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閑話 シャルロッテ
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幼い頃、婚約者として引き合わされた男の子はしょうもない奴だった。
容姿は悪くなく、銀髪を所々跳ねさせて、力強い目をしていた。
何がしょうもないかと言うと、そいつは二人になるやいなや、私と初対面だというのに熱く語った。俺はこの領地を富ませるだとか、立派な伯爵になるだとか、強く大きな人間になるだとか。
子供の絵空ごと。当時子供の私ですらうんざりするくらいの絵空ごとだった。
仮にも婚約者、一度会うだけでは済まない。会うたび、会うたび、聞いてもないのに彼は理想を語る。そのためにこんな努力をした。これこれをしなければならないからこれをした。努力の過程もじっくりと語る。
そんな彼を一言で言うなら本当に鬱陶しかった。それを私に褒められたいから語る自尊心の強い男ならまだ良かったのだが、レクトはそうじゃなかったのである。褒めたら、嫌そうな顔をするし、情けない顔をした。それがまた私を、だったらどうすれば良いのかと腹立たせた。
ある日、レクトが私の家に来て一緒にお茶を飲んでいる時に侍女が躓き、運んで来たお茶を私にかけた。
私は、紅茶が温かったため火傷もないし、着替えればいいと思い、侍女を叱らず、席を立って着替えに行こうとした。
その時、今まで穏やかで全く怒らなかったレクトは私に怒った。
「なんで侍女に怒らないんだ!」
私はレクトのあまりの勢いに何も言えなかったが、私が怒らなかったのは本当にどうでも良いからだった。だからなぜレクトが怒ったのか理解できなかったがすぐに理由をレクトは続ける。
「君は器が大きいから何も怒っていないのは知ってる」
私は器が大きいわけではない。ただ怠惰なだけだ。
「だけどな。ここで君が侍女に対して態度を見せないことで、侍女は君が体調が悪いのかもと心配したり、怒らせたかどうかわからず不安に襲われるかもしれない。だから、怒ってなくても何らかの対応はしないといけないんだ」
確かに。それは私の怠惰が原因で起こりうる悲劇だった。私は心の中で深く反省する。しかし、それもまた表に出さなかった弊害かレクトは今にも死にそうなくらいの悲痛な表情を浮かべる。
「ごめんな。君と違って俺はこんなことを口に出してしまわずにいられないほど弱いんだ。言わずに飲み込める器の大きな人間になれないんだ」
さっきと一転してレクトはかすれるような声で自嘲した。レクトは拳が白くなるほど強く握りしめ震えており、顔に血が上って来ている。情けなさが許せないのだろう。
「婚約者として良好な関係を築きたいのに。政略結婚で仕方なく婚姻しなければならない君に、良い夫だと思って欲しいから飲み込まなきゃいけないのに」
レクトの言葉を聞いて、レクトが散々私に理想や努力する話を語った理由がわかった。自分を良く見せようと私に何度も語ってきた理由は私に良い夫だと思わせるためである。だけど、褒められると、自分の弱さを自覚しているから、自分はそんな立派な人間じゃないと嫌そうな顔をし、情けない顔をしていたのだ。理由がわかると私の中に言いようのない感情が芽生える。
ああ、なんてこの人は不器用で、弱くて、本当に愛しいのだろう。
それに、何が私が器の大きい人間だ。私は考えることを放棄した怠惰な人間だから腹も立たないだけだ。
私なんかより、レクトは自分の弱いところを認めて、嘆き謝れる度量があり、人間として大きすぎるじゃないか。
そこまで考えが及ぶとレクトがどうしようもなく、愛しく輝いているように見えた。
それが、私が未だ続く初恋に落ちた瞬間だった。
その後、私は怠惰なのは変わらなかったが怠惰なりに考え、自分で考えられないのならば人の話をよく聞けば良いという結論に至った。そしてそのことは功を奏し、堤防を作ることに成功し領民を救うことに成功した。
レクトは私のことをとても褒めてくれたらしいのだが、レクトを好きなことを自覚すると照れてしまい会わずに逃げて来た。けれどレクトに褒められているという話を聞くと春の陽気に誘われるように踊りたくなる気持ちになり、その快感に酔いしれようと私は努力して来た。
結果、領民達や家臣達に慕われるようになり、これまたレクトへの気持ちを加速させるのであった。
しかし、一年前悲報が私を訪ねた。
父の口から「レクトとの婚約は破談となった」と聞かされたのである。
