探検隊ルイーザと不思議な物語

旅立 マス

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第7章 力ある者

7–8

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セト達はジュン達が倒したロボットとは別のロボットと戦っていた。
「うぉー!」
流石、リフィリア王国の騎士団長だけあって、ジュン達が苦戦したロボットも1人で簡単に倒していた。セトにとっては、そこら辺の雑魚と変わらないのだろう。
そして、他の騎士やギルドの人達も協力してロボットを倒す。ロボット達は一体、また一体倒されていく。そして敵のロボットはあっという間に絶滅した。
「何だか分からない機械の兵器が現れた時はどうなるかと思ったが倒し方さえ分かれば問題ないものだな」
他の戦場を偵察していた兵士が報告に戻ってきた。
「騎士団!報告します。今のところは我が軍が優勢であります」
「そうか。では一気に攻める」
リフィリア王国軍が進もうとしたその時・・・
ピシャーン!
大きな雷が戦場に落ちてきた。
「なっ、この雷は・・・」
雷が落ちた場所に土煙が立った。その中に、人影が見えた。そして、その人影はセト、いやリフィリア王国では知らない人が居ないと思われる人物が現れた。
「あ、あんたは・・・」
大きな斧を持った背の高い痩せ型の男性。
「トーラ・・・」
【トーラ・マクナル】リフィリア王国のギルドのトップ。リフィリア王国でセトと並ぶくらいの実力を持つ男性。
「なぜ、あんたが・・・」
「よう、セト。流石だな、ロボット如きで怯むような男じゃなかったか」
「ふざけるな、あんた、誘拐されたはずじゃ・・・」
トーラが考えたが、何か思い出したかのように言った。
「誘拐?そういえば、そういう設定だったな」
「設定!?どういうことだ!」
「おや、騎士団長にしては鈍いんじゃないか?この状況について察してるだろ?」
トーラの言う通りだ。認めたくはないが、目の前の男はリフィリア王国を裏切っていると考えるのが妥当だ。
「なぜだ・・・」
「ん?」
「なぜ、リフィリア王国を裏切った!?」
「裏切ったわけじゃないぜ、ということだ」
「何だと!?」
セトは衝撃を受けた。トーラはセトにとって長い付き合いで共に国を守ると決めた仲。そう思っているのはセトだけだったのだ。
「正直、あんたのことは友だと思っていたが、そういう訳ではなかったのだな、残念だよ」
セトは剣を構えて、剣先をトーラの方に向ける。
「だったら、今からあんたを倒す。かかってこいよ、トーラ」
トーラもセトの方に自分の武器である斧を構える。
「面白い、リフィリア王国を去る前にどちらが最強かはっきりさせようじゃねえか」
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