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夏休みも中盤になるある日。
veriteに奏が来るようになった。
…けど、問題が起きた。
此処最近、繁華街の裏路地で喧嘩が起きていた。
噂ではただただ"笑いながら"人を殴るらしい。
こっちとしても放って置けない。
だからveriteに集まったのに…。
「蓮、遅すぎない?」
今此処にいるのは私、葵と茜と悠、そして圭志と日向だった。
奏が此処に居ないのは此処からは裏の仕事になるからだ。
奏は表の人間だからね。
…それはさておき、蓮が遅い。
約束の時間の1時間はゆうに過ぎている。
「やっぱり、何か在ったのかなぁ」
葵の言葉にその場の全員が押し黙る。
蓮は強い。
そこらの殺し屋じゃ勝てないくらいに強い。
…それは此処にいる全員に言えることだけど(一応、私も)。
「圭志、蓮の居場所調べられる?」
「すぐに調べます」
私の言葉に圭志は一言だけ口にし、パソコンを扱う。
流石情報屋。
タイピングが速い。
部屋にはカタカタという音だけが響いている。
「……はるちゃん、蓮の両親が帰って来てるみたい」
「蓮の両親が!?」
調べ終わった後、圭志の口からは残酷な事実が出て来た。
「蓮の両親は一昨日から日本に帰国していて、蓮は地下室にて監禁中」
あくまで事務的に告げる圭志。
だがその手は強く握り締めていた。
「……分かった。今日は"狩り"はなしね。圭志達は引き続き蓮の情報を。あの家の弱味を見つけ出して」
「はるちゃんは?」
「蓮の家に乗り込む。……蓮には確認してるから、潰す」
いつも蓮が座っていたところを見ながらそう言うと圭志達は顔を引き吊らせた。
「「「「「(うわぁ、キレてる…)」」」」」
只今蓮の家の前にいまーす。
ついでに1人でーす。
……ああ、イライラするなぁ。
私の大事なモンに手ェ出したんだから覚悟しとけよ?ゲスが。
インターホンを押すと暫くして女の人が出て来た。
「えーと、どちら様かしら?」
感じの良さそうに、笑う女の人に笑い返す。
「こんばんは!蓮君の彼女の"はる"って言います!蓮君と今日デートするはずだったんですけど待ってても来なくて……。蓮君居ますかぁ?」
猫撫で声を出すと女の人は一瞬だけ顔を引攣らせた。
「ああ!そうだったのね!でもごめんなさいね?せっかく来てくれたのに蓮、今居ないの」
「えー、変だなぁ」
「…何かしら?」
「私ィ、蓮のネックレスにGPS付けてるんですよねぇ。それの位置が此処を指していたんですけど?」
「ッ、確認したけどそんなもの付いていなかったわ!」
「えぇ、そうですよ?"ネックレス"ではなく"ピアス"ですもん♪」
ニコリと笑いながらそう言うと女の人は墓穴を掘ったことに気付いたのか顔を青ざめさせた。
「私の蓮、返してくれません?」
「ッ、蓮は私の子よ!?何をしようが私の勝手でしょう!?」
「…それが本人の同意ならね?」
「……おい?どうした」
女の人の奥から出て来た男の人。
「あ、あなた!この餓鬼が…!」
女の人の説明に男の人の顔に青筋が立っていく。
「ほぅ。君、それは犯罪なんじゃないのか?」
「………っは、犯罪?…あんたがそれを言う?実の子を地下室に監禁して暴力を振るうことは犯罪じゃないの?…会社の金を横領することは?クスリに手を出すことは?」
「どうしてそれをっ!」
焦る男……ゲスの鳩尾を殴り、苦しそうに息をするゲスを見下ろす。
腰が抜けているゲス2の横を通り中に入った。
地下室に通じる階段を探すが中々見つからない。
落ち着け。
………私なら地下室への階段をどこに隠す?
人があまり行かないところ?
物がたくさんあるところ?
…そう言えば、外に小さな倉庫が在ったな……。
外に飛び出して倉庫の扉を蹴破ると不自然な扉を見つけた。
勢い良く開けると下に続く階段が在った。
「っ!蓮!??」
開けた場所に着くと、蓮が鎖に繋がれた状態で横たわっていた。
蓮は私の声に反応するように目を開けた。
「……………は、るか……?」
弱りきった蓮の声に涙が出て来る。
「遅くなって、ごめんね?1人で待たせて、ごめんね??」
「…んで…、はる、がな、くの…?」
「ッ、蓮が泣かないからでしょ?!!だから、私が代わりに泣いてやってんの!!」
ボロボロ出て来る涙を蓮のせいにする最低な私に蓮は笑った。
「あ、は……。やっぱり、はるは…暖かいな、…」
「れ、蓮?!」
静かに気を失った蓮に怖くなる。
落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け。
私がしっかりしないでどうすんの!
