70 / 90
ファイル.08 サキとナージャの異世界冒険
ファイル.08 サキとナージャの異世界冒険(1)
しおりを挟む
サキとナージャは、とある洞窟の中に閉じ込められていた。
「うう、頭がぼーっとしてきた。私たち、もうダメなんですかねー。はあ、最後に先生とハグしたかったなー」
サキは、意識が飛びそうになるのを必死にこらえながら、ナージャを見つめていた。
(ごめんねなーちゃん。私についてこなければ、こんなことにはならなかったのに……)
二人の命運はつきようとしていた。
何故、二人はこんな目にあっているのか。
ここで時間を少しさかのぼってみよう。
◇◇◇
ブイチューバーとして活動しているナージャのアドバイスを受けて、サキは動画共有サイトキューチューブに九十九探偵事務所の公式チャンネルを開設した。
彼女は動画再生数を稼ぐために、異世界で動画を撮影することを思いついた。
「なるほど。それで、異世界にいって動画配信をしたいというわけだね?」
サキから相談を受けた九十九が大好物のコーヒーを飲みながら質問した。
「はい。よく、ネット小説なんかだと、異世界から動画を配信している作品があるんですよー」
「でも、異世界ではインターネット使えないから動画配信無理だよね?」
九十九は半分あきれた顔をしながらサキに問いかけた。
「そうなんですー。でも、ビデオカメラやスマホを持ち込めれば、動画撮影出来るじゃないですか。リアルタイム配信にこだわらなければいいんですよー」
サキは自信に満ちた顔で話している。
「いや、そもそも、異世界に行くのが無理なんじゃ?」
コーヒーカップを口につけてから、九十九が今回の計画のそもそもの問題点をサキに投げかけた。
「そこなんですけど、少し前に、エレベーターで異世界に行く方法がネットで流行ったんです。今回はそれで異世界に行きますよー」
「その方法は私も知ってるけど、本当に行けると決まったわけじゃ……」
「ふふ、先輩、私も撮影手伝いますよ」
二人の話を聞いていたナージャが横から口を出した。
「えー、なーちゃん優しい。ありがとー」
「というわけで、私たちはしばらく異世界に撮影に行きますねー」
「えー!?」
突然の申し出に九十九は驚きを隠せなかった。
「ちょうど夏休みなんで、いいですよねー、先生?」
「……わかったよ。二人で楽しんできてね」
九十九は渋々サキたちが異世界に行くことを認めた。
「やったー!」
「やりましたね、先輩。ずっと異世界に行きたいって言ってましたものね」
大喜びしているサキとナージャはハイタッチを交わした。
ナージャが九十九探偵事務所で働きだしてから、ナージャはサキのことを先輩と呼んでいる。
実際の年齢はナージャの方がずっと年上だが、見た目は、背の低い吸血鬼のナージャの方が若干だが若く見える。
サキはサキで、初めて自分の後輩ができたことに、喜びを隠せないでいた。
「うう、頭がぼーっとしてきた。私たち、もうダメなんですかねー。はあ、最後に先生とハグしたかったなー」
サキは、意識が飛びそうになるのを必死にこらえながら、ナージャを見つめていた。
(ごめんねなーちゃん。私についてこなければ、こんなことにはならなかったのに……)
二人の命運はつきようとしていた。
何故、二人はこんな目にあっているのか。
ここで時間を少しさかのぼってみよう。
◇◇◇
ブイチューバーとして活動しているナージャのアドバイスを受けて、サキは動画共有サイトキューチューブに九十九探偵事務所の公式チャンネルを開設した。
彼女は動画再生数を稼ぐために、異世界で動画を撮影することを思いついた。
「なるほど。それで、異世界にいって動画配信をしたいというわけだね?」
サキから相談を受けた九十九が大好物のコーヒーを飲みながら質問した。
「はい。よく、ネット小説なんかだと、異世界から動画を配信している作品があるんですよー」
「でも、異世界ではインターネット使えないから動画配信無理だよね?」
九十九は半分あきれた顔をしながらサキに問いかけた。
「そうなんですー。でも、ビデオカメラやスマホを持ち込めれば、動画撮影出来るじゃないですか。リアルタイム配信にこだわらなければいいんですよー」
サキは自信に満ちた顔で話している。
「いや、そもそも、異世界に行くのが無理なんじゃ?」
コーヒーカップを口につけてから、九十九が今回の計画のそもそもの問題点をサキに投げかけた。
「そこなんですけど、少し前に、エレベーターで異世界に行く方法がネットで流行ったんです。今回はそれで異世界に行きますよー」
「その方法は私も知ってるけど、本当に行けると決まったわけじゃ……」
「ふふ、先輩、私も撮影手伝いますよ」
二人の話を聞いていたナージャが横から口を出した。
「えー、なーちゃん優しい。ありがとー」
「というわけで、私たちはしばらく異世界に撮影に行きますねー」
「えー!?」
突然の申し出に九十九は驚きを隠せなかった。
「ちょうど夏休みなんで、いいですよねー、先生?」
「……わかったよ。二人で楽しんできてね」
九十九は渋々サキたちが異世界に行くことを認めた。
「やったー!」
「やりましたね、先輩。ずっと異世界に行きたいって言ってましたものね」
