新人神様のまったり天界生活

源 玄輝

文字の大きさ
120 / 150

氷雪の島の人達

しおりを挟む
石化する能力というものがある。

その能力自体はまちまちで、完全に石にするもの、表面だけ石にするもの、石にされたように動かなくするなど色々だ。

下界では完全に石にしてしまう能力はあるようだ。

何故それがわかったというと、北の領にその石化能力を持った人が現れたからだ。

その人は眼帯をした女性で、多数の人を従えて街にやってきた。

そして下の者達に指示をすると、廃屋を次々に壊し、家があった場所に新たに土壁を作らせた。

土壁が出来上がると女性は出来を確認した後に眼帯を外し、土壁を一睨みする。

すると土壁がみるみる石化していき石壁となった。

その後再び部下に指示すると今度は石壁に穴を開け、扉や窓枠を入れ、屋根を乗せてあっという間に新しい家を作り上げてしまった。

どうやらこの女性が率いる彼らは石を用いた建築や補修を行う一団で、依頼でこの北の領に来たらしい。

こうしてみると能力も使い方次第だなと改めて感じさせられる。

俺の知っている石化の能力というのは厄介という印象が強く、人や動物をはじめとした生き物を石化するというものだった。

しかし彼女は土壁を石化させることで人々の役に立つ使い方をしている。素晴らしい。

しかもよく観察していると石化させる前の土壁の時に心棒を入れて壁の強度を増した上で石壁にしている。

前の世界でもこういう作りを目にした事はあったが、石化が一瞬で済んでしまうので作業効率が非常に良い。

それに土だろうが木材だろうが何でも石に出来るという事も最大限活用しているというのも素晴らしいと思う。

また、彼女の下にいる職人達の腕も目を見張るものがある。

石化したものを更に切ったりするのだが、その切断面が美しい。

石について詳しい事はもちろん、石化したものに対しての知識も無いとこのような芸当は出来ない。

うーん、凄い集団だなぁ彼らは。

どうやらしばらく北の領に滞在するようなので勉強がてら観察させてもらおう。



「それでは降りますね」

「いやいや、ちょっと待って待って」

「なんですか?」

「明らかに寒そうだろあの島」

「そうですね。では降ります」

俺の制止も気に留めず島に着地した。

「寒い寒い寒い!」

島の外にいる時点で冷気を感じていたが、いざ島に降り立つと寒さが肌に突き刺さる。

「サチ、早く念を!」

「しょうがないですねぇ」

くっ、こいつ面白がってやがるな!

サチが念をかけると刺さる冷気が収まり体の中から熱が広がっていくのがわかる。

「はー・・・寒かった・・・」

「やはりダメですか」

「やはりって、俺がダメだったのわかってただろうが」

「はい」

「それなら念を予めかけてくれてもよくないか?」

「そうですね」

「そうですねって・・・」

「いやー、いい反応が見られてよかったです」

「・・・」

返す言葉が思いつかず、とりあえず後でお仕置きする事が決定した瞬間だった。



今日は氷雪の島に視察に来ている。

砂の島のように暑い島もあれば寒い島もあるのは聞いていたが実際来たのは初めてだ。

島の外から飛んで見た感じでは一面雪化粧しており、木々からは氷柱が垂れ下がっていて、いかにも極寒の島という風貌をしていた。

そんな島に防寒の念をかけないままうちの補佐官様はそのまま降り、寒がる俺の反応を見られてとても満足そうだ。くそう。

「さて、体も温まってきたことだし、歩きながら島の説明を」

そういいながら歩き出したところでサチが少し慌てた様子でこっちを見る。

「あ、ソウ」

「ん?なんっ痛っ!?」

サチの声に振り返った瞬間足が滑って腰から地面に落ちた。

よく見ると雪の下は土ではなく氷になっていた。

それに気付いた直後、時間差で来る衝撃の痛み!

「うごごごごごご」

「ちょっと、ソウ、だい、大丈夫、ぶふっ、ですか?」

くっ、人が痛みに耐えているのにお前、何笑って、あー痛い!