スマホを取り出し圭志に連絡する。
『はい』
「圭志?!すぐに来て!!!」
veriteに奏が来るようになった。
…けど、問題が起きた。
此処最近、繁華街の裏路地で喧嘩が起きていた。
噂ではただただ"笑いながら"人を殴るらしい。
こっちとしても放って置けない。
だからveriteに集まったのに…。
「蓮、遅すぎない?」
今此処にいるのは私、葵と茜と悠、そして圭志と日向だった。
奏が此処に居ないのは此処からは裏の仕事になるからだ。
奏は表の人間だからね。
…それはさておき、蓮が遅い。
約束の時間の1時間はゆうに過ぎている。
「やっぱり、何か在ったのかなぁ」
葵の言葉にその場の全員が押し黙る。
蓮は強い。
そこらの殺し屋じゃ勝てないくらいに強い。
…それは此処にいる全員に言えることだけど(一応、私も)。
「圭志、蓮の居場所調べられる?」
「すぐに調べます」
私の言葉に圭志は一言だけ口にし、パソコンを扱う。
流石情報屋。
タイピングが速い。
部屋にはカタカタという音だけが響いている。
「……はるちゃん、蓮の両親が帰って来てるみたい」
「蓮の両親が!?」
調べ終わった後、圭志の口からは残酷な事実が出て来た。
「蓮の両親は一昨日から日本に帰国していて、蓮は地下室にて監禁中」
あくまで事務的に告げる圭志。
だがその手は強く握り締めていた。
「……分かった。今日は"狩り"はなしね。圭志達は引き続き蓮の情報を。あの家の弱味を見つけ出して」
「はるちゃんは?」
「蓮の家に乗り込む。……蓮には確認してるから、潰す」
いつも蓮が座っていたところを見ながらそう言うと圭志達は顔を引き吊らせた。
「「「「「(うわぁ、キレてる…)」」」」」
只今蓮の家の前にいまーす。
ついでに1人でーす。
……ああ、イライラするなぁ。
私の大事なモンに手ェ出したんだから覚悟しとけよ?ゲスが。
インターホンを押すと暫くして女の人が出て来た。
「えーと、どちら様かしら?」
感じの良さそうに、笑う女の人に笑い返す。
「こんばんは!蓮君の彼女の"はる"って言います!蓮君と今日デートするはずだったんですけど待ってても来なくて……。蓮君居ますかぁ?」
猫撫で声を出すと女の人は一瞬だけ顔を引攣らせた。
「ああ!そうだったのね!でもごめんなさいね?せっかく来てくれたのに蓮、今居ないの」
「えー、変だなぁ」
「…何かしら?」
「私ィ、蓮のネックレスにGPS付けてるんですよねぇ。それの位置が此処を指していたんですけど?」
「ッ、確認したけどそんなもの付いていなかったわ!」
「えぇ、そうですよ?"ネックレス"ではなく"ピアス"ですもん♪」
ニコリと笑いながらそう言うと女の人は墓穴を掘ったことに気付いたのか顔を青ざめさせた。
「私の蓮、返してくれません?」
「ッ、蓮は私の子よ!?何をしようが私の勝手でしょう!?」
「…それが本人の同意ならね?」
「……おい?どうした」
女の人の奥から出て来た男の人。
「あ、あなた!この餓鬼が…!」
女の人の説明に男の人の顔に青筋が立っていく。
「ほぅ。君、それは犯罪なんじゃないのか?」
「………っは、犯罪?…あんたがそれを言う?実の子を地下室に監禁して暴力を振るうことは犯罪じゃないの?…会社の金を横領することは?クスリに手を出すことは?」
「どうしてそれをっ!」
焦る男……ゲスの鳩尾を殴り、苦しそうに息をするゲスを見下ろす。
腰が抜けているゲス2の横を通り中に入った。
地下室に通じる階段を探すが中々見つからない。
落ち着け。
………私なら地下室への階段をどこに隠す?
人があまり行かないところ?
物がたくさんあるところ?
…そう言えば、外に小さな倉庫が在ったな……。
外に飛び出して倉庫の扉を蹴破ると不自然な扉を見つけた。
勢い良く開けると下に続く階段が在った。
「っ!蓮!??」
開けた場所に着くと、蓮が鎖に繋がれた状態で横たわっていた。
蓮は私の声に反応するように目を開けた。
「……………は、るか……?」
弱りきった蓮の声に涙が出て来る。
「遅くなって、ごめんね?1人で待たせて、ごめんね??」
「…んで…、はる、がな、くの…?」
「ッ、蓮が泣かないからでしょ?!!だから、私が代わりに泣いてやってんの!!」
ボロボロ出て来る涙を蓮のせいにする最低な私に蓮は笑った。
「あ、は……。やっぱり、はるは…暖かいな、…」
「れ、蓮?!」
静かに気を失った蓮に怖くなる。
落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け。
私がしっかりしないでどうすんの!
スマホを取り出し圭志に連絡する。
『はい』
「圭志?!すぐに来て!!!」
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