クラスカースト頂点のギャルに復讐するためにリア充目指します

kitatu

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服選び

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あれから、サッキーさんと話しながら導かれるままに歩いているとサッキーさんは突然歩みを止めた。
 どうしたのか不自然に思い、サッキーさんの視線を辿ると開放的なガラス窓に木でできた看板のお店があった。チラリと見えるガラスの奥には、木でできた美しいテーブルに衣服が並べられているのが見えた。

「ここは?」

 僕が尋ねるとサッキーさんが嬉しそうに答えた。

「ここは、私のお気に入りのセレクトショップよ」

「セレクトショップ?」

 セレクトショップって何だ?

「ああ。セレクトショップ知らないか~セレクトショップってのは、服を仕入れる人のセンスで選んだ服を売っているお店のことよ。有名どころだとbeemとかユナイテッドリサーチとかがあるわね」

 確かに見たことあるな。入ったことないけれど……

「ああそのお店なら知ってるよ。でも、このお店は知らないなぁ」

 僕は目の前にある店も知っているんじゃないかと思い出そうとしたが、どうしても思い出せなかったので知らないと素直に告げた。

「まぁ有名店じゃないし知らないだろうね。有名店でも良いんだけど、最近は自社ブランドで比較的安い商品を作ってるのよ。そんで、店の名前だけで、安い自社ブランドの商品を買う子達が多いわけ。だから、すぐに人と被っちゃうの。それって、私的にナンセンスだからさ。あんまり好みじゃないのよね~」

「そ、そうなんだ」

「そうなの!で、私もメンズのファッションはそこまで詳しくないから、こういったセレクトショップのホームページにあるスタイルは全部オシャレだから、それを見て、いい感じのやつをまんま買っちゃえば良いしね!」

「そんな裏技が⁉︎」

 確かに、それならばセンスが無い人でも選ぶ事が出来るな。

「まあね!それに買う服は大体私が決めてあるから任せてよね~。でも、この方法欠点があって、この店愛用してる子からはバレるかもね。だけどここは隠れた名店だから早々バレないから安心して!」

 確かにスタイルそのまま着てるのをバレると恥ずかしいだろう。サッキーさんに任せて正解だったな。

「じゃあ、お願いしてもいいかな?」

「任せときんしゃい。じゃ、いくよ~」

 サッキーさんはふらっと店の中へ入っていった。しかし、僕は足を踏み出せずにいた。

 み、見るからにオシャレな店だよな。今まで、入ったことが無いからどうしても入りづらい。
 オシャレじゃ無いからって言って追い出されたりしないだろうか。そこまでではなくても冷やかしだと思われないだろうか。もしかして、売ってもらえないなんて事もあるかも。
 いや、ダメだ。僕は復讐するって決めたんだ。馬鹿にされて気まずくなったりした時のことが思い出して来た。こんなところで躓くわけには行かない。

 大きな一歩を踏み出し、歩を進めるとガラスの扉が自分を待ち望んでいたかの様に開いた。

「ああ。ドアを開けてくれてありがとうサッキーさん」

 ドアを開けてくれサッキーさんが僕の顔を見て怪訝な表情になる。

「ーーなんで、そんなやりきったかのような満足そうな顔してんの?」

 いつの間にか満足げな顔になっていたようだ。逃げたくなった自分の弱い自我に打ち勝った爽快感からであろう。

「うーん。言うなれば、世界の半分を受け取るのを断ったかのような気分だからかな」

「いや、この一瞬で何があったし⁉︎なんで、魔王に挑もうとしてんの⁉︎」

「まあ、ある意味ここは僕にとって魔王城みたいなもんだからね」

「いや、ただの服屋だから!道具屋とか防具屋とか武器屋とかじゃないの⁉︎」

「それは、全然違うよ!ほら見て、あのオシャレに並べれた靴やハンガーに綺麗にかけられている服!僕にはグレイトドランやゴールデンゴムにしか見えないよ」

 ガラスの扉の中は棚やハンガーでさえも見たことの無いデザイン性溢れるものが使われ、壁には自由にかけられたバックパックがあった。さらに、所々にある観葉植物が目を癒す。これ程ものが多いというのに関わらず、店内は広く感じられ、心地よいオシャレな空間が広がっていた。

 普通の人ならば少しはテンションが上がるほど好印象を抱くであろう。しかし、経験値ゼロの僕に言わせれば魔王城に違いないのだ。

「何、その強敵感!」

「でしょ!そこにレベル1の僕が挑もうと決めれた事に満足してるんだよ!凄くない?」

「いや、それデッドエンドしかないでしょ!レベルあげてから挑みなさいよ!」

「いいんだよ。僕のパーティにはレベル99の女戦士がいるから大丈夫だよ。僕がダメだったら世界樹の水滴を使っってね」

「いや、それ私⁉︎めっちゃレベル高いじゃん!それに自分は戦う気ゼロな上にやられるき満々じゃない⁉︎」

「レベル1に戦わせようとするの⁉︎鬼、鬼畜、オーガー!」

「誰がオーガーよ!誰も、鉄球ぶん回したりしないわよ!女戦士からモンスター堕ちってどういう事よ!」

「まあ、それだけ僕が頼りにしてるって事だよ!」

「いや、全然わかんないし!でも、まいっか!期待には答えないとね!私に任せなよ!」

 気をとりなおしたサッキーさんが、服を物色し始めた。
 頼りにしてるって言われてまんざらでもなかったんだな。サッキーさん、ちょろい。

 しかし、僕もサッキーさんが選んでいる間はやる事ないんだよな。僕も服でも見てみるか。
 おっ、このシャツ良さそうだ!いくらかな?

 手に取り、値札を裏返して見た。すると3の後に0が4つくっついていた。

「た、高!」

 僕は声が漏れ出してしまった。僕は慌てて口を手で押さえ、周りをキョロキョロする。どうやら、誰にも聞かれてないようだ。
 ふ、ふぅ。危ない、危ない。値段が高いと突然悪口を言い出すモラルのないやつだと思われるところだった。
 それにしても高いよな。姉からは結構渡されてるからたりない事はないけれどこれはどうなんだろう?

「ああ。あのサッキーさん?本当にここで買うんですか?」

「何?突然?ああ~。なるほど値段にビビっちゃった?」

「え、え~と。その、はい」

「ふふっ正直でよろしい!ま、私ら学生には厳しいよね~。でも、この店が仕入れる服ってさ。すっごい良いんだよ。だから、例えば、どこにで売ってる服とかでも質がいいから安っぽく見えないの。それだけで、十分値段に釣り合ってんの。それに、あんまり、流行り廃りがないから長く着れるの。もちろん、丈夫だから、長期的に見ればこっちのが安いんだよね」

「そうなんだ!」

 確かにそれならばいいものを長く着た方がいいような気がする。

「そうなの!それに此処ではスタイルの服を実際に見て、後で古着屋で似た服を探すのとヒキトのサイズに調整してもらったボトムスを買うのが目的だから安心して!」

 そ、それなら安心か?と言うか古着屋も行くんだ。
 でも、一番の疑問はそこじゃない!

「あの、ボトムズって……」

「次回予告が有名なやつじゃないわよ」

 ーー僕が言う前に先に言われてしまった。
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