落ち着けー、こういう時こそ深呼吸して体の回復力を高めるんだー。尻痛いー。

ふしゅーふしゅーと深呼吸している横でサチが腹を抱えてうずくまってるが、それどころではないので気にしない。

しばらくすると痛みも引いてきて立ち上がれた。尻が冷たい。

「はー・・・酷い目に遭った・・・」

「はー・・・とても面白いものが見られました・・・」

何で俺より息絶え絶えなんだ、お前は。

それより濡れた尻を乾かして、うん、あんがとね。

「これは気をつけて歩かねばな」

「そうですね」

そう言ってふわりとサチは浮く。ずるくない?

「サチ」

「なんですか?」

「手繋ごうか」

「もー、しょうがないですねー」

口では渋々という感じだが、表情は頼られて嬉しそうだった。



歩きながらこの島について話を聞く。

この島は元々普通の土の島だったのだが、氷の精が移り住んできた。

火の精もそうなのだが、氷の精もまとめて一箇所の島に住み着く傾向があるらしく、その結果今のような氷雪の島になったらしい。

その氷の精だが先ほどから遠くで小さな雪球が飛び交うのが見えるんだよな。

氷の精自体の姿は雪の中に隠れてしまって確認できないのだが、どうやらあの辺りにいるというのはわかった。

「やはり、他の島とは大分違うな」

「そうですね」

「そんな島に住むとはなかなかの物好きだな」

この島は共有島ではなく、他の島同様個人所有の島なのだ。

しかも氷の精が住み着く前ではなく、住み着いた後に移住してきたのだから寒いのを知った上で来たということになる。

ふーむ、どうしてそこまでして来たのか気になる。

そんなわけで今島の持ち主の家に向かっているところ。

既に遠くに大きなログハウスのようなものが見えているのだが、氷と雪で足が取られて歩みが遅い。

別の飛んでしまえばいい話なのだが、それではダメな気がする。

一応これでもここを治める神だからな。出来るだけ実地体験して知っておきたいというのがある。

サチもそのあたりわかってくれているので何も言わず付き合ってくれている。

たまに手をうにうに動かすのでぎゅっと握り返すと嬉しそうにしている辺り、不満は無いようだ。

さ、あと少しで家だ。頑張ろう。



「ソウ様、サチナリア様、どうぞお入りください」

家に到着すると戸を叩く前に開き、二人の女性が迎え入れてくれた。

足に付いた雪を落とし、中へ入ると温かい空気が身を包んで来るのがわかる。

家の中を見るとあちらこちらにガラスの容器の中に火の精霊石と水が入っているものが吊り下げられている。

なるほど、これで温かさと湿度を保っているのか。

「今お茶をお持ちしますね」

「ありがたい」

迎え入れてくれた二人の女性のうちひとりはお茶を淹れに、もう一人は階段を上って誰か呼びに行ったようだ。

座って待っているとお茶を持って来た女性、呼びに行った女性、呼ばれて来た女性の三人が席に着いた。

三人とも色白で美人だ。・・・でもどっかで見たことあるような気がするんだよな。はて、どこだったかな?

