7 / 47
愛詩輝の短編「宇宙の巨人」
しおりを挟む
春休み、ボクはSF短編を書いた。
以下に掲載する。
「宇宙の巨人」というタイトル。
ちょっと、たぶん、きっと、面白くない。
読まなくていいよ。
ああっ、恥ずかしい。ボク、文章が下手。
☆ ☆ ☆
たくさんの星々が瞬いていた。新月の夜。絶好の観測日和だ、と天文学者の山中博士は思った。
北アルプスの山中にある天文台。博士は巨大な高性能望遠鏡をのぞき込んだ。
「よく見える。土星の環が綺麗だ」
博士は上機嫌だった。
「山中博士、僕にも見せてくださいよ」と助手が言った。
「ちょっと待て。変な物が見える」
「何が見えるんですか」
「私の目がおかしくなったのかもしれん」博士は首を傾げた。「土星の近くに人の形をしたものが見える」
助手が代わって、望遠鏡を見た。
「確かに、人みたいな物が見えますね。頭、手足、胴体が見える。何なんでしょうか」
「これは大発見かもしれん。私はこれから新聞社に電話する。毎朝新聞の社会部に知り合いがいる。彼に知らせる」
☆ ☆ ☆
これが書き出し。才能ねぇな。でもがんばって書き続けるよ。
☆ ☆ ☆
毎朝新聞の社会面に写真付きの天文記事が掲載された。
「宇宙の巨人、土星に最接近」という見出しだった。
西東京大学天文学研究室の竹内教授はモーニングコーヒーを飲みながら、その記事を読んでいた。
スマホが鳴った。電話だ。
「竹内です」
「山中です。朝早くにすみません。いまお話していいですか」
「いいですよ。ちょうど山中先生の発見した巨人の記事を読んでいたところです。ギャグですよね、これ」
「ギャグじゃありません。マジですよ。徹夜で観測し続けていたんです、その巨人を。顔だって見える。あれは宇宙を飛翔する巨人です。今夜あたり、木星付近に到達するでしょう。私の軌道計算だと、巨人は地球と月の間を通ります」
「あははは。山中先生が真剣に冗談を言っている。笑えますね」
「だから、冗談じゃないんですって」山中博士の声には怒りが混ざっていた。「竹内先生にも観測してもらいたいんです。今夜、木星周辺を見てください。巨人を確認してください」
その夜、竹内教授は木星の大赤斑を背景に、巨人が推進していくのを見て、あぜんとした。
☆ ☆ ☆
はぁ、つまらないよね。こんなんで意気消沈して、いつもやめちゃうんだ。書く気がなくなっちゃうんだよね。でも続けるよ。
☆ ☆ ☆
世界中の天文学者が太陽系を飛翔する人型の物体を観測した。ホモサピエンスの男性と同じ形をしているが、サイズが違う。身長1万キロメートルの巨体だ。天文学者たちは騒然とし、それが世間の人々に伝染していった。
新聞もテレビも宇宙の巨人を報道した。ネットにもその写真や動画が投稿された。
「宇宙の巨人。その正体は何か。生きているのか、死んでいるのかも不明です。そもそも生物なのでしょうか。もし生物なのだとしたら、地球外知的生命体の可能性が大きいと言われています。天文学者、宇宙物理学者、生物学者、人類学者、その他さまざまな人々がこの巨人の研究をしています。地球に衝突する可能性もあるらしいです」
美しすぎる女性アナウンサーが語る。宇宙の巨人は今や地球人全員の注目の的だ。
木星を過ぎ、小惑星帯を突破し、火星軌道も通過して、地球に接近してくる。
とうとう宇宙の巨人は月に着地した。巨人はずしんとあぐらで座り、地球を見つめた。生きている。この巨人は生きているのだ。
☆ ☆ ☆
やめていいかな。でももう少し書いたら終わりそう。
☆ ☆ ☆
宇宙の巨人は月からジャンプし、その両手で地球に触れた。右手がワシントンを、左手がニューヨークを押しつぶした。
巨人は地球を押して、宇宙を進み始めた。
地球人は大パニック。国連は巨人との交渉を試みたが、応答はなかった。
「地球の軌道が変わった。このままでは太陽に衝突して、地球は消滅する!」と山中博士は叫んだ。
「その前に高温ですべての生物が死に絶える。ひいぃぃぃっ!」と竹内教授は悲鳴をあげた。
巨人が金星軌道に到達したころ、地球人類は滅亡していた。植物と地中の生物と海の生物の一部はまだ生き延びていた。
宇宙の巨人は反転し、地球をもとの軌道に戻した。
人類を滅ぼすのが目的だったのだろうか。
それは誰にもわからない。
巨人は地球から離れ、どこへともなく飛翔していく。
それを観測する人間はもはやいない。〈完〉
☆ ☆ ☆
ぎゃあああああ。つまらない。超絶つまらないよっ。でも完結させたよっ。
これ、SFでいいのかな? いやぁ、もう何が何だかわからない。最後の方、めっちゃ急ぎ足だし。
恥っず! 死ぬぅ。
あああああっ。最後まで読んだ人いる?
