巨乳娘シャルロットの魔法薬と料理の時間仕立て

挽肉ベーコン

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第1章 オーク豚の百合嵐風煮込み

第4話風 余ったホルモンは冷蔵庫へ

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【クラスの貴公子説明役セドリック視線】

 まさかこんな事が!
 シャルロットさんは――ブラをしていない!?

 アンダートップの差が26cmを誇る、彼女のGカップが揺れています(目測)
 あの揺れ方はノーブラ、気付きませんでした。何て事だ……今まで気が付かなかったとはぁぁ……ちょっとモテるからと、僕はまだ見えていなかったのだ――真理が。

 パァン――!

「セドリック、アンタ何してんの……」

 思わず巨乳に向かって合掌したボクを、テッサ嬢がジト目でこちらを見ています。
 イカン――気付かれる! 真理の扉に自分のモラルを持って行かれたボクは、冷静を装います。

「等価交換を……いえ……通行料を……いえ」

「何言ってんのアンタ……」

「セドリック君?……鼻血」

 全然冷静じゃありませんでした。
 テッサさんどころか、G65サイズのシャルロットさんに迄心配されてしまっただと!? いかん冷静になれセドリック、鼻血? そうか鼻血を媒介にして――駄目だ! モラルが持って行かれて力が出ない。

「鼻血はね? 上じゃなくて下を向くといいんだよ」

「あ、ありがとうございます。G……シャルロットさん」

「それで何でアンタ、上を向くのよ」

 それは世界を侵す恋をしたから――青い空を見上げるしかありませんでした。
 でも空も乳でした――世界全てが乳に見え、心を侵食された僕の下半身は火の鳥へと昇華したのです。


【ツッコミ役たんぱく女生徒テッサ目線】

(処理しきれない……)

 シャルに今の状態のセドリックを見せないように、手を引いて先へと進んだ。

「テ、テッサちゃん……セドリック君大丈夫かな?」

「アイツの切り取って帰る?」

「え? 何を?」

 シャルには意味が解らなかったらしく、キョトンとしている……可愛い。
 流石に小さ過ぎるか? そうこうしているうちに、オークの目撃証言のあるというエリアに到着……疲れたな全く、馬鹿ばっかりだ。

「この辺? シャル」

「うん、そのはずだよ」

 魔法戦闘の授業で習ったが、獣人系モンスターは群れで行動する。魔王の呪いを受けて生まれる獣人は知性が乏しく、七つの大罪を色濃く反映した、残虐な本能に添って行動する為、いくら下級モンスターとはいえ油断は出来ない。

 バカ男子2名もアタシ達の集中した空気に、ようやく真剣な顔に戻った。

「テッサ、出て来たら俺に任せろ」

「元々そのつもりだけど? アベル」

 だよねー 幼なじみのアタシに苦笑するアベル。

「では援護は任せて下さい」

「アンタも行け、セドリック」

「ぼ、僕もですか?」

「――行きなさい」

 シャルロットに付いているのはアタシだけで十分、さっきから特にキモいセドリックを突き放す。
 どうやらあてが外れたらしいセドリックも渋々周りを探索に出た。アタシとシャルは物陰で待機する。オークは群れで動く、集団で襲われないように二手に分かれるのが得策だ。

「シャル? 仕留めるのはともかくとして、どうやって持って帰るの」

「うん――これで」

 出た……タッパー。ちょっと大きめのヤツを学校の鞄から取り出した――これは食堂で牛肉が出た時用のシャルロットタッパー。
 この娘本気なんだろうなぁ……解体するつもりなんだろうなぁ……嫌だなぁ、その場にいるの。アタシも一応貴族の女の子なんだけど? シャルの無駄に高いサバイバル能力を恨む。

「テッサちゃんあのね? ボク、今日食堂のオバちゃんに聞いたんだけどね?」

「う、うんどうしたの?」

 嫌な予感がした。

「オークの玉は死んでから取ると、風味が落ちるんだって!」

「食べるの?」

 その問にシャルは笑顔になった――何で!?

「1個でいいのよシャル? セレナの単位用なんだから」

 授業で使う金の玉は1人1個だ。
 食堂のおばちゃんめ……余計なことを。

「今日オバちゃんから聞いたんだけどね? 1匹に2個付いてるんだって!?」

「はぁ……そうでしょうねぇ」

「知ってたの!? テッサちゃん」

 うんまぁ一般的な知識として。

「アンタ……金の玉って何か知ってる?」

「うん――全然わかんない!」

 そんな天使のような笑顔で言われると教えたくない……知ってほしくない。
 この娘にはこのままでいて欲しい。アタシは、そっとシャルを抱き寄せる。

「にゃ! わわわテッサちゃん?」

 ヨシヨシナデリナデリ……可愛いなぁコイツめ。
 アタシにそのケは無いけど本当に可愛いなぁ――そしてデカイな乳!  


【全長2mデュエルヘッドこけし装備オーク目線】

「ブヒブヒモ、キスシス?」
 おいおい、あの娘2名ヤバくね?

「テンガ、ブッヒブッチハヤッブ」
 閣下、同意であります。
 自分あの乳のない方が好みであります。

「ランベリー? ブヒヒチハヤンブホ」
 マジで? お前貧乳属性だったん?

「テンガ! ジオンブッヒィ」
 閣下! 胸なんて飾りです。偉い人にはわかなんのです。

「テンガ……ブッゴ微ーエルボッハ?」
 閣下……拙者、あの男子イッていいスか?

「ミツヤ~ユウジモビックリダゼ!」
 ええええ~レベルたけェェェ!


【ツッコミ役たんぱく女生徒テッサ目線】

――空気が変わった? アタシは周囲を見渡すが、気配は感じるが何も見当たらない。

(今凄く失礼な事言われた気がする)

 親友とアタシの肉体の危機に、|気技(オーラスキル)「|裏切ない友(サオトメヨシオ)」が発動した。

 シャルは――え?

 既に臨戦態勢を取って林の方を見据えていた。この娘、アタシ以上の危機管理能力を持っているの? そしてこの眼は!――お弁当に半額シールが張られる時間に、偶然にも出くわすシャルの能力「|黄金時間(マックスバリュー)」が発動されている。

 シャルは黄金に輝く瞳で、林の奥を見据える――

(――何か来る!)

 凄い勢いで飛び出してきた豚人間3体! ちょっと待ってよ、まだ心の準備が――

「ブッヒョヒャ~! ミックミクジャ~」
 ヒャッハー! ○○を○○して○っとガックガクにてやんよ~

――そして貞操の危機を感じる。

 アタシの|気技(オーラスキル)がシャルロットの身の危険を感じ取る。そしてどうやら、この群れの頭らしいオークの1体は――

「あれはゴールドオーク!」

 一回り他のオークよりデカイ! あれも……デカイ……思わず下半身を凝視してしまうアタシ。 しまった出遅れた!――相手の方が速い! アタシはシャルを見た。

 目が死んでる。

「テッサちゃん――伏せて?」

 本能的に下ネタと醜いブツに壁を作る、シャルロットフィルターに引っ掛かったらしい。自動的に外敵を駆逐するつもりだ! ブツブツと死んだ目のまま呪文を詠唱して、掌をオークの股間に定めている!? アタシは瞬時に身を屈めた。

「削ぎ落します――」
『Lv3氷竜槍破グラキエースマイスター』

 ギュドン!――
(何を!?) 

アタシは心で叫び、シャルロットから氷刃が射出された。 

(め……目を開けるのが怖い)
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