特技は有効利用しよう。

人は変わらない。

ほろ酔い気分で。

公国王族との御対面～でパーティーのエスコート役？　こちらで用意しましょうか？　と親切な顔してハニトラチームを押し付けてくる公国側にドン引いた。
ナニをシレっとした顔で第二公子をお勧めしてくるのか。
全力で断った。
ら、ケーリッシュ嬢に、じゃあウチの近衛の中から選ぶのね？　と半ば忘れてた、自分の国からのハニートラップを改めて仕掛けられそうになった。
断固拒否する。

パートナー不在を理由にパーティー不参加とか、ダメですか。
そーですか、ダメですか……。
最後の手段を取るしかないじゃないか。

「ってゆーコトて、ハイドさんや、私のパートナー役やってクダサイ」

勿論、ボーナスは用意する。
とある島国の100年物の古酒とか、どーか。
ほら、ナルさんは私の付き人扱いだし。
ハイドさんも付き人っちゃ付き人だし。
パートナー枠でもイケると思うんだ。
公国側とウチの王族の予想通りには、絶対なりたくないし。
今ならウィスキーボンボンとかも用意する。
菓子のフリした強アルコールだぞ。
ちょっと調子に乗ってポイポイ口に入れると、うっかりほろ酔いになる代物だぞ。
チョコレートの中に濃度の高いアルコールが入ってるのと、糖衣の中に入ってるのと、２種類ほど用意した。
糖衣のヤツは、私もお気に入りだ。
うっかり酔っぱらう可能性あるケド。