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5話 その儀式、やる意味あります?
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キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴ってしまった。
「じゃあ、また明日な」
担任の鹿島は、サラッと教室をでた。
同級生たちも、教室をでたり、教室で話をはじめたり「教室あるある」の様子だった。
リコは何事もなく一日が終わり不思議に感じていた。
『編入に関して誰も突っ込まないんだ』
放心状態でいると、ユカが目の前に現れた。
「リコちゃん、部室まで一緒に行こ!!」
キラキラの陽キャオーラ
リコは眩しくてユカを二度見してしまった。
「リコちゃん、今日はユカとカナタと一緒に居てね。僕たちはちょっと外にでるから」
ミホが安定したフワフワ感で教室のドアから手を振った。隣にはタカコ。眼力がリコに届いた。
不思議な圧に押され素直にリコは第二資料室に移動した。
「……で、これは何?」
リコは、目の前の光景を指差して、今日何度目かわからない溜息をついた。
机の上には、なみなみと注がれたコップの水。そして、その上に浮かぶ一枚の葉っぱ。
「リコちゃん知らない??『水見式』だよ!」
ユカが「当然知ってるよね」という、キラキラ笑顔をリコに向けた。
「リコちゃんの資質を調べるの! 地球防衛隊員としての第一歩だよ!」
『いや、見ればわかるよ。某・超有名ジャンプ漫画の修行シーンだよね。
これ、著作権とか大丈夫? 組織の力で揉み消すの?』
リコは内心で毒づきながら、隣でゲーム機を握りしめているカナタを見た。
「……ユカは具現化系」
カナタが、画面を見つめたまま、無駄にシリアスな低音で呟く 。
「やる気が出すぎて、昨日、部室に実物大の『特大ジャガイモ』を具現化させた。
あれ、夕飯のカレーに入れたら美味しかったよ」
「ジャガイモ!? もっと聖剣とか、かっこいいもの出しなよ!」
思わず突っ込む私に、カナタはメガネの奥の瞳をスッと細めた。
相変わらず画面は見ている。
「俺は放出系。ゲームのコントローラーのボタン入力を、物理的な衝撃として飛ばせる。
……あ、今のボス、今の衝撃で倒した」
「便利すぎない!? ていうか、普通に超能力者じゃん! さっきから何なの、このガチ勢感!」
リコ達が話していると…
ガラガラ
戸が開いた。振り返るとイケメンがいた。守谷蓮だ。
「お!?水見式!?」
「蓮くん!そうなの!リコちゃんの資質みないと!と思って」
「なるほどね。何系かわかったら教えて。ちゃんと部活に参加して安心したよ。」
イケメンは軽くリコの肩を叩くと部屋を去った。
「さあ、リコちゃんも手をかざして! 念を込めるんだよ!」
ユカの圧に押され、私は半信半疑のままコップの横に手を添えた。
『……変われ、変われ! 水が甘くなるとか、葉っぱが踊るとか……!』
――一分経過。 水は、ただの水。葉っぱは、微動だにしない。
「……ねえ、何も起きないんだけど。私、やっぱり才能ないんじゃ――」
ガラガラ…リコが弱音を吐いたと同時に戸が開いた。
振り向くと、鹿島が立っていた。手にはパンを抱えている 。
「お前ら何やってるの?」
鹿島が不思議そうにコップの水を見ていた。
「水見式だよ」
カナタがボソッと答えた。一瞬、視線が泳いだった。
「今、それ流行ってるのか?」
関係者の鹿島が不思議そうな顔をしている。リコも不思議な顔をしてユカをみた。
「リコちゃん、ごめんね! 雰囲気出るかなーって思って☆」
ユカがテヘペロっと笑う。
「……」
私は、静かにコップの水を飲み干した。
「……ただのごっこ遊びじゃねーか!!! 私のドキドキを返せ!!!」
しん、と静まり返る第二資料室。 その沈黙を、鹿島がパンをかじりながら、思い出したように破った。
「あ、ちなみに俺は強化系な」
「乗っかるんかーーーい!!!」