大喜びしているサキとナージャはハイタッチを交わした。
ナージャが九十九探偵事務所で働きだしてから、ナージャはサキのことを先輩と呼んでいる。
実際の年齢はナージャの方がずっと年上だが、見た目は、背の低い吸血鬼のナージャの方が若干だが若く見える。
サキはサキで、初めて自分の後輩ができたことに、喜びを隠せないでいた。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】夫に穢された純愛が兄に止めを刺されるまで
猫都299
児童書・童話
タイムリープしたかもしれない。中学生に戻っている? 夫に愛されなかった惨めな人生をやり直せそうだ。彼を振り向かせたい。しかしタイムリープ前の夫には多くの愛人がいた。純愛信者で奥手で恋愛経験もほぼない喪女にはハードルが高過ぎる。まずは同じ土俵で向き合えるように修行しよう。この際、己の理想もかなぐり捨てる。逆ハーレムを作ってメンバーが集まったら告白する! 兄(血は繋がっていない)にも色々教えてもらおう。…………メンバーが夫しか集まらなかった。
※小説家になろう、カクヨム、アルファポリス、Nolaノベル、Tales、ツギクルの6サイトに投稿しています。
※ノベルアップ+にて不定期に進捗状況を報告しています。
※文字数を調整した【応募版】は2026年1月3日より、Nolaノベル、ツギクル、ベリーズカフェ、野いちごに投稿中です。
※2026.1.5に完結しました! 修正中です。
9日間
柏木みのり
児童書・童話
サマーキャンプから友達の健太と一緒に隣の世界に迷い込んだ竜(リョウ)は文武両道の11歳。魔法との出会い。人々との出会い。初めて経験する様々な気持ち。そして究極の選択——夢か友情か。
(also @ なろう)
黒地蔵
紫音みけ🐾書籍発売中
児童書・童話
友人と肝試しにやってきた中学一年生の少女・ましろは、誤って転倒した際に頭を打ち、人知れず幽体離脱してしまう。元に戻る方法もわからず孤独に怯える彼女のもとへ、たったひとり救いの手を差し伸べたのは、自らを『黒地蔵』と名乗る不思議な少年だった。黒地蔵というのは地元で有名な『呪いの地蔵』なのだが、果たしてこの少年を信じても良いのだろうか……。目には見えない真実をめぐる現代ファンタジー。
※表紙イラスト=ミカスケ様
こちら第二編集部!
月芝
児童書・童話
かつては全国でも有数の生徒数を誇ったマンモス小学校も、
いまや少子化の波に押されて、かつての勢いはない。
生徒数も全盛期の三分の一にまで減ってしまった。
そんな小学校には、ふたつの校内新聞がある。
第一編集部が発行している「パンダ通信」
第二編集部が発行している「エリマキトカゲ通信」
片やカジュアルでおしゃれで今時のトレンドにも敏感にて、
主に女生徒たちから絶大な支持をえている。
片や手堅い紙面造りが仇となり、保護者らと一部のマニアには
熱烈に支持されているものの、もはや風前の灯……。
編集部の規模、人員、発行部数も人気も雲泥の差にて、このままでは廃刊もありうる。
この危機的状況を打破すべく、第二編集部は起死回生の企画を立ち上げた。
それは――
廃刊の危機を回避すべく、立ち上がった弱小第二編集部の面々。
これは企画を押しつけ……げふんげふん、もといまかされた女子部員たちが、
取材絡みでちょっと不思議なことを体験する物語である。
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
はるのものがたり
柏木みのり
児童書・童話
春樹(はるき)が突然逝ってしまって一ヶ月。いつも自分を守ってくれていた最愛の兄を亡くした中学二年生の春花(はるか)と親友を亡くした中学三年生の俊(しゅん)は、隣の世界から春樹に来た招待状を受け取る。頼り切っていた兄がいなくなり少しずつ変わっていく春花とそれを見守る俊。学校の日常と『お隣』での様々な出来事の中、二人は気持ちを寄せ合い、春樹を失った悲しみを乗り越えようとする。
「9日間」「春の音が聴こえる」「魔法使いたちへ」と関連してくる物語。
(also @ なろう)
生まれることも飛ぶこともできない殻の中の僕たち
はるかず
児童書・童話
生まれることもできない卵の雛たち。
5匹の殻にこもる雛は、卵の中でそれぞれ悩みを抱えていた。
一歩生まれる勇気さえもてない悩み、美しくないかもしれない不安、現実の残酷さに打ちのめされた辛さ、頑張れば頑張るほど生まれることができない空回り、醜いことで傷つけ傷つけられる恐怖。
それぞれがそれぞれの悩みを卵の中で抱えながら、出会っていく。
彼らは世界の美しさを知ることができるのだろうか。
まぼろしのミッドナイトスクール
木野もくば
児童書・童話
深夜0時ちょうどに突然あらわれる不思議な学校。そこには、不思議な先生と生徒たちがいました。飼い猫との最後に後悔がある青年……。深い森の中で道に迷う少女……。人間に恋をした水の神さま……。それぞれの道に迷い、そして誰かと誰かの想いがつながったとき、暗闇の空に光る星くずの方から学校のチャイムが鳴り響いてくるのでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる