無慈悲な正義と女難

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第一章 現代編(闇組織の存在)

05 詩織の告白

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階段を上り書斎に戻ると、隆之は書斎机の横に簡易椅子を置き、そこに女を座らせた。
「さて、貴女は既に死亡届けが提出され戸籍は抹消されている。三田君も再婚しているので、今更、奥さんとか三田さんと呼ぶのも何なので、旧姓と下の名前を教えてくれないか?」
「はい、旧姓は南、名前は詩織です」
「そう、詩織さんか。さっき、地下室で盗聴器の話をしたはずですが、この書斎にも仕掛けられていたのですよ」
「えっ!」
顔面を真っ青にして声を上げる詩織
「詩織さん、この部屋の盗聴器は既に撤去していますから大丈夫ですよ。ただ、別荘内全ての盗聴器を撤去すると組織から警戒されてしまうので、この書斎と地下室以外では、牝奴隷として詩織さんを扱っているように思わせる必要がある」

この別荘で暫く生活するにあたり、以下の決まり事を彼女に話しておいた。
①地下室と書斎
隆之は"詩織さん"と呼ぶが、詩織は隆之をどんな呼び方をしても構わない。
(但し、その場に第三者が居る場合は、その都度指示を与えるので、それに従う事)
②私設秘書としての勤務中
暫くの間は別荘内のみの勤務となる
隆之は"南くん"と呼ぶので、詩織は隆之を"会長"と呼ぶ事とする(組織対応として第三者不在の場合、奴隷秘書として扱う事もあるので、その時の呼び方は別途指定する)
③地下室と書斎を除く別荘内
隆之は"シオン又は牝犬シオン"と呼ぶので、詩織は隆之を"ご主人様"と呼ぶ

