怪異探偵№99の都市伝説事件簿

安珠あんこ

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ファイル.07 洋館に住む謎の少女と少年探偵団

ファイル.07 洋館に住む謎の少女と少年探偵団(10)

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『まさか、組織の人間が邪魔してくるとは……』

『くそっ、あの山高帽の男。とんでもなく強いぜ。この俺が一歩も動けなかった……』

『仕方ないよゼロ。君もまだ万全じゃないってことさ。がんばって力を取り戻していくしかないね』

『ああ、少しだけやる気が湧いてきたよ。もっとたくさん怪異を喰って、力を取り戻さないとな』

「先生、大丈夫ですか?」

「私は大丈夫だよ。でもすまないナージャさん。狼たちに逃げられてしまいました」

「ツクモさん、あなたたちががんばってくれたから、私たちは無事でいられるんです。それだけで十分です」

「小学生たちは、応接室に待機してもらっています。外の安全が確認できたら、彼らの家に帰しましょう」
 
「でも、どうします? きっと狼さんたちまた来ますよ?」
 
「そのことなんですが、ナージャさん、よかったら、私たちのところに来ませんか? ちょうどもう一人、助手が欲しいと思っていたところなんです。ね、サキくん」
 
「えへへ、ナージャさんが来てくれると、私もうれしいですー」

「あなたたちに迷惑をかけてしまいますよ? それでもいいんですか?」

「私は全然構わないですよ」

「私もですー」

「うれしい。私、ずっと一人だったから、そう言ってもらえるの、すごくうれしいです」

 ナージャは泣きながら九十九に頭を下げた。

「それじゃあ、よろしくお願いします。ナージャさん」

「こちらこそ、よろしくお願いします。本当にありがとう、ツクモさん」

 二人はがっちりと握手をした。
  
「そういえばナージャさん。一つ聞きたかったんですけど、どうやって今回私たちに依頼したお金を稼いだんですか?」
 
「ああ、私、動画サイトでアニメのキャラになりきって配信してるんです。ファンがスパチャっていう投げ銭でたくさんお金をくれるから、基本的にお金には困らないんです」

「えー、ナージャさん、ブイチューバーだったんですねー。どんなキャラなんですか?」

「わたし、いづなまいって名前で配信してます。サキさん知ってますか?」

「ええー、い、いづなまいですってー!」

「ど、どうしたの、サキくん」

「先生、いづなまいっていうのは、最近話題の超有名なブイチューバーですよー。日本だけじゃなくて、世界中にファンがいますー」

「ええ、ナージャさん、そんなにすごい人だったの?」

「ふふ、すごいかどうかはわからないですけど、配信するたびに視聴者さんからお金を結構もらえましたよ」
 
「わー、ブイチューバーって稼げるんですねー。先生、うちの事務所、金欠なんで、私たちもそれ、やりましょー。みんなで配信して、荒稼ぎしますよー」
 
「えー、私もやるの?」

「もちろんです。あ、そうだ。先生は名探偵ポワンのホワイトキャットにそっくりなんですから、顔出し配信で行きましょー。事務所の宣伝にもなりますからねー」

「宣伝ねえ。確かにそうだけど……」
 
 九十九は苦笑いした。
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