………………少々お待ちください」
確認のために中に入っていった。ギルドマスターに確認しに行ったんだな。よく考えたらまだ朝の5時だからギルドマスターは起きてるんだろうか?
少し不安だったが受付の人はすぐに戻ってきた。
「確認を取れました。疑ってしまって申し訳ありません」
「疑うのは仕方ない。で、何かいい依頼はあるか?できたら採取じゃなくて討伐系で。生憎、そういうのは見分けつかなくてね」
「それだったら、最近この近くにダンジョンができたそうなんですよ。そのダンジョンの規模がまだ分からずじまいで部隊を編成するんですよ。未踏破のダンジョンなので少なくともランク3以上の人しか受注できません」
「ほう……………………?」
待って、そのダンジョンに心当たりがあるんですけど。それって俺のダンジョンじゃないですかな?
「誰か行った事があるのか?」
「いえ、滅多にないんですけど新しいダンジョンを発見したらまずは国の調査から入るんです。犯罪ですど、発見しても黙って入る人もいるんですけどね」
「へ、へぇ…………」
それってあの時の盗賊とか勇者ボルトの事か?おい、その理屈だと勇者ボルトは犯罪者になってしまうではないか。おお勇者よ、犯罪者になるとは情けない。
だが、あえて黙ってるのが吉ということにしておこうか。
まあ、改めて俺のダンジョンを見る事も出来るからいいか。
「じゃあ、それを選べますか?」
「はい、分かりました。開始の日時は…………明日?ギリギリでしたね。部隊の方々はその日に顔合わせしますので、集合は明日の朝8の刻、ここです」
「曲者揃いだろうなぁ」
「面白い方達ですよ」
ふふふっ、と互いに笑って俺はこの依頼を受ける事にした。人脈も広げる機会だ。結構いい話になると思う。
太陽もそれなにり登ってきたようだから宿に戻るか。ハピはまだ寝てるかな?
流石に俺のダンジョンはまだレベルが低すぎるからいまあるぽいんとをつかってダンジョンを強化しておくか。
まずは宿に戻って対策を立てよう。ダンジョンボスはアルに殺さない程度に任せるとして、フロアを増やそうか。
今のフロアの数は全部合わせて3つとまだ少ない。大部屋にしてゴーレムスポーンを置いて大混戦という形でなんとかしようか?
まだ、宿に戻ってからの話だ。宿に戻ろう。メジェドさん、ついてきてるよ…………ね?
「…………………………………………」
…………俺から離れて屋台の食べ物を凝視してるじゃん。お前守護神じゃなかったのかよ?
「…………………………………………」
分かったよ、買ってやるからそんな目で見ないでくれ。てか、咎人の心臓を食べるはずなんだけど、牛ハツで済むから心臓以外の別の食べ物でもいいんじゃないか?
