ひまわりの咲くころに。

rika

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次の日から僕は毎日いろんな年齢の仮配属になった。



そこで働いて分かったことがある。



当たり前のようだが「ヒトは人間と同じ会話もでき感情もある」ということ。



それが、結果として悲惨な現実に繋がっていた。



ほとんどのヒトは自分の運命を受け入れているようだったけれど



それとは真逆のヒトも当然いるわけで。



「離せ!!俺はまだ死にたくねー!!」と叫びながら死んでくヒトもいた。



ヒトも人間も変わらなかった。同じじゃないかと思った。



てっきり、脳なしで感情さえも抜かれているのかと思ってた。



そして。もっと狂っているんじゃないかと思ったのは、



ここの科で働く医師達・看護師たち。



あんなにも辛そうに叫んでいるのにもかかわらず



そんなのお構いなしに、マークブルクを打ち



結果が分かると直ぐに薬で殺す。



こっちの人間の方がもうすでに感情を抜かれているんじゃないかと思った。



僕もあと数年でこんな道徳心もなければ人情も無くなる人間になるのかと思うと



こんなことなら違う科を専攻しとけばよかったと日に日に思いが強くなった。



あの初めの僕のルンルンさなど、今になると一かけらも無い。



無だ。毎日が憂鬱で。



悩みに悩んで僕は辞めることを決意した。



明日の仕事終わりにでも科長に辞表を出すことにした。







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みんなの感想(1件)

ひつじ
2020.12.09 ひつじ

今更ですが、続きが気になる作品です
怖い世界観の物語ですが…

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