空気の読めない担任。 無関心な陰キャゲームオタク。 常に笑っている陽キャの部長。
リコの、不安しかない部活動が幕を開けた。
チャイムが鳴ってしまった。
「じゃあ、また明日な」
担任の鹿島は、サラッと教室をでた。
同級生たちも、教室をでたり、教室で話をはじめたり「教室あるある」の様子だった。
リコは何事もなく一日が終わり不思議に感じていた。
『編入に関して誰も突っ込まないんだ』
放心状態でいると、ユカが目の前に現れた。
「リコちゃん、部室まで一緒に行こ!!」
キラキラの陽キャオーラ
リコは眩しくてユカを二度見してしまった。
「リコちゃん、今日はユカとカナタと一緒に居てね。僕たちはちょっと外にでるから」
ミホが安定したフワフワ感で教室のドアから手を振った。隣にはタカコ。眼力がリコに届いた。
不思議な圧に押され素直にリコは第二資料室に移動した。
「……で、これは何?」
リコは、目の前の光景を指差して、今日何度目かわからない溜息をついた。
机の上には、なみなみと注がれたコップの水。そして、その上に浮かぶ一枚の葉っぱ。
「リコちゃん知らない??『水見式』だよ!」
ユカが「当然知ってるよね」という、キラキラ笑顔をリコに向けた。
「リコちゃんの資質を調べるの! 地球防衛隊員としての第一歩だよ!」
『いや、見ればわかるよ。某・超有名ジャンプ漫画の修行シーンだよね。
これ、著作権とか大丈夫? 組織の力で揉み消すの?』
リコは内心で毒づきながら、隣でゲーム機を握りしめているカナタを見た。
「……ユカは具現化系」
カナタが、画面を見つめたまま、無駄にシリアスな低音で呟く 。
「やる気が出すぎて、昨日、部室に実物大の『特大ジャガイモ』を具現化させた。
あれ、夕飯のカレーに入れたら美味しかったよ」
「ジャガイモ!? もっと聖剣とか、かっこいいもの出しなよ!」
思わず突っ込む私に、カナタはメガネの奥の瞳をスッと細めた。
相変わらず画面は見ている。
「俺は放出系。ゲームのコントローラーのボタン入力を、物理的な衝撃として飛ばせる。
……あ、今のボス、今の衝撃で倒した」
「便利すぎない!? ていうか、普通に超能力者じゃん! さっきから何なの、このガチ勢感!」
リコ達が話していると…
ガラガラ
戸が開いた。振り返るとイケメンがいた。守谷蓮だ。
「お!?水見式!?」
「蓮くん!そうなの!リコちゃんの資質みないと!と思って」
「なるほどね。何系かわかったら教えて。ちゃんと部活に参加して安心したよ。」
イケメンは軽くリコの肩を叩くと部屋を去った。
「さあ、リコちゃんも手をかざして! 念を込めるんだよ!」
ユカの圧に押され、私は半信半疑のままコップの横に手を添えた。
『……変われ、変われ! 水が甘くなるとか、葉っぱが踊るとか……!』
――一分経過。 水は、ただの水。葉っぱは、微動だにしない。
「……ねえ、何も起きないんだけど。私、やっぱり才能ないんじゃ――」
ガラガラ…リコが弱音を吐いたと同時に戸が開いた。
振り向くと、鹿島が立っていた。手にはパンを抱えている 。
「お前ら何やってるの?」
鹿島が不思議そうにコップの水を見ていた。
「水見式だよ」
カナタがボソッと答えた。一瞬、視線が泳いだった。
「今、それ流行ってるのか?」
関係者の鹿島が不思議そうな顔をしている。リコも不思議な顔をしてユカをみた。
「リコちゃん、ごめんね! 雰囲気出るかなーって思って☆」
ユカがテヘペロっと笑う。
「……」
私は、静かにコップの水を飲み干した。
「……ただのごっこ遊びじゃねーか!!! 私のドキドキを返せ!!!」
しん、と静まり返る第二資料室。 その沈黙を、鹿島がパンをかじりながら、思い出したように破った。
「あ、ちなみに俺は強化系な」
「乗っかるんかーーーい!!!」
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リコの、不安しかない部活動が幕を開けた。
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