私は柄にもなく、取り乱した。なぜなのかと父に問い詰めた。
父は今まで見たことのなかった私に気圧されながらも、レクトが採集スキルしかないため縁を切られたと教えてくれた。
今頃レクトはあまりの理不尽さに怒り狂っているのだろうか。いや、あのレクトのことだ。どれだけ落ち込んでいることか、どれだけ自分を貶めているのか私は気が気でなかった。
すぐに駆けつけたかったが、騎士や父に物理的におしとどめられた。私は駆けつけたいのに行けない悔しさと情けなさから塞ぎ込み、体調を崩した。
そんなわたしを見て父は、最悪な決断を下す。
私が婚約者がいなくなったから気落ちしているのだと誤解し、婚約者を見つけるために武闘会を開くことに決定したのだ。それも、強い人間なら絶対に破談にならないようにと要らぬ気を使って。
馬鹿が。本当に何をしてくれたのだと泣きわめいたが、私が知らされたのは発表した後。貴族が一度口にしたことを撤回することなど出来ず完全に後の祭だ。
私は逃げたかった。逃げてレクトの元へと行きたかった。だけど、それをすればローリミ家に迷惑がかかる。つまりは慕ってくれる領民や家臣に辛い思いをさせてしまうかもしれない。だから私は諦め、受け入れることにしたのだった。
武闘会開催まで一週間と迫ったある日。私は諸用で冒険者ギルドを訪れ、帰り際に椅子に座る銀髪の青年とこの世のものかと目を疑うくらいの山吹色の美少女を見つけた。
気持ちがぐちゃぐちゃになった。
何故、私はこんなに苦しんでいるのにレクトは女を侍らせて楽しんでいるのか。何故、こんな所でのうのうとしているのか。私の気持ちを考えたことはあるのか。なんでそんなに笑っていられるのか。
腑が煮えくり返った。だが、不思議と取り乱すことはなく、なぜかと自問自答した結果、レクトが元気でいてくれたことの安堵が一番大きな気持ちであるからだと気付いた。
自覚すると、鳥が謳うような開放感に視界が開け、世界は明るく見えた。そして、私は浮かれるままに私は話しかけずにはいられなかった。
話をしていると、ツクモと呼ばれる少女に何故話しかけたのか聞かれた。
何故かわからずに考え込む。ふとレクトの顔を見ると、胸が高鳴り私はやはりレクトのことが未だに好きなのだと自覚し、そんな私をほっといて幸せそうにするレクトのことが許せてはいないことも自覚する。
しかし、私は武闘会の優勝者と結婚しなければならない。ならば、未だ残る未練に決着をつけようと口を開いた。
「実はね。私を強くして欲しいんだ」
武闘会に参加してできるだけのことをしてすっぱりと諦めるため、そして最後にレクトとの思い出を残すために。
それからの日々はとても楽しかった。私は父に事情を全て伝え、一週間だけレクトと過ごせるようにしてもらい一週間レクトと行動をともにした。
あの危険なレッドギュウを二人で討伐し、レッドギュウの肝臓を不安に苛まれながら食べた。火を囲んで、レクトとくだらない話に涙を流して笑った。レクトの長くて綺麗な指に手を重ね、胸の高鳴りを抑えながら魔力の制御を覚えた。二人で苦労して、ミスリルを作り上げた。出来た時の感動、喜び、爽快感全て二人でわかちあった。
これ以上ないくらいに幸せだった。本当に良い想い出になった。
しかし、無理がたたったのかレクトは倒れた。ツクモに聞くと魔力の使いすぎだといわれた。加えて、レクトはかなりの魔力を持つ上、その回復量も多いというので安心してと元気付けられたが、全く元気になれない。また、私は私のためにレクトを苦しませてしまったのだ。
私は目が醒めるまでひと時も離れたくなく、レクトの宿屋で看病をした。ツクモもそんな私に気を使ってくれ、部屋で二人きりにしてくれた。
レクトが倒れてから丸一日経った夜、ついにレクトは目が醒めた。
そこでもレクトは、自分の体を気にもせず、私を心配させたことだけを気にした。次に、私は何も気にしていないのに、自分の行いを責めた。そして、罪滅ぼしに私のために大会に出させてくれとそう告げたのだった。
そんなレクトに私は胸が締め付けられ、息ができないくらいに苦しかった。
ああ。また彼は、人に尽くそうとして自分を責めている。そして自分の弱さに苦しみ戦っている。
そんなことを思うと、私は器が小さいから欲が出た。この想い出があればこれから生きていけるというのに、諦めきれなかった。
私を守ろうと自分が傷つくことを厭わず笑顔を向けてくるレクトを、自分の弱さと必死に向き合う愛しいレクトを一生かけて守りたい。
