探検隊ルイーザと不思議な物語

旅立 マス

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第7章 力ある者

7–1

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ファランとの戦いに勝利したジュン達は、カードキーを手に入れて鶴小島の街の門を開けることに成功した。一方でケンの方もモンスターの集団を全て倒していた。これで、ここの戦いは囚人側の勝利となったのだ。
その後、門の外に待機していたリフィリア王国の騎士団やギルドの実力者達が次々とこの街にやってくる。この瞬間に、この鶴小島の街を奪還する作戦が開始されたのだ。
その功労者のルイーザ探検隊のメンバー達は全員、疲れてヘトヘトな状態だった。
「はぁ、疲れたなー」
「ジュン、あれだけダメージ負って、よく疲れたで済むわね」
ジュンを回復させているウェンディはジュンの頑丈さに驚いたのと同時に呆れた。
「ねえ、みんな、いよいよ騎士団やギルドの人達が動くみたいだよ」
目指すは東城高校。ジュンの母校だ。そこに今回の騒動の中心人物であるローデンが居る。彼を捕まえるなり倒すなりすれば今回の騒動が鎮圧する。
「リフィリア王国最強の騎士団長セトさんに任せておけば、後は大丈夫そうね」
「だといいけど・・・」
ルイーザが不安になるのは最もだ。ジュンとルイーザは舟堀タワーで一度対峙している。だからこそ強さを知っているので慎重になる気持ちはわかる。
「2人とも、ローデンと戦おうなんて考えちゃダメだよ!」
「わ、分かってるよ。僕らだってそこまで無茶しようなんて考えてないよ」
「ジュンの言う通りよ。それにアイツ、下手したらまだ他にも別の強さを隠してそうだし」
色々と酷い目にあったが、あれが全力とは思えない。可能なら戦うことを避けたい相手だ。
「まあ、彼とは戦わないにしても、ここの作戦については最後まで付き合いたいと僕は思うよ」
「確かに、こんな状況で私たちが撤退しても国のピンチなのは変わらないわ。だったらせめて近いところで間接的に何か出来ることはしておきたいわね。けど、何度も言うけど無茶な戦いは医者として許すわけにはいかないからね。それが条件でここに残る。いいね?」
「分かったわ。ありがとう、ウェンディ」
騎士団の人達はセト騎士団長を先頭に東城高校を目指す。
ここの高校は3学年で1500人くらい居る大きな高校だ。広さもかなりある。この鶴小島の街を占拠するなら、拠点として抑えるのに最も適した場所だ。ここを落とすのは大変だろう。
もう一つ気になるのは、ヒロ他、ここの作戦に先行して向かった人達は無事だろうか。あっちは騎士の人のように反乱する可能性がある人達が囚われている。どういう扱いを受けているのか。
ローデンと戦わなくても、彼らを助ける事で今回の作戦に貢献したいと思う探検隊のメンバーだった。
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