「私って、結構そそっかしい面がありますので、森下社長を普段からご主人様とお呼びして宜しいでしょうか?」
「詩織さんが、そう呼びたいのなら私は構わない。それと、私は長男に社長の座を譲り、現在は代表権の無い名誉会長職で殆ど会社の仕事はしていない」
「分かりました。基本、"ご主人様"か"森下会長"とお呼びすれば宜しいですね」
「そうしてくれ。早速で悪いが、詩織さんが拉致された経緯と組織にどんな仕打ちを受けたかを詳しく教えて貰えませんか。それともシャワーを浴びて、バスタオル下の卑猥な水着を着替えてからの方が良ければ、取り敢えず亡くなった妻が若い頃に使っていた下着や服を直ぐに準備出来るのだが」
「私は既に何事においてもご主人様を優先すると決めています。ですが、ご主人様はどうして私の拉致された経緯などに興味があるのですか?」
「興味とかでは無い。ちょっと用事を思い出したので、少し待ってくれないか?」
「はい、ご主人様!」
詩織が了承すると、隆之は白川浪江にメールで取引完了と二人の下着と普段着の購入/配達を依頼した。勿論、別荘に盗聴器が仕掛けられているので、言動には注意しておくように促しておく。
「待たせて悪かったね?」
「私はご主人様の所有物です。そんなに気を使って頂くと恐縮してしまいます」
「実はつい最近、新橋のクラブで三田君と話す機会があって、詩織さんが亡くなった経緯を聞かせて貰ったのだよ。彼から聞かされた経緯が、私が詩織さんに抱いていたイメージと異なるので、ちょっと気になっていてね。それより、長時間木箱に詰められ、全身汗だくだろうから、我慢しないでシャワーを浴びてからでも良いのだが」
「いいえ、大丈夫です。拉致されてから不特定多数の男に犯され、時には女性と双頭バイブで絡むレズ行為までさせられ身体の中まで汚れ切った私ですから、今更シャワーを浴びたところでどうにもなりませんから」
「凌辱され続け自分は汚れ切っていると詩織さんが思ってしまうのは仕方ないとは思います。でも、犯されマゾ 調教により堕ちてしまった事を自覚出来ているのだから、三田君に口汚く罵られる私を見兼ねて助けようとしてくれた当時と全く同じ、優しくて心の綺麗な詩織さんのままですよ。こっちの彼女はおそらく精神支配を受けて、心まで汚されているのですよ」
書斎机のPCモニター電源を入れると、地下室のベッドに拘束された女を監視カメラが捉えていた。バイブをおマンコに押し込まれ放置されている女は、嫌でも飢餓状態の欲情おマンコを意識してしまう。何度も絶頂を寸止めされ、焦らされ続けた膣からは、止め処なく愛液が溢れ出し、無駄だと分かっていながらほぼ無意識に腰を動かし、僅かに得られる刺激を貪っている。
「はぁ、はぁっ、はっ、あぁぁっ、た、助けてぇ、あぁっ、はぁぁん、助けてくださいぃぃぃ!」
心優しい詩織はモニターに映る女を直視出来ないようで、モニターから視線を反らし、
「もう許して上げてください」
と小さな声で訴える。
「あの女から得られる組織の情報など殆ど役に立たないのは分かっているが、盗聴器を隠し持っていたことからして、組織から何らかの指示を受け、詩織さんと一緒に此処へ送り込まれたと考えている。私も可哀想だとは思っているが、精神支配を克服し自らの意思で話すまで、あの焦らし責めを止める訳にはいかないのだよ。中途半端に許すと、あの女が組織に通報して私だけでなく、詩織さんや浪江ちゃんまで危害を加えられることになるからね」
「解りました。でも、やはり可哀想です」
「詩織さんは本当に優しいですね。時が来れば精神支配を克服して、彼女もきっと心優しい女性に戻ると思います。彼女のことはさて置き、詩織さんが拉致された時の状況を教えてください」
「はい、その日は四菱商事の個人筆頭株主である磯辺隆三氏の孫娘、四井美沙さんと六本木のエステサロンに行ったのです。普段なら昼過ぎに入店して夕方にはエステを終え自宅に送って頂いていたのですが、その日に限って美沙さんがオプションコースを追加され、それに付き合わされ帰りが深夜になってしまったのです。それでも何時もように自宅まで車で送って頂けると思っていましたので、何も心配していなかったのです。ところが、自宅から200m程離れた裏道まで来たところで、美沙さんが急用を思い出したから、ここで降りてくれと言い出され、逆らうことの出来ない私は諦めて車を降りたのです」
ふとっ、PCモニターを見ると、さっきまで必死に腰を動かしていた女が、ついに体力の限界に達したらしく、太腿を小刻みに震わせるだけで動かなくなっているのに気付いた。しかし、腰を動かさなくても挿入されたバイブの存在が女を刺激して続け、
「あぁぁ、もう駄目ぇ、お願いだから戻って来てぇ、あぁぁ、助けて、お願い、あぁぁ・・・」
「もう自分では動けないようだな」
そう独言を呟いた隆之は、ポケットからリモコンを取り出しスイッチを入れる。突然、バイブが振動を始めたことで、
「あぁぁぁ、良いぃぃ、あぁぁ、良い、気持ち良いの!」
しかし、バイブの振動は直ぐに止まってしまう。
「えぇっ、何で止めちゃうの、お願いだから動かしてぇぇ、もう焦らさないでよぉぉぉ!」
「まだまだ、精神支配を克服して、素直な女になるまで、可哀想だが続けさせて貰う」
とは言え、精神支配を克服する前に精神崩壊するまで焦らし続けることは出来ないので、彼女の様子をモニターで小まめに監視しながら、リモコンでバイブを操作することにした。
地下室と書斎は双方に無線LANが設置されCable接続されているので、これを使えば書斎から電波遮蔽された地下室のリモコンバイブを書斎から操作出来る。この無線LANバイブは隆之が過去に作った発明の一つで、他人に公表出来ない死蔵品である。
「彼女は私が責任持って監視しているから、話を続けてくれ」
「は、はい、車から降りたのは自宅まで僅か200m程ですが、外灯も無く殆ど人も通らない暗い道でした。大通りまで出ると自宅まで500m以上離れてしまうので、諦めてその道を急ぎ足で歩き始めると、直ぐ後ろから人が近付いて来る気配を感じました。通りすがりの人だろうと、思っているとその足音が徐々に近付き、振り向こうとした瞬間、背後から目隠しされ、薬品臭いハンカチのようなモノで口と鼻を塞がれ気を失いました」
「三田君から、詩織さんが不倫相手と海外旅行に出掛け、交通事故で亡くなったと聞いた時、不倫など絶対に有り得ないと思ったが、やはり私の直感は正しかったと言うことだな。それに、再婚した相手が、磯辺隆三の孫娘、四井美沙となれば三田君の異例な昇進も説明がつく。闇の政商と呼ばれる磯辺が、裏で動いているとなれば非合法な奴隷売買組織に公安が手を出さないのも納得出来る」
「えっ、どう言う事ですか。もっと分かり易く説明してください」
未だに三田を疑っていない詩織は理解出来ないようで説明を求めてきた。
「日本の代表的商社である四菱商事を裏で牛耳る布石として、磯辺は美沙と三田君を結婚させようと画策した。その為に、邪魔な存在である詩織さんを誘拐させ闇に葬り去ったという事です。川上由美と名乗った女が自信たっぷりの表情で、自分の組織は警察でさえ動かす人脈があり、人一人闇に葬ることなと容易いと言い切った理由が解った」
「三田と美沙さんが、そんな酷い事を」
「詩織さんには悪いが、三田君は出世の為に妻を犠牲にするくらいは平気でやるでしょうね。そう言えば、詩織さんには小学生くらいの息子さんが一人いましたよね」
「はい、今年の4月から中学生のはずです」
「あの超我侭で有名な美沙が、前妻の息子を真面に育てるとは思えない。出来るだけ早く、美沙や三田君から遠避けないと、潰されるか性格が捻じ曲がってしまうかのどちらかだろうな」
「そんなの駄目です。あの子は凄く優しくて良い子なのに」
おっとりした感じの詩織が、取り乱したかのように叫ぶので、一瞬驚いてしまった。
「詩織さんが、お子さんの父親である三田君を完全に見限る覚悟があるのなら、私がお手伝いしますが、どうしますか?」
「あの子の為なら、息子を私の手に取り戻せるなら、何でもします」
「分かりました。何とかしてみましょう。三田君には民自党政権時代、随分お世話になったお礼もしなくてはなりませんから」
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