とりあえず、あのおじさんに声をかけてみるか。
「なあ、この屋台はなにを売ってるんだ?」
「朝早くからご苦労なこった。ドムドムの心臓の串焼きだよ。買うよな、美味いぞ?」
「ああ、1本いくらだ?」
「2本で1ゴールド、他んとこに比べたら得だろ?」
「他の相場は知らなくてね、ほい、4本ちょうだいな」
「まいどあり!」
このドムドムの心臓の串焼きは1本が俺、残りの3本はメジェドさんが食べたとさ。
~●~●~●~●~
「と言う訳でダンジョンを強化するの会~」
「いえーい!」
「…………………………………………」
3人(1人不可視)で相談しながらダンジョンを強化する事にした。部屋はメジェドさんの結界(?)で盗聴不可能になっております。
「まずは新たに階層を増やそうと思ってる。大部屋にゴーレムスポーンを配置する予定だか、何か意見は?」
「はいはーい!」
ハピが意見を述べようと手を挙げた。
「私が思うに、スライムスポーンも設置したほうがいいと思いまーす!」
「その心は?」
「足元にとりつかれてぺちゃぺちゃされてたら動きが鈍って強敵のゴーレムの攻撃が当たります!」
「なるほど、大部屋だから宝箱も無し、さらに難易度が上がるしノーリターンという事もあって相手の気力を削るという事もできるな」
俺は結構鬼畜な考えが思い浮かんだなと思った。俺みたいな高防御力を持ってるならまだしも、普通の人間なら一撃で潰されて終わりになりそうだ。
まあ、ほぼ決まってた案に付け加えただけだからこの話はもう終わりにする事にした。
それで、俺は少し思う事がある。
俺のダンジョンに出現するのはスライム、ウルフ、ゴーレムと普通すぎる奴らばかりだ。何か特殊な奴を配置したいんだけど、ガチャはダンジョンで引かなきゃなぁ。
ここでガチャを引いて巨大な魔物が出たら大騒ぎになる。ならテレポートで一回帰って召喚するか。ポイントは溜まってるけど1回だけにしよう。
端末からテレポートのアプリを開いてマーカーをこの宿の部屋に設置、これでいつでも戻れるぞ。
「よーし、テレポートするから捕まれー」
「はーい!」
「…………………………………………」
メジェドさん、俺は捕まれと言ったのに俺の足を踏まないでください。俺の体に触れてたらいいんだけどさ。
よし、テレポートをタップ!
一瞬、慣れてきたような感じで視界が歪み、ダンジョンのボス部屋についたとばっ!?
「あ、帰ってきたのぅ。1日ぶりだな!」
アルが飛んできてぶつかったと思ったらこの魔王がぶっ飛ばしたのか…………
幸い、ハピには怪我はなかった。メジェドさんはしっかりと避けてたのが悔しい。
忘れてた、この魔王が一番の障害だという事を!
うーん、この魔王は帰れと言ったら居座る魔王だ。色々面倒だから明日は来なければ交渉のテーブルにつくことは約束しておくか。
あくまでテーブルにつくだけだがな。
「魔王様、ちょっと明日は来ないでくれるか?」
「来るも来ないも昨日から居座ってるが?」
「まさかその間ずっとアルと…………」
「色々手合わせしたのぅ」
「鬼かあんたは!」
レジェンドレアとはいえ、まだ低レベルのアルがラスボスに勝てる訳がない。そんなのイジメだ!
「まあ、明日は来ないでくれ、な?調査が入るから、魔王がいるなんて知られたら困るから、な?頼みますよ」
「そうだのぅ~どうしようかのぅ~」
髪をいじりながらチラッチラとこっちみんな。言いたい事は分かったから、な?
「もし、明日来なかったら一週間後、魔界に出向いて交渉のテーブルにつくのは約束しよう」
「それは誠か!嘘をもうしてる訳ではないな!」
「ああ、約束しよう」
「魔王ウェーンの名をかけてその約束を守ると誓おう!!」
ちょろいぜこの魔王。
「じゃあ、今からダンジョンの準備するから帰ってくれ」
「何故だ?せっかく顔を合わせたのに」
「企業秘密のダンジョン作りをするから。見られたくはないんだよ」
「む、そうか…………秘伝となったらうるさいからのぅ…………」
何かしょんぼりした顔をしてるが、俺は容赦なく追い出すぞ。って消えた!?まさかあいつもテレポート出来るのか!
それだったらもしかして、このダンジョンのどこかにマーカーを設置してあるのか?うわお、不意打ちで来られたらヤダよ俺。
「よし、新しい階層を作る前にガチャを引いて仲間を作るぞ」
「いえーい!」
「…………………………………………」
「シュ、コー…………」
あ、アルを回復させるの忘れてた。ハピ、アルの治療をよろしくな。
さて、レアガチャを引くぞ!いつものダンジョン購入からレアガチャをタップ。
さあ、何が出る?
ガチャガチャ、パンパカパーン!