そんな事を思っていたら深々と頭を下げてから挨拶してきた。

「改めまして、ようこそおいでくださいました、ソウ様」

「お招きありがとう」

「ソウ様のお話は娘より伺っています。おかげさまで日々が楽しいと喜んでおりました」

「娘?」

「農園にいるユキトリエミリーナです。なんでも直々に料理を教えてくださっているとかで」

「あぁ!」

どこかで見たと思ったらユキの面影があるんだ。

「申し遅れました。私、ユキの母のシュネトリエルナです。シュネとお呼びください」

「よろしく、シュネ」

「そして、こちら私の母のエスカトリエニーナ、祖母のセッカです」

「エスカです」

「え?みんな親子?」

「そうです」

「そうだったのか。てっきり姉妹かと」

「まあ!」

そういうとエスカが嬉しそうに手を合わせて微笑んだ。

そうか、天使は年齢が表に出ないんだよな。

今後もこういう事があるかもしれないから気をつけないといかんな。

「ふふふ、新しい神様はなかなか口がお上手な方のようですな」

ここでやっとセッカが口を開く。見た目こそ他の二人と差はないが、どこか老練な雰囲気がある人だ。

そして身を乗り出して俺の顔を凝視してきた。

その突然の動きにシュネの腰が浮く。

「ちょっと、お婆様、そんなにまじまじと見ては失礼でしょ」

「大丈夫、ちょっと顔を見るだけだよ。ふむ・・・良い目をしているね。なるほどなるほど」

何やらわかったようで頷きながら腰を下ろした。

「失礼した、新しい神様」

「いや。それよりどうして俺が新しい神だと知ってるんだ?」

ユキから聞いているのかもしれないが、どうもそうではない気がしたので聞いてみた。

「それは簡単だよ。私は移民者だからの。前の神様と一度だけ会うた事がある」

「なるほど、そうだったのか」

「うむ」

「それで、俺は新しい神として合格したのかな?」

「ん?なはは!そんなの最初から合格しとる!曾孫があれだけ高評価している神様だからの!」

じゃあ今のはなんだったんだ。

そう思いながらかんらかんらと笑う曾孫を目に入れても痛くないだろう若い婆様に苦笑いを返すしかなかった。



「へー、じゃあ皆雪女の血が入っているのか」

「私で半分だからの。ユキに至ってはほぼ無いと言って良かろうて」

どうやら俺はこのセッカ婆さんに気に入られたようで、色々と身の上話を聞いている。

この家にはセッカとその旦那が住んでおり、今日は俺とサチが来ると言う事でエスカとシュネは自分の家から来てくれたようだ。

「わざわざありがとな」

「いえいえ。娘がお世話になっていますので、そのお礼が言いたかったというのもありまして」

「エスカは?」

「な、なんとなく?ではダメですか?」

「ははは、別に構わないよ」

こうして話していると大体の性格が掴めて来る。

セッカは前の世界で色々と苦労したようで老獪さが見える。

その娘のエスカは教育方針だったのか、それを全く感じさせない良い気楽さと奔放さがある。

そんなエスカを母に持ったシュネはしっかり者になったのだろう。

それでいて三人に共通しているのが明るくよく喋るというところ。

さっきから会話が途切れる事が無く、内容もあちらこちらに飛ぶ、いかにも奥様方の会話という感じだ。

「大丈夫か?サチ」

「はい、なんとか」

サチはそんな会話に圧倒されているようで、話している人に視線を飛ばすだけで精一杯のようだ。

ユキの性格はこんな賑やかな環境だったからあのようなものになったのかもしれないな。

最近その内気さが抜けてよく喋るようになったが、その原点はここにあるようだ。なるほどな。

「おーい、帰ったぞー」

「はいよー。ソウ様、少し席を外します」

「うん」

家の外で男の声がするとセッカが席を立ち、迎えに行く。

家の戸が開くと雪まみれの大柄な男性。

服の上からでも筋骨隆々というのがわかる風貌、少し老けた顔に髭とメガネが似合う男性だ。

「お?お客さんかね」

「あんたが会いたかった方が来てますよ」

「なぬ!?」

それを聞いて男はまだ雪が服に付いているのも気にせずドカドカとこっちに歩いてきた。なんだなんだなんだ。

「ソウ様!と、お見受けします」

「う、うん。そうだけど」

なんか言葉に怒気に似た気迫が乗っている気がする。

「私、セッカの夫、アズヨシフと申します」

「お、おう。よろし」

「是非一つ相談に乗っていただきたいのです!」

深々と頭を下げるその姿は若々しさすら感じさせれられるものだった。



落ち着いたアズヨシフと俺は女性達とは別のテーブルで話すことになった。

「造島師?」

「はい。少人数ですが皆良い腕を持った者達です」

「うん。それで、相談というのは?」

「実は私には終生のライバルがいるのですが、最近風呂という技術を得まして」

