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15 キミの名残り
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しおりを挟む鶴見はやっぱり、この部屋にいる。
「なんで、出てこねぇんだ」
気配も姿も無いがきっと俺を見ている。
アザだらけの顔をぎこちなくゆがめて、笑っているに違いない。
「乱暴な人間にはもう会いたくないってか……?」
無意識のうちに口走ってしまった瞬間、自分があまりにも卑屈になっていることに気づいた。
会いたくないのなら、わざわざ毛布なんてかけにこないだろう。
「……すまん……。俺、まだ頭おかしいかもな……」
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