ここで再びレクトを傷つけようとも諦めたくない。
だから、伝えずにはいられなかった。
「ミスリルの指輪が欲しい」
容姿は悪くなく、銀髪を所々跳ねさせて、力強い目をしていた。
何がしょうもないかと言うと、そいつは二人になるやいなや、私と初対面だというのに熱く語った。俺はこの領地を富ませるだとか、立派な伯爵になるだとか、強く大きな人間になるだとか。
子供の絵空ごと。当時子供の私ですらうんざりするくらいの絵空ごとだった。
仮にも婚約者、一度会うだけでは済まない。会うたび、会うたび、聞いてもないのに彼は理想を語る。そのためにこんな努力をした。これこれをしなければならないからこれをした。努力の過程もじっくりと語る。
そんな彼を一言で言うなら本当に鬱陶しかった。それを私に褒められたいから語る自尊心の強い男ならまだ良かったのだが、レクトはそうじゃなかったのである。褒めたら、嫌そうな顔をするし、情けない顔をした。それがまた私を、だったらどうすれば良いのかと腹立たせた。
ある日、レクトが私の家に来て一緒にお茶を飲んでいる時に侍女が躓き、運んで来たお茶を私にかけた。
私は、紅茶が温かったため火傷もないし、着替えればいいと思い、侍女を叱らず、席を立って着替えに行こうとした。
その時、今まで穏やかで全く怒らなかったレクトは私に怒った。
「なんで侍女に怒らないんだ!」
私はレクトのあまりの勢いに何も言えなかったが、私が怒らなかったのは本当にどうでも良いからだった。だからなぜレクトが怒ったのか理解できなかったがすぐに理由をレクトは続ける。
「君は器が大きいから何も怒っていないのは知ってる」
私は器が大きいわけではない。ただ怠惰なだけだ。
「だけどな。ここで君が侍女に対して態度を見せないことで、侍女は君が体調が悪いのかもと心配したり、怒らせたかどうかわからず不安に襲われるかもしれない。だから、怒ってなくても何らかの対応はしないといけないんだ」
確かに。それは私の怠惰が原因で起こりうる悲劇だった。私は心の中で深く反省する。しかし、それもまた表に出さなかった弊害かレクトは今にも死にそうなくらいの悲痛な表情を浮かべる。
「ごめんな。君と違って俺はこんなことを口に出してしまわずにいられないほど弱いんだ。言わずに飲み込める器の大きな人間になれないんだ」
さっきと一転してレクトはかすれるような声で自嘲した。レクトは拳が白くなるほど強く握りしめ震えており、顔に血が上って来ている。情けなさが許せないのだろう。
「婚約者として良好な関係を築きたいのに。政略結婚で仕方なく婚姻しなければならない君に、良い夫だと思って欲しいから飲み込まなきゃいけないのに」
レクトの言葉を聞いて、レクトが散々私に理想や努力する話を語った理由がわかった。自分を良く見せようと私に何度も語ってきた理由は私に良い夫だと思わせるためである。だけど、褒められると、自分の弱さを自覚しているから、自分はそんな立派な人間じゃないと嫌そうな顔をし、情けない顔をしていたのだ。理由がわかると私の中に言いようのない感情が芽生える。
ああ、なんてこの人は不器用で、弱くて、本当に愛しいのだろう。
それに、何が私が器の大きい人間だ。私は考えることを放棄した怠惰な人間だから腹も立たないだけだ。
私なんかより、レクトは自分の弱いところを認めて、嘆き謝れる度量があり、人間として大きすぎるじゃないか。
そこまで考えが及ぶとレクトがどうしようもなく、愛しく輝いているように見えた。
それが、私が未だ続く初恋に落ちた瞬間だった。
その後、私は怠惰なのは変わらなかったが怠惰なりに考え、自分で考えられないのならば人の話をよく聞けば良いという結論に至った。そしてそのことは功を奏し、堤防を作ることに成功し領民を救うことに成功した。
レクトは私のことをとても褒めてくれたらしいのだが、レクトを好きなことを自覚すると照れてしまい会わずに逃げて来た。けれどレクトに褒められているという話を聞くと春の陽気に誘われるように踊りたくなる気持ちになり、その快感に酔いしれようと私は努力して来た。
結果、領民達や家臣達に慕われるようになり、これまたレクトへの気持ちを加速させるのであった。
しかし、一年前悲報が私を訪ねた。
父の口から「レクトとの婚約は破談となった」と聞かされたのである。
私は柄にもなく、取り乱した。なぜなのかと父に問い詰めた。
父は今まで見たことのなかった私に気圧されながらも、レクトが採集スキルしかないため縁を切られたと教えてくれた。