ああっ!また虹玉が出ただと!?アルとかメジェドさんとかレジェンドレアなのに、レジェンドレアの出る確率どうなってんだよ!
そして出てきたのは…………
「貴方ガ我ノ新タナ主人…………」
今の俺には完全に無縁だと思っていた。街の人間がこの魔物の姿を見て100人中100人がこう言うだろう。
『死神』
そう、レアガチャから出てきたのはガイコツにボロ切れ、と言いたいが間違いなく何らかの力を持った布を纏い人も軽々と狩れそうな大きな鎌を持たせた死神だった。
「…………朝だ」
アラーム要らずのデイリーボーナス。これさえあれば寝坊はしない。多分…………
「ふわぁ…………朝ですか~?」
「二度寝してていいぞ」
「…………ぐぅ」
やはり、ハイピクシーには午前5時起きは辛いようだ。食事が出ないとはいえ、ギリギリ安い宿を見つけて真っ先に寝たはずなのになー。
「そして相変わらずメジェドさんは天井に張り付いていると」
「…………………………………………」
「そんなに俺の寝顔がカッコイイか?」
「…………………………………………」
返事が返ってこない虚しい会話をしたが、ベッドから体を起こしてぐっと伸びる。んんっ、いつも通り気持ちいい朝だ。
これで天井裏に誰かが潜んでなきゃな。誰かいる事は起きた時に気付いた。俺を監視してたのか?
確かに着物のままで寝ちゃったから怪しいといえば怪しいよなぁ。ま、寝間着を忘れた俺が悪いんだけどな。
朝の散歩でも行くか。宿は一週間キープしてあるから大丈夫っしょ?散歩ついでにギルドに行って依頼を覗いてみるか?
朝5時過ぎの宿は静かだ。流石に朝早くからは活動している人はそこまでいない。
外も同じ、と言ったらいけない。もう開店準備をしてる店がちらほら見えるしギルドの方は昼間や夜ほどではないが騒がしい。ったく、元気な人たちだな。
よし、さらっとギルドに入店して、どう見ても酒場にしか見えないから入店でいいよな。受付みたいな所ってあれか?昨日見た店員さんが今座ってる所か?
見た感じ書類を整理してるし、もしかしたらその書類が依頼なのかもしれない。
「すみません?」
「はい、あ、昨日の…………」
覚えてくれたようだ。多分、このギルドにはこれからお世話になるだろうから顔も合わせる機会が増える。名前は…………聞かなくてもいいや。ナンパだと思われたら困るしな。
ナンパなんてやったらハピの目はメジェドになるし、もしも向こうの世界に置いてきた母さんにバレたらガチで一生監禁されるかもしれない。そんな事になったら無理矢理にでも逃げ出すが。
で、依頼の話なんだが…………
「何か稼ぎやすい依頼があるか?」
「えっと、来たばかりの人ですよね?ギルドカードをお持ちでしょうか?」
「ああ、昨日のうちに作ってもらった」
コネを使ってな。
「拝見してもよろしいですか?」
「ああ、先に言っておくが偽造してないぞ。もし疑うならその確認はギルドマスターにしてくれ」
そう言って、懐からカードを取り出して受付の人に渡した。ランク4の所を見たのか、驚いた顔をしている。
「これは…………」
「喧嘩屋の名前でギルドマスターに見せたら問題ないって言うだろうな」
「……………………少々お待ちください」
確認のために中に入っていった。ギルドマスターに確認しに行ったんだな。よく考えたらまだ朝の5時だからギルドマスターは起きてるんだろうか?
少し不安だったが受付の人はすぐに戻ってきた。
「確認を取れました。疑ってしまって申し訳ありません」
「疑うのは仕方ない。で、何かいい依頼はあるか?できたら採取じゃなくて討伐系で。生憎、そういうのは見分けつかなくてね」
「それだったら、最近この近くにダンジョンができたそうなんですよ。そのダンジョンの規模がまだ分からずじまいで部隊を編成するんですよ。未踏破のダンジョンなので少なくともランク3以上の人しか受注できません」
「ほう……………………?」
待って、そのダンジョンに心当たりがあるんですけど。それって俺のダンジョンじゃないですかな?