ボク、推敲する気はないよ。誤字脱字? 知らないよっ。
以下に掲載する。
「宇宙の巨人」というタイトル。
ちょっと、たぶん、きっと、面白くない。
読まなくていいよ。
ああっ、恥ずかしい。ボク、文章が下手。
☆ ☆ ☆
たくさんの星々が瞬いていた。新月の夜。絶好の観測日和だ、と天文学者の山中博士は思った。
北アルプスの山中にある天文台。博士は巨大な高性能望遠鏡をのぞき込んだ。
「よく見える。土星の環が綺麗だ」
博士は上機嫌だった。
「山中博士、僕にも見せてくださいよ」と助手が言った。
「ちょっと待て。変な物が見える」
「何が見えるんですか」
「私の目がおかしくなったのかもしれん」博士は首を傾げた。「土星の近くに人の形をしたものが見える」
助手が代わって、望遠鏡を見た。
「確かに、人みたいな物が見えますね。頭、手足、胴体が見える。何なんでしょうか」
「これは大発見かもしれん。私はこれから新聞社に電話する。毎朝新聞の社会部に知り合いがいる。彼に知らせる」
☆ ☆ ☆
これが書き出し。才能ねぇな。でもがんばって書き続けるよ。
☆ ☆ ☆
毎朝新聞の社会面に写真付きの天文記事が掲載された。
「宇宙の巨人、土星に最接近」という見出しだった。
西東京大学天文学研究室の竹内教授はモーニングコーヒーを飲みながら、その記事を読んでいた。
スマホが鳴った。電話だ。
「竹内です」
「山中です。朝早くにすみません。いまお話していいですか」
「いいですよ。ちょうど山中先生の発見した巨人の記事を読んでいたところです。ギャグですよね、これ」
「ギャグじゃありません。マジですよ。徹夜で観測し続けていたんです、その巨人を。顔だって見える。あれは宇宙を飛翔する巨人です。今夜あたり、木星付近に到達するでしょう。私の軌道計算だと、巨人は地球と月の間を通ります」
「あははは。山中先生が真剣に冗談を言っている。笑えますね」
「だから、冗談じゃないんですって」山中博士の声には怒りが混ざっていた。「竹内先生にも観測してもらいたいんです。今夜、木星周辺を見てください。巨人を確認してください」
その夜、竹内教授は木星の大赤斑を背景に、巨人が推進していくのを見て、あぜんとした。
☆ ☆ ☆
はぁ、つまらないよね。こんなんで意気消沈して、いつもやめちゃうんだ。書く気がなくなっちゃうんだよね。でも続けるよ。
☆ ☆ ☆
世界中の天文学者が太陽系を飛翔する人型の物体を観測した。ホモサピエンスの男性と同じ形をしているが、サイズが違う。身長1万キロメートルの巨体だ。天文学者たちは騒然とし、それが世間の人々に伝染していった。
新聞もテレビも宇宙の巨人を報道した。ネットにもその写真や動画が投稿された。
「宇宙の巨人。その正体は何か。生きているのか、死んでいるのかも不明です。そもそも生物なのでしょうか。もし生物なのだとしたら、地球外知的生命体の可能性が大きいと言われています。天文学者、宇宙物理学者、生物学者、人類学者、その他さまざまな人々がこの巨人の研究をしています。地球に衝突する可能性もあるらしいです」
美しすぎる女性アナウンサーが語る。宇宙の巨人は今や地球人全員の注目の的だ。
木星を過ぎ、小惑星帯を突破し、火星軌道も通過して、地球に接近してくる。
とうとう宇宙の巨人は月に着地した。巨人はずしんとあぐらで座り、地球を見つめた。生きている。この巨人は生きているのだ。
☆ ☆ ☆
やめていいかな。でももう少し書いたら終わりそう。
☆ ☆ ☆
宇宙の巨人は月からジャンプし、その両手で地球に触れた。右手がワシントンを、左手がニューヨークを押しつぶした。
巨人は地球を押して、宇宙を進み始めた。
地球人は大パニック。国連は巨人との交渉を試みたが、応答はなかった。
「地球の軌道が変わった。このままでは太陽に衝突して、地球は消滅する!」と山中博士は叫んだ。
「その前に高温ですべての生物が死に絶える。ひいぃぃぃっ!」と竹内教授は悲鳴をあげた。
巨人が金星軌道に到達したころ、地球人類は滅亡していた。植物と地中の生物と海の生物の一部はまだ生き延びていた。
宇宙の巨人は反転し、地球をもとの軌道に戻した。
人類を滅ぼすのが目的だったのだろうか。
それは誰にもわからない。
巨人は地球から離れ、どこへともなく飛翔していく。
それを観測する人間はもはやいない。〈完〉
☆ ☆ ☆
ぎゃあああああ。つまらない。超絶つまらないよっ。でも完結させたよっ。
これ、SFでいいのかな? いやぁ、もう何が何だかわからない。最後の方、めっちゃ急ぎ足だし。
恥っず! 死ぬぅ。
あああああっ。最後まで読んだ人いる?
ボク、推敲する気はないよ。誤字脱字? 知らないよっ。
0
あなたにおすすめの小説
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私の守護霊さん
Masa&G
キャラ文芸
大学生活を送る彩音には、誰にも言えない秘密がある。
彼女のそばには、他人には姿の見えない“守護霊さん”がずっと寄り添っていた。
これは——二人で過ごした最後の一年を描く、かけがえのない物語。
咲坂(SAKISAKA)という、誰の目にも留まるほど美しい女性は――俺にだけ“心の闇”を見せた。
里見 亮和
キャラ文芸
誰もが振り返る美しさを持つ咲坂雪菜。
普通ならとても近づけない存在なのに、なぜか彼女は俺にだけ歩み寄る。
その理由に触れたとき、彼女の“心の闇”は静かに俺へ重なり始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる