研究室~ゲーム、漫画のぬるいモトネタ研究~

三塚 章

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ヴァルキリープロファイル

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いきなりバグッて止まるため、色んな意味ではらはらドキドキの戦闘が楽しめるヴァルキリープロファイル。まだ2はやっていないため、今頃1を研究してみる(笑)
●ヴァルキリー

何した神様? 彼女達のプロファイル
 ワルキューレ、なんて呼ばれることが多いようですが…… その意味は「戦死者を選ぶ女」という意味です。戦場で「死ぬべき人間を選ぶ」「オーディーンのために戦うエインフェリア(エインヘリヤルとも)を選ぶ」という意味らしい。ちなみにエインフェリアが集まるヴァルハラ(死せる戦士の館)では、侍女としてエインフェリアの世話をしてくれます。ちなみに、ゲームでは三姉妹になってますが、実はウジャウジャいます。スクルド、スケグル、グン、ヒルド、ゲンドゥル、ゲイルスケグル等など。白鳥に化けられるスキルあり。

昔は怖かった!
その仕事の関係上、美しい戦乙女のイメージが固まるまでは、死神、屍食鬼的なイメージがあったようです。ノルウェーの王に仕える兵士の一人は、「片手に持ったフォークで戦死者をかき集め、片手に持った鉢でその血を受けるヴァルキリーの悪夢」を見たとか。
ロカセナ(ロキの口論。ロキが宴会で他の神々をこき下ろす詩)では、ロキに「お前は万物の父(オーディン)のところでも、災いを生む恐ろしい手に負えぬ魔女だった。実のない女よ、お前のためにヴァルハラの戦士たちは戦い合わなければならなかったのだ。サーゴネス(地名)でお前はオオカミを九頭生んだが、この俺が奴らの父だったのだ」なんて言われています。

彼女達の恋愛
ええ、てか、ロキの子供産んだヴァルキリーがいたんだ! という驚愕の事実にビビリつつ筆を進めましょう。ゲーム中だと、人間のルシオに対し、ちょっとお高く止まった感じのレナス嬢ですが…… 神話だとヴァルキリー、普通に人間と暮らしてます。フラズグズ、ヘルヴォル、エルルーンのヴァルキリー三人娘は、はそれぞれスラグヴィズ、ヴェルンド、エギルという男と七年暮らします。でも、お仕事の為彼女は戦場にむかい、姿を消してしまいます。男三人は彼女達を探しに行くのですが、(書置きぐらいしようよ)その冒険譚はまた別の話になるので割愛。
 人間と彼女達の恋愛で有名なのは、ブリュンヒルドでしょう。死すべき運命の王に勝利を与えてしまったヴァルキリーのブリュンヒルドは、罰としてオーディーンに炎の壁に閉じ込められてしまいます。そこをシグルスによって助けられ彼にほれますが……シグルス、忘れ薬を飲まされ、王女グズルーンと結婚。裏切られたと思ったブリュンヒルドはシグルスを殺害。後に真相を知って焼身自殺をしてしまいます。

●フレイ

ヴァルキリーの上司、フレイ姉さん。ダンジョンを出た時、彼女の『レナス……!』が聞こえるとオワタ!\(^o^)/と思うよね。実際終るわけですが……

どんな神様?  強いお●さんは好きですか?
 ヴァルキリーの中で、この人ほどアレンジ加えられている神様はいないでしょう。だって、モトネタだと、男なんです。フレイ。雨と太陽の光、果実をつかさどる神様で、フレイヤの兄にあたります。

どんな性格してたのか?
 一番よくそれがわかるのは、このお話でしょう。題して「スキールニルの旅」始まり始まり!

 ある日、フレイが全世界を見渡せる王座フリズスキャールヴに座っていると、一人の乙女が目にとまります。彼女の名はゲルズ。フレイは、一目で恋の病に陥ります。
 ロクに物も食べなくなったフレイを見て、彼のお母さんスカジは心配し、スキールニルという男に様子を見にいかせます。(おいおい、フレイ様思春期って感じだな)
 幼なじみのスキールニルに、フレイは悩みを打ち明けます。
「……というわけなんだ」
「そうですか。では、私が何とかしてあげましょう。その代わり、暗く揺らめく炎を超えられる馬と、一人で巨人族と戦う剣をください」
「よし、わかった! 持っていってくれ!」
 はい、ここで一端ストップ。大切なのは、神々には予知能力を持つ者もいるということ。最終戦争ラグナロクが不可避だということは、このときから神々の間の常識でした。それなのに、馬と武器、あげちゃうんです。いやいやいや、そこ、戦で一番大事でしょう。普通手放すか? しかも、ただの剣じゃありません。賢い人が使えば勝手に戦ってくれるすごい剣! 
 とにかく、報酬をもらったスキールニル。馬にのってゲルズの館にたどりつきます。
「ここに黄金のリンゴを十一個持っています。あなたがフレイ様に愛の生活を約束しますように」
「どんな愛のためにも十一個のリンゴを受け取ろうとは思いません。この命のある限りフレイと一緒に住むことはありますまい」
 嫌われてますね、フレイ。それもそのはず、このグルズ、ヴァン神族と敵対している巨人族の娘ですからね。
「では、腕輪をあげましょう。九夜ごとに同じ腕輪を八個滴らせる不思議な腕輪ですよ?」
「いりません。黄金には事欠いていませんから」
「お嬢様。私の持っている細身の剣が見えませんか? 承知しないと首を切り落としますよ」
 はい、スキールニル、脅し入りました。
「どなたの愛のためにも無体な強制を受けようと思いません」
「あなたのお父様も斬りますよ? 魔法の杖で打ってこっちの思い通りにさせますよ? 実は、魔法の杖はもう用意してあるんですよ。世界から目を背け、冥府を覗き込まないといけなくなりますよ? 霜の巨人の館に足を引きずってでもいかなければならなくなりますよ? 頭の三つある巨人と暮らさなければならなくなりますよ? スルスのルーン(女性を病気にさせる呪いのルーン文字)と肉欲、狂気、不安のルーンを刻みますよ?」
 はい、脅迫に発展しましたね。なんだか、かわいい娘さんを連れて行こうとする借金取り並みのガラの悪さ。
「……お若い方。今こそ祝福を受けてください。それにしてもヴァン親族の一員を愛すことになるなんて思ってもみませんでした」
 そうして、スキールニルは九夜後ゲルズをフレイの所へ連れて行く約束を取り付けました。
 しかし当然、いくらなんでもこんな強引なやりかた、フレイは気に入らない……
「一夜は長い、二夜はもっと長い、三夜をどうやって辛抱しよう。待ちわびる半夜が、私には一月よりも長く感じられる」
……って、いいんかいそれで! やり方に疑問はないのか?!

後日談。自分の剣をスキールニルにお使いのお駄賃としてあげてしまったため、フレイはラグナロクで鹿の角で戦うハメになりましたとさ。

つまりは……
フレイお兄さん。モトネタだとかなり……な性格だった。
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