「誰か行った事があるのか?」
「いえ、滅多にないんですけど新しいダンジョンを発見したらまずは国の調査から入るんです。犯罪ですど、発見しても黙って入る人もいるんですけどね」
「へ、へぇ…………」
それってあの時の盗賊とか勇者ボルトの事か?おい、その理屈だと勇者ボルトは犯罪者になってしまうではないか。おお勇者よ、犯罪者になるとは情けない。
だが、あえて黙ってるのが吉ということにしておこうか。
まあ、改めて俺のダンジョンを見る事も出来るからいいか。
「じゃあ、それを選べますか?」
「はい、分かりました。開始の日時は…………明日?ギリギリでしたね。部隊の方々はその日に顔合わせしますので、集合は明日の朝8の刻、ここです」
「曲者揃いだろうなぁ」
「面白い方達ですよ」
ふふふっ、と互いに笑って俺はこの依頼を受ける事にした。人脈も広げる機会だ。結構いい話になると思う。
太陽もそれなにり登ってきたようだから宿に戻るか。ハピはまだ寝てるかな?
流石に俺のダンジョンはまだレベルが低すぎるからいまあるぽいんとをつかってダンジョンを強化しておくか。
まずは宿に戻って対策を立てよう。ダンジョンボスはアルに殺さない程度に任せるとして、フロアを増やそうか。
今のフロアの数は全部合わせて3つとまだ少ない。大部屋にしてゴーレムスポーンを置いて大混戦という形でなんとかしようか?
まだ、宿に戻ってからの話だ。宿に戻ろう。メジェドさん、ついてきてるよ…………ね?
「…………………………………………」
…………俺から離れて屋台の食べ物を凝視してるじゃん。お前守護神じゃなかったのかよ?
「…………………………………………」
分かったよ、買ってやるからそんな目で見ないでくれ。てか、咎人の心臓を食べるはずなんだけど、牛ハツで済むから心臓以外の別の食べ物でもいいんじゃないか?
とりあえず、あのおじさんに声をかけてみるか。
「なあ、この屋台はなにを売ってるんだ?」
「朝早くからご苦労なこった。ドムドムの心臓の串焼きだよ。買うよな、美味いぞ?」
「ああ、1本いくらだ?」
「2本で1ゴールド、他んとこに比べたら得だろ?」
「他の相場は知らなくてね、ほい、4本ちょうだいな」
「まいどあり!」
このドムドムの心臓の串焼きは1本が俺、残りの3本はメジェドさんが食べたとさ。
~●~●~●~●~
「と言う訳でダンジョンを強化するの会~」
「いえーい!」
「…………………………………………」
3人(1人不可視)で相談しながらダンジョンを強化する事にした。部屋はメジェドさんの結界(?)で盗聴不可能になっております。
「まずは新たに階層を増やそうと思ってる。大部屋にゴーレムスポーンを配置する予定だか、何か意見は?」
「はいはーい!」
ハピが意見を述べようと手を挙げた。
「私が思うに、スライムスポーンも設置したほうがいいと思いまーす!」
「その心は?」
「足元にとりつかれてぺちゃぺちゃされてたら動きが鈍って強敵のゴーレムの攻撃が当たります!」
「なるほど、大部屋だから宝箱も無し、さらに難易度が上がるしノーリターンという事もあって相手の気力を削るという事もできるな」
俺は結構鬼畜な考えが思い浮かんだなと思った。俺みたいな高防御力を持ってるならまだしも、普通の人間なら一撃で潰されて終わりになりそうだ。
まあ、ほぼ決まってた案に付け加えただけだからこの話はもう終わりにする事にした。
それで、俺は少し思う事がある。
俺のダンジョンに出現するのはスライム、ウルフ、ゴーレムと普通すぎる奴らばかりだ。何か特殊な奴を配置したいんだけど、ガチャはダンジョンで引かなきゃなぁ。
ここでガチャを引いて巨大な魔物が出たら大騒ぎになる。ならテレポートで一回帰って召喚するか。ポイントは溜まってるけど1回だけにしよう。
端末からテレポートのアプリを開いてマーカーをこの宿の部屋に設置、これでいつでも戻れるぞ。
「よーし、テレポートするから捕まれー」
「はーい!」
「…………………………………………」
メジェドさん、俺は捕まれと言ったのに俺の足を踏まないでください。俺の体に触れてたらいいんだけどさ。
よし、テレポートをタップ!