造島師でライバル、そして風呂を知っているといえばヨルハネキシしかいないな。

そうか、ライバル関係なのか。

「先日見せて貰った時にソウ様の名が出たので是非一度お会いしたいと思っていました」

「そうか。・・・同じように風呂のつくりを教えればいいのか?」

大体彼の意図するところがわかったので少し悪い笑みを浮かべながら聞いてみる。

「っ!回りくどい言い方でしたか」

「気にするな。あと、もっと普通に話してくれていいぞ」

「そうですか。では・・・」

そういうとそれまで子犬のようなおどおどしたような目から猛犬のようなギラついた目に変わった。

「ソウ様。俺にも何か作らせてもらえないですかね。奴に並べる何かが欲しいんです」

手を握って頭を下げてくる。

さて、どうしたものか。

正直言えば押し売りに近い状態だ。

しかし彼のこの純粋に技術力を欲する真剣な眼差しを見ていると心が動かされる。

「そうだなぁ・・・。いいけど、ひとつ確認する」

「なんですか?」

「確かに風呂を依頼して作ってもらったが、そこから新たに発想しないと並べないと思うぞ」

「勿論、心得てます」

「うん。じゃあちょっと作ってもらいたいものがあるんだけど、頼めるかな?」

「お任せください!」



「出来ました」

依頼を出して少し、あっという間にそれは完成した。

「おー、素晴らしい。入ってもいいかな」

「どうぞどうぞ」

それに足を入れると程よい温かさが足を包み、体の緊張が抜けていく。

アズヨシフに作ってもらったのはコタツだ。

ある物で即席で作ってもらったが中々の出来をしている。

「アズヨシフも入りなよ」

「では失礼して。・・・おぉ・・・」

「どうだ?」

「風呂に似た落ち着きを感じます。が」

「が?」

「改善点が山ほどある!」

「ふふ、そうか」

確かにこのコタツは掛けてる布団も薄手だし、床の上に置いてるから尻が冷たい。

しかしこれをきっかけに彼なりの改善を施していけばそれは彼の技術になる。

そのうち完成型が出来たらうちに納入してもらおうかな。

これでサチとゆっくり・・・ってどうしたサチ。

うん、助けて?わかったわかった。

「折角出来たんだし、ご婦人方の意見も聞いてみたらどうかな」

「それはいいですな。セッカ、エスカ、シュネこっち来て入りなさい。お前達の意見を聞きたい」

興味津々の様子でこちらに来る三人と入れ替わるように俺はサチの元に戻る。

「何も泣かなくても」

「泣いていません」

そうか?困って今にも泣きそうな顔してたけど。

「ところでソウ。どうしてコタツを?」

サチはコタツを下界の城下町で見ているので知っている。

「ん?んー・・・コタツってさ、俺の中で団欒のイメージがあるんだよね」

「団欒ですか」

「うん。アズヨシフの家族って一杯いると思うんだ。嫁や娘達の他にもその関係者とか」

「そうですね」

「そういう人らが一同に会した時にコタツがあればいいなってなんとなく思ったんだよね」

「なるほど」

今もアズヨシフを中心に女性達があーだこーだと話し合っている姿が見える。

ユキがさらに混じれば美味しい飯が加わる事だろう。

そうすればもっと話は賑やかになり、喜怒哀楽が溢れる空間になる。

コタツで飯か。

「今日の夕飯は鍋にしようかな」

「どうしたのですか突然」

「なんとなく、ね」

コタツの上に鍋を置いてみんなでつついている図を想像したら食べたくなって来てしまった。



「またいらしてくださいな」

「うん。今度は島の案内も頼むよ」

「ならば今度は雪女らしさをご披露させて頂きますかな」

のほほと笑うセッカを小突きながらアズヨシフが大きな手で握手を求めてくる。

「助かりましたソウ様。完成した暁には是非堪能してください」

「うん。楽しみにしている」

握手しながらコタツの出来が今から楽しみになっている俺がいる。

コタツの他にもヨルハネキシ同様に少し話したが、後は彼がそこから何を得るか次第なのでそこも楽しみだ。

「後でユキちゃんに自慢しよ」

「お母様、落ち着いて。帰られますよ」

「ははは、それじゃまた」

「失礼します」

笑顔の四人に見送られながら俺とサチは転移した。

結局島の視察はあまり出来なかったが、島に住む人達と多く交流できたのはいい出来事だった。

さ、帰ったら鍋にしよ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~

於田縫紀
ファンタジー
 図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。  その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。

処理中です...