今頃レクトはあまりの理不尽さに怒り狂っているのだろうか。いや、あのレクトのことだ。どれだけ落ち込んでいることか、どれだけ自分を貶めているのか私は気が気でなかった。
すぐに駆けつけたかったが、騎士や父に物理的におしとどめられた。私は駆けつけたいのに行けない悔しさと情けなさから塞ぎ込み、体調を崩した。
そんなわたしを見て父は、最悪な決断を下す。
私が婚約者がいなくなったから気落ちしているのだと誤解し、婚約者を見つけるために武闘会を開くことに決定したのだ。それも、強い人間なら絶対に破談にならないようにと要らぬ気を使って。
馬鹿が。本当に何をしてくれたのだと泣きわめいたが、私が知らされたのは発表した後。貴族が一度口にしたことを撤回することなど出来ず完全に後の祭だ。
私は逃げたかった。逃げてレクトの元へと行きたかった。だけど、それをすればローリミ家に迷惑がかかる。つまりは慕ってくれる領民や家臣に辛い思いをさせてしまうかもしれない。だから私は諦め、受け入れることにしたのだった。
武闘会開催まで一週間と迫ったある日。私は諸用で冒険者ギルドを訪れ、帰り際に椅子に座る銀髪の青年とこの世のものかと目を疑うくらいの山吹色の美少女を見つけた。
気持ちがぐちゃぐちゃになった。
何故、私はこんなに苦しんでいるのにレクトは女を侍らせて楽しんでいるのか。何故、こんな所でのうのうとしているのか。私の気持ちを考えたことはあるのか。なんでそんなに笑っていられるのか。
腑が煮えくり返った。だが、不思議と取り乱すことはなく、なぜかと自問自答した結果、レクトが元気でいてくれたことの安堵が一番大きな気持ちであるからだと気付いた。
自覚すると、鳥が謳うような開放感に視界が開け、世界は明るく見えた。そして、私は浮かれるままに私は話しかけずにはいられなかった。
話をしていると、ツクモと呼ばれる少女に何故話しかけたのか聞かれた。
何故かわからずに考え込む。ふとレクトの顔を見ると、胸が高鳴り私はやはりレクトのことが未だに好きなのだと自覚し、そんな私をほっといて幸せそうにするレクトのことが許せてはいないことも自覚する。
しかし、私は武闘会の優勝者と結婚しなければならない。ならば、未だ残る未練に決着をつけようと口を開いた。
「実はね。私を強くして欲しいんだ」
武闘会に参加してできるだけのことをしてすっぱりと諦めるため、そして最後にレクトとの思い出を残すために。
それからの日々はとても楽しかった。私は父に事情を全て伝え、一週間だけレクトと過ごせるようにしてもらい一週間レクトと行動をともにした。
あの危険なレッドギュウを二人で討伐し、レッドギュウの肝臓を不安に苛まれながら食べた。火を囲んで、レクトとくだらない話に涙を流して笑った。レクトの長くて綺麗な指に手を重ね、胸の高鳴りを抑えながら魔力の制御を覚えた。二人で苦労して、ミスリルを作り上げた。出来た時の感動、喜び、爽快感全て二人でわかちあった。
これ以上ないくらいに幸せだった。本当に良い想い出になった。
しかし、無理がたたったのかレクトは倒れた。ツクモに聞くと魔力の使いすぎだといわれた。加えて、レクトはかなりの魔力を持つ上、その回復量も多いというので安心してと元気付けられたが、全く元気になれない。また、私は私のためにレクトを苦しませてしまったのだ。
私は目が醒めるまでひと時も離れたくなく、レクトの宿屋で看病をした。ツクモもそんな私に気を使ってくれ、部屋で二人きりにしてくれた。
レクトが倒れてから丸一日経った夜、ついにレクトは目が醒めた。
そこでもレクトは、自分の体を気にもせず、私を心配させたことだけを気にした。次に、私は何も気にしていないのに、自分の行いを責めた。そして、罪滅ぼしに私のために大会に出させてくれとそう告げたのだった。
そんなレクトに私は胸が締め付けられ、息ができないくらいに苦しかった。
ああ。また彼は、人に尽くそうとして自分を責めている。そして自分の弱さに苦しみ戦っている。
そんなことを思うと、私は器が小さいから欲が出た。この想い出があればこれから生きていけるというのに、諦めきれなかった。
私を守ろうと自分が傷つくことを厭わず笑顔を向けてくるレクトを、自分の弱さと必死に向き合う愛しいレクトを一生かけて守りたい。
ここで再びレクトを傷つけようとも諦めたくない。
だから、伝えずにはいられなかった。
「ミスリルの指輪が欲しい」
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