一瞬、慣れてきたような感じで視界が歪み、ダンジョンのボス部屋についたとばっ!?
「あ、帰ってきたのぅ。1日ぶりだな!」
アルが飛んできてぶつかったと思ったらこの魔王がぶっ飛ばしたのか…………
幸い、ハピには怪我はなかった。メジェドさんはしっかりと避けてたのが悔しい。
忘れてた、この魔王が一番の障害だという事を!
うーん、この魔王は帰れと言ったら居座る魔王だ。色々面倒だから明日は来なければ交渉のテーブルにつくことは約束しておくか。
あくまでテーブルにつくだけだがな。
「魔王様、ちょっと明日は来ないでくれるか?」
「来るも来ないも昨日から居座ってるが?」
「まさかその間ずっとアルと…………」
「色々手合わせしたのぅ」
「鬼かあんたは!」
レジェンドレアとはいえ、まだ低レベルのアルがラスボスに勝てる訳がない。そんなのイジメだ!
「まあ、明日は来ないでくれ、な?調査が入るから、魔王がいるなんて知られたら困るから、な?頼みますよ」
「そうだのぅ~どうしようかのぅ~」
髪をいじりながらチラッチラとこっちみんな。言いたい事は分かったから、な?
「もし、明日来なかったら一週間後、魔界に出向いて交渉のテーブルにつくのは約束しよう」
「それは誠か!嘘をもうしてる訳ではないな!」
「ああ、約束しよう」
「魔王ウェーンの名をかけてその約束を守ると誓おう!!」
ちょろいぜこの魔王。
「じゃあ、今からダンジョンの準備するから帰ってくれ」
「何故だ?せっかく顔を合わせたのに」
「企業秘密のダンジョン作りをするから。見られたくはないんだよ」
「む、そうか…………秘伝となったらうるさいからのぅ…………」
何かしょんぼりした顔をしてるが、俺は容赦なく追い出すぞ。って消えた!?まさかあいつもテレポート出来るのか!
それだったらもしかして、このダンジョンのどこかにマーカーを設置してあるのか?うわお、不意打ちで来られたらヤダよ俺。
「よし、新しい階層を作る前にガチャを引いて仲間を作るぞ」
「いえーい!」
「…………………………………………」
「シュ、コー…………」
あ、アルを回復させるの忘れてた。ハピ、アルの治療をよろしくな。
さて、レアガチャを引くぞ!いつものダンジョン購入からレアガチャをタップ。
さあ、何が出る?
ガチャガチャ、パンパカパーン!
ああっ!また虹玉が出ただと!?アルとかメジェドさんとかレジェンドレアなのに、レジェンドレアの出る確率どうなってんだよ!
そして出てきたのは…………
「貴方ガ我ノ新タナ主人…………」
今の俺には完全に無縁だと思っていた。街の人間がこの魔物の姿を見て100人中100人がこう言うだろう。
『死神』
そう、レアガチャから出てきたのはガイコツにボロ切れ、と言いたいが間違いなく何らかの力を持った布を纏い人も軽々と狩れそうな大きな鎌を